はじめに:「現実と仮想現実空間で時間感覚が異なる体験」とは
二作品目になります。
作品って言っていいのかな? いいよね?
よろしくお願いいたします。
まず、このエッセイのテーマについて詳しく説明したいと思います。
標題の「現実と仮想現実空間で時間感覚が異なる体験」というのは、VRMMOものの作品に使われているネタの一つで、例えば「現実で一分間しか経っていないのに、仮想空間に居る間に感じた時間感覚では一〇分間経っている」といったような現象です。
果たしてこんなことが出来るのでしょうか? ということをロジック的な視点で考察するというのが、このエッセイのテーマになります。
「できねーよ」と言うのは早計です。SFですからね。science fantasyですからね。
我々の現代の常識で計り知れない技術をもってすれば可能になるかも知れません。
ただ、それが「理屈として」可能かどうか? を考察したいのです。
まあその理屈も現代の技術前提ではありますが……。
◇「現実と仮想現実空間で(略)」ネタが使われ出したきっかけ
私も知りません。
完
……じゃなくて。
最近ではアニメにもなった、夕蜜柑先生の「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」でも使われていたのは記憶に新しいですが、筆者が最初にこのネタを見たのはアロハ座長先生の「Only Sense Online」ですね。もっと昔にもあるのかな?(仮想現実という縛りが無ければ鳥山明先生の「DRAGON BALL」とかありますが、ここでは語りません)
◇◇「現実と(略)」を実現する際の問題
テーマにするくらいなので、この機能を実現するには問題があるのです。
このエッセイで語りたいことの中心になります。
・身体的な問題
まずすぐに思いつくのがこれですよね。
詳しくは後に話を分けて説明しますが、まぁ簡単に言ってしまえば「普段一倍速で生活してるのに、急に何倍もの情報を脳に詰め込まれたらどうなるのか?」とかそういうことです。
「そんなん廃人待ったなしだろ」と思われるかも知れませんが、果たして本当にそうでしょうか? ちょっと冷静に考えてみたいと思います。
・技術的な問題
これもすぐに思いつくのではないかと。
とは言え、SFです、基本的には未来が舞台です。ゲームの筐体には今の我々が想像するよりも遥かに爆速なCPUとか積んであるし、メモリも潤沢なんじゃないの? と思われるかも知れません。まあその通りだと思いますが。
でも、いくらCPUやメモリが高性能になったからと言って、テーマの機能を実現するにはクリアしなければならない課題があると考えるのです。
・精神的な問題
精神的、と言っても「急に何倍もの情報を詰め込まれたら脳がどうなる」ということではありません。それは身体的な問題の方です。
こちらはそういう問題ではなく、例えば「昨日までは普通に過ごしていましたが、今日はお昼、一時間の間に一週間の時間を過ごしました」といったような時に発生する問題です。
普通に考えれば時間感覚が狂いますね。
筆者はこれが一番の問題ではないかと考えています。
以上の三点について、主に語っていきます。まぁ他にも倫理的な問題とかありますが。
とは言え、この三点は複雑に絡み合っていると考えられますので、エッセイの構成としては「002_身体的な問題:脳の処理限界」→「003_技術的な問題:~」→「004_身体的な問題:~」のように交互に小項目を入れ替えながら進めたいと思います。
参考にさせて頂きました偉大な先輩方の作品:
・痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。(夕蜜柑先生)
https://ncode.syosetu.com/n0358dh/
・Only Sense Online(アロハ座長先生)
https://ncode.syosetu.com/n4527bc/
筆者もVRMMOのジャンルで作品を連載中です。
こちらもお読み頂ければ幸いです。
・ユリナ・オンライン!(水無月)
https://ncode.syosetu.com/n7762gk/