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離島旅行記

作者: すー

 一日目


 家族四人で集まっての、三泊四日の旅行が始まった。車に全員乗って近場の喫茶店まで移動。みんなでモーニングを頼んだ。バターをたっぷり塗ったパンが二切れと、ゆで卵とサラダ。けっこうボリュームがあった。地元で古くからやっている喫茶店は、概してモーニングの内容が充実していることが多い。チェーン店に負けないためには、細かなところで気を配ることが不可欠なのだろう。コーヒーもよくった香りがして、味も豊かだった。

 朝食が終わったらまた車に乗り込み空港へ。中部国際空港セントレアの近くにある駐車場屋まで行き、車と車のカギを預けて駐車場屋のマイクロバスで空港まで送ってもらった。

 飛行機はANAを使った。セントレアからは八重山諸島のひとつ、石垣島まで直行便が出ていて、約二時間半のフライトだ。

 無事石垣島の空港に着いたので、昼食。八重山そばという、ラーメンに似た地元食をいただいた。正確には、八重山そばにアレンジが入った、アオサと海ブドウが入ったやつだ。あとで調べたら豚骨スープらしい。豚骨ラーメンに似ているけれど、それよりはさっぱりしている。わりとおいしかった。

 昼食後は、バスで石垣港まで移動し、船に乗って竹富島へ。約15分で着いた。竹富島は、サンゴ礁で出来た島であるという。

 ホテルの車で迎えに来てもらって、移動。特徴的な赤い瓦の屋根のホテルだ。着いたらハイビスカスティーが出てきた。

 ホテルに荷物を置いて、白砂のビーチを抜けて、かつて星の砂があったカイジ浜に散歩に行った。星の砂というのは、星のような突起を持った有孔虫という生物のからで、とても小さい。ふつうの砂に混じっているので探すのが大変だ。手に砂をすくって、そこからひとつひとつ星の砂をより分ける。ここカイジ浜では、もうほとんどの星の砂が取りつくされてしまったらしく、見つけることができなかった。

 カイジ浜からホテルに戻り、夕食。ネットのメニューには石垣牛のハンバーグが出てくると書いてあったけれど、出てきたのは石垣牛の鉄板焼きだった。本場のゴーヤチャンプルーもいただいた。おいしかった。

 部屋で軽くシャワーを浴びて、テレビを見てゆっくりしたあとに就寝。夜の九時くらいだったが、飛行機の旅の疲れが出たのか、すぐに眠ってしまった。


 二日目


 朝ごはんは量がちょうど良かった。ホテルのふつうのメニューで、沖縄らしさはあまりなかった。

 チェックアウトして、港から船で一旦石垣島に戻り、西表島行きの船に乗り込んだ。石垣島から西表島までは約一時間。幼いころからずっと憧れだった西表島に初上陸!

 やまねこレンタカーという会社の車が港まで迎えに来てくれたが、車の座席に、頭にかぶるタイプのイリオモテヤマネコのぬいぐるみが付いていた。

 イリオモテヤマネコは、この西表島にしか生息しない固有種だ。現在108匹から118匹くらいしかいない、珍しい生き物だ。

 レンタカーを借りて西表島の道を走ると、あちこちにイリオモテヤマネコの目撃情報が書かれた看板が立っている。イリオモテヤマネコの死因は交通事故がかなり多いらしいので、私たちもトロトロ運転でイリオモテヤマネコの飛び出しに注意しながらの旅になった。

 昼前に由布島に到着。水牛が引く車に乗って熱帯植物園へ。南国の蝶が舞うハウスや、ブーゲンビレアの咲くハウス、外に生えている南国の植生などを楽しんだ。

 昼ごはんもここで食べた。ソーキそばという、ブタの肉を煮込んだものが麺の上に乗っかった、昨日食べた八重山そば系の食べ物だ。スープの味は、一日目の昼食と同じだった。

 熱帯植物園を堪能したあとは、また水牛の車に乗って帰ってきた。のんびり歩く水牛の車にゴトゴト揺られるのもいいものだ。のんびりした沖縄の雰囲気が味わえた。

 そのあと、西表野生生物保護センターへ。イリオモテヤマネコの生態を調査したものが展示されていた。イリオモテヤマネコのはく製もあった。

 西表野生生物保護センターを出たら、次は仲間川マングローブクルーズへ。

 仲間川の河口から、マングローブの群生を見物しつつ川をさかのぼる。マングローブという言葉は、植物の種類を示すのではなく、河口の海と川とが合わさるところに生息する植物群のことを総称してマングローブと言うのだそうだ。水面に根っこが伸びた、独特のマングローブ林を見ながらすこし上流へ。樹齢約400年の、サキシマスオウノキという、なんとも形容しがたい変わった南国の植物を見た。この種類は根っこが板状になっているのだ。まるで屏風が折り重なるように、根っこが育ってゆくらしい。

