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始原の魔術師〜時を旅する者〜  作者: 小さな枝切れ
第5章 霊峰竜角山攻略
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パートナーとは

というわけで、早速週1外更新です。

「うわーーー!…あ」


高度を上げ終わったのか水平飛行に変わった。ドラゴンは皆んなこういう風に飛び立つものなんだろうか。


慣れるわけないな。コースター系の乗り物好きな奴の気が本当にわからん。特に俺は昇降の激しいのが苦手だ。


「大丈夫でしたか?」

「…死ぬかと思いましたよ。それで?俺に何か聞きたかったんでしょう?まさかデートがしたかったなんてはずもないですし」

「ふふふ、面白い人ですね貴方は。

では1つ目の質問です。先ほどオルの件で一瞬返事に躊躇しましたね?あれはどういった意味ですか?」

「あぁ、それはいずれ皆んなとは別れることになると思うから、かな」


そこでキャスの事、話した事を教えて王のような権力者になりたくはなく、自由気儘に生きていきたいと本音を吐く。ゴールドドラゴンはただ聞いているだけで何か言う事はない。


「分かりました。

それでは2つ目です。赤帝との関係は?」

「ルースミアとの関係ですか?」

「そう言えば、人はあの方をそう呼んでいましたね。」

「う〜ん、友達…かな?

うん、恋人ではないし、友達じゃなければ協力者辺りかな?」


この2つ目の質問の答えには何故かゴールドドラゴンが食らいついてきた。


「貴方の事をなんと言いましたか?」

(ぬし)かサハラですね」

「他には?」

「他ですか。うーん…」


あぁ、そう言えばこの世界に飛ばされて、ルースミアと一緒に旅をする事になった時…


『じゃあルースミア…さまと呼べば良いですか?』

『うむ、それだがