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王子様のロマン(シナリオ版)  作者: 運転手
1年 1学期
13/28

テスト勉強(6月4週目)

もしかすると、本文よりも補足のが長いかもしれません。怖いので、文字数は数えませんでした。

……と、思ったら多すぎて入りませんでした。番外編に載せます。

ボブ子

「いってきまーす」

セミ子

「あれ、お姉ちゃん、もう行っちゃうの? いってらっしゃい」


 珍しく目覚ましが鳴る前に目が覚めた私は、いつもより三十分以上早く学校に行くことにした。まだ朝食を食べているセミ子がのんびりと私を見送った。

 家を出ると、爽やかな青い空が広がっていた。今日はいい天気だなぁ。折角だし、今日は歩いて行こうかな。

 時間帯が違うだけなのに、いつもの通学路が新鮮に思える。思わず鼻歌を歌いそうになるほど軽やかな気分で歩いていると、向こう側から早足でこちらに歩いてくる人が目に入った。

 それは女の子だった。膝丈まであるしとやかな淡い色のワンピース裾を揺らして、うつむき加減にせかせかと足を動かしている。あの子、ちゃんと前を見て歩いているのかな?

あのままだったら転びそう――


少女?

「あ」


 女の子はつんと自分の足を自分の足に引っかけて、ふらりとよろめく。肩まである長い髪がさらりと流れていくのが目を引いた。

 そのまま体勢を立て直すこともできずに地面に座り込んでしまった少女が心配になって、駆け寄った。


ボブ子

「大丈夫ですか?」

少女?

「…………は、い」


 いまにも消え入りそうな、ちょっと注意を反らしただけで聞き逃してしまうほど小さい声で彼女は返事をした。本当に大丈夫かな?

そう思って様子を見ていると、顔を上げた彼女と目が合った。

 小さい顔に収まったぱっちりとした瞳。それが私の顔を見て、さらに大きく見開かれた。まるで何か予想外の衝撃的なモノに出くわしたみたいな顔。

 私とこの子は初対面だよね? あれ? 私の顔にご飯粒でもついてた?

 手でぺたぺたの口周りを触っていると、少女は勢いよく立ちあがって一礼すると逃げ出すように走り去ってしまった。途中でまたふらりとよろめいていたが、今度は転ばずにそのまま行ってしまう。


ボブ子

「なんだったんだろう、あの子……?」


 制服を着ていなかったから大学生とか? でも私と同じ年ぐらいに見えたけどな。

 少しだけ心に彼女の存在が引っかかったまま、私は学校へ登校した。





 [・・・ロードします・・・]





 お昼休みだ。どうしようかな



選択1⇒教室

選択2⇒屋上

選択3⇒職員室



●職員室

 もうすぐテストだし、先生に質問しに行こうかな。

 伊藤先生の元を訪ねると、えらいえらいと誉められて迎えられた。こんなに誉められると、本当に自分が偉いって勘違いしちゃうなぁ。


伊藤忠良

「勉強がんばってるね。もうすぐテストだもんね」

ボブ子

「先生のテストは、どんな問題が出るんですか?」

伊藤忠良

「うーん。そういうことは教えてあげられないんだ。応援するから一緒に頑張ろうね。」


 伊藤先生に励まされた。今回のテスト、頑張ろう。





 [・・・ロードします・・・]





 帰りのホームルームの時間になった。


伊藤忠良

「来週からテストですね。テスト前週間なので、今週の部活動はどこもお休みです。みんな勉強がんばろうね。先生も応援しています。それではみなさん、さようなら」


 さて、私も今日はテスト勉強しようかな。どこで勉強しよう……。



選択1⇒「教室に残って勉強」

選択2⇒「図書館に行って勉強」

選択3⇒「先輩に頼って勉強」

選択4⇒「家に帰って勉強」



●ルート4「家に帰って勉強」

 やっぱり家で落ち着いて勉強するのが一番はかどるかも。あ、先生が授業中におすすめしてた参考書を買ってから帰ろうかな。

 本屋に寄って帰ろうと決めて教室を出たところで、ちょうど隣の教室から出てきた下前君と会った。

ボブ子

「こんにちは、下前君。下前君も今から帰るの?」

下前学

「あ、えっと、どうも、五津木さん」


 私が声をかけると、下前君はぼそぼそっと返事をしてフッと顔を隠すように視線を反らした。あれ、どうしたんだろう?


