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王子様のロマン(シナリオ版)  作者: 運転手
1年 夏休み
20/28

8月4週目

セミ子

「おはよう、お姉ちゃん! 今日はお休みの最後だよ!」

ボブ子

「おはよう、セミ子」

 とうとう今日で夏休みも終わりかぁ。

こんな日は、どうしようかな。



選択1⇒学校に行く

選択2⇒外出する



●選択1「学校に行く」

 学校に来たけど、何をしようかな


選択1「校内散策」

選択2「職員室」



●校内散策

 校内をぶらぶらしようかな。

 中庭近くまで来ると、ベンチに大きなクマの着ぐるみが座っていた。足元には黒いネコ。着ぐるみのごつい手を差し出して、クマ先輩はよしよしネコの頭を優しく撫でる。


エンクマ

「もう、夏休みも終わりだなぁ。あっという間だ」

ネコ

「にゃーあ」

エンクマ

「さびしいなぁ。まだ遊び足りない気がする……」

ネコ

「にゃあにゃあにゃあ」

エンクマ

「いや。そうだな。学校が始まったらまた毎日お前に会えるのは嬉しいぞ」

ネコ

「にゃうにゃうにゃー」

エンクマ

「はいはい。今日はスーパーで買ってきた猫缶だぞぅ」


 そう言ってクマはネコに缶詰を開けていた。

 もう夏が終わっちゃうな……。





 [・・・ロードします・・・]





 お母さんが、セミ子の頭ほどはあるスイカを買ってきた。

 夕飯後に切り分けてもらったそれを手に、私とセミ子は庭に面した縁側にならんで座った。昔から、我が家でスイカを食べるときはこのスタイルなのよね。さすがにもう、スイカの種を庭の花壇まで飛ばすような真似はしなくなったけど……。


セミ子

「あーあ。今日寝て起きたら、もう学校だよ」

ボブ子

「本当にね。……セミ子、宿題終わった?」

セミ子

「今日がんばって終わらせたもん! お姉ちゃんこそ、終わったの?」

ボブ子

「私は一応、終わらせたわよ……ちょっとずるしたけど」


 既に宿題を終わらせていた友達の答えを、写させてもらったのだ。

 ……だって、数学が難しすぎてどうがんばっても終わらなかったんだもん。あんな課題を出す方が悪いわ。


セミ子

「夏休みがいつまでも続けばいいのになぁ。……ごちそうさま」

ボブ子

「本当にねぇ。……ごちそうさま」


 スイカを食べ終わった私達の手は、汁でべとべとになってしまっていた。

 これも、一つの夏の思い出だよね。

 

夏休み編終わりました。

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