 クルーズのあとは民宿へ。昨日のホテルとは違い、部屋は畳敷きでとても狭く、テレビが無い。部屋のカギも無ければ、風呂桶も無くシャワーのみ。宿泊客が私たちと、あと一人旅のひとがひとりくらいしかいないので良かったが。しかし夕食に出てきた沖縄料理の数々はおいしかった。パパイヤの野菜炒めやその日釣れた魚やたこのおさしみが出てきた。

 あちこち回って疲れたのと、テレビも無いのとで、夜はあっという間に眠ってしまった。

 

 三日目


 朝ごはんは普通だった。早めにチェックアウトを済ませて、星砂の浜へ。名前の通り、ここでも星の砂が見つかるそうだ。一所懸命探してみると、なんとか星の砂を見つけることができた。ここはまだ取り尽くされてはいないようだ。

 星の砂を探したあとは、車をやまねこレンタカーに返して港へ。乗る船がどれか分からず困っていたら、港の人が見つけてくれてようやく乗れた。

 そこからまた石垣島に戻り、ここでもレンタカーを借りて車で移動。昼食は「とうふの比嘉ひが」という、60年島の豆腐を作り続けてきたお店で食べた。うす味でおいしかった。

 昼ごはんを食べた後は、車で川平湾かびらわんへ。グラスボートという、船の底がガラス張りになった乗り物でサンゴ礁を巡り、天然のカクレクマノミや南国の魚やサンゴの姿を見て楽しんだ。

 魚やサンゴを見たあとは、石垣空港近くのANAインターコンチネンタル石垣リゾートという、このあたりでは高級なホテルへ。夜ごはんの前にビーチへ行き、パラソルの下でのんびりするという、南国では定番の楽しみを満喫した。ジーンズのズボンをまくって海にちょっとだけ入った。水はまだ冷たかったが、泳いでいる人もいた。

 夕食は、島の食材をふんだんに使った日本料理。〆(しめ)に出てきたアグー豚の混ぜご飯がとてもおいしかった。

 ごはんを食べた後は、そこそこの大きさがある風呂に入り、ミストサウナにも入った。ようやくちゃんとした大きな風呂に入れて良かった。

 風呂のあとはのんびりとテレビ。

 日が変わるまでテレビを見たあと、眠りについた。


 四日目


 旅行の最終日だ。朝ごはんはバイキングだった。出来立てのオムレツがおいしかった。

 チェックアウト後は車で、石垣島の鍾乳洞へ。

 20万年の地球の営みが生み出した自然の美しさを堪能した。鍾乳石が上からつららのように並び、下からも石が盛り上がっている。案内の人が、ひとつの鍾乳石を案内して、この鍾乳石の上と下とがくっつくまでにはあと300年かかると言っていた。何万年規模という地球のダイナミックな動きが感じられた。

 お昼は回転ずしに入った。ここでも海ブドウの軍艦ずしがあり、二皿も食べてしまった。安くておいしかった。

 午後に石垣島空港へ。車を返して、マイクロバスで空港へ。機材の搬入の遅れで、35分フライトが遅れるとの案内があった。

 しかし、空港の展望台や、いろいろな土産物を見ているうちに、すぐに時間は過ぎてしまった。

 名残惜しいが帰路に着いた。飛行機の窓の下にはサンゴ礁が見えた。

 中部国際空港セントレアへ。駐車場屋の車に乗り、うちの車が置いてあるところまで送ってもらった。

 そうして家に帰る前に、夕食はさっぱりとしたうどんを食べ、帰ってきた。

 自然の美しさや壮大さが満喫できた。本当に良い旅だった。


 離島とはいえ、石垣島はけっこう開けていて、交通の量もかなりありました。それに比べると竹富島や西表島はほとんど車が通らず、のんびりと車道を歩くことができました。

 ただ、離島の南国なので毒を持つけっこう危険な生き物が生息していて、あまり草むらには近づきたくなかったです。

 それでも、いい季節の楽しい旅となりました。計画と予約などをすべてやってくれた家族に感謝。

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― 新着の感想 ―
[良い点] こんにちは。 沖縄の離島は、やはり本州とはまったく気候が違うのだなと、読んでいるだけで伝わってきました。西表島は、触るなキケンをほとんど地でいっている感じがしました(笑)有毒な植物って恐怖…
[良い点] 沖縄に行ったことが無い自分としては、南の島の情景が想像できて、とても良いエッセイだと思えました。 拙作では、グーグルマップで西表島を巡り、ウィキぺディア他で調べて石垣島を描写したのですが、…
[一言] 具体的に書かれた情景から、まるでその場にイルカのような臨場感を感じ、一緒に旅をしたような気持ちになりました。 わたしは四国より南へは1度も行ったことがないのですが、あたかも過去にそうした景色…
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