ボブ子

「どうしたの、下前君? 具合でも悪いの?」

下前学

「えっと、ああ……。実はそうなんだ。だから早く帰らないと」

ボブ子

「大丈夫? 駅まで送ろうか?」

下前学

「大丈夫だから気にしないでくれたまえ。一人で帰れるから」


 そう言うものの、下前君はうつむいたままで元気が無さそうに見える。このまま一人で帰れるのかな?



 選択1「やっぱり送って帰ろう」

 選択2「気をつけて帰ってね」




●「気をつけて帰ってね」

 心配だけど、あんまりしつこくしてもだめだよね。私が手を振ると、ずっとうつむいていた下前君がそっと顔を上げた。そんなに顔色は悪くないみたい。眼鏡の奥の瞳が、申し訳なさそうに細められた。


下前学

「心配してくれたのに、すまない。その、安心したまえ、ちゃんと帰れるから」

ボブ子

「うん。また明日ね、下前君」

下前学

「ああ、また明日」


 下前君の頼りない背中が遠ざかっていくのを見送って、私も帰ることにした。

 あ、そうだ、参考書。近くの大型書店なら売ってるかな? 帰り道の途中にある本屋に寄ることにした。

 えっと、参考書のコーナーは……。

 きょろきょろと本のある場所を探してよそ見をしていたせいか、肩が誰かとぶつかってしまった。


ボブ子

「ごめんなさい、大丈夫ですか?」

???

「大丈夫、大丈夫! 俺、ジョーブだからっ! お姉さんこそ大丈夫?」

ボブ子

「私は大丈夫。……あれ、君」

???

「どうかした、お姉さん?」


 不思議そうに首をかしげる男の子に、私も一緒に首をかしげる。この子、誰だっけ? どこかで見たことがあるような……。


ボブ子

「えっと、変な事言うようだけど、君の事知っているような気がして」

???

「……あっ! もしかしてあれだ! 俺、公園でワンマンライブとかしてるから! それで会ったのかも!」

ボブ子

「公園……? そういえば五月くらいに公園にいるのを見かけたことがあるかも!」

???

「それ多分、俺だぜ! すっげー、偶然じゃん! また聴きに来てよ!」


 私の手を取ってぶんぶんと握手したかと思うと、手を振って嵐のように去って行ってしまった。

 私も目当ての参考書を買って、家でテスト勉強をした。





 [・・・ロードします・・・]





 夕飯後、部屋でテスト勉強の続きをしていると扉をノックされた。


セミ子

「お姉ちゃーん、お母さんからの差し入れ持って来たよ」

ボブ子

「ありがとう」


 セミ子が持って来たのは、プリンだった。勉強を一度休憩にしてプリンを食べることにする。セミ子も、私のベッドに座って一緒に持って来たプリンを食べている。


セミ子

「お姉ちゃん、来週からテストなんでしょう?」

ボブ子

「そうだよ。だからこんなに勉強してるんじゃない」

セミ子

「ふうん。テスト頑張らないと、夏休みに補習があるんでしょ?」

ボブ子

「そうなんだよね。それがちょうど夏祭りの日と被ってるから、補習になったらお祭りいけないかも……」


 テストの点数が悪いと、一週間の学校の補習に呼ばれてしまう。折角の休みがつぶれるのは嫌だなぁ。



 選択1「あと一時間がんばろう」

 選択2「でも、もう寝よう」



●ルート2「でも、もう寝よう」

今日は疲れたな。

テストのための英気を養うためにも、もう寝よう。

他選択だったら……


をやろうと思ったら、文字多すぎてぶつ切りでした。

いつか番外編に載せます。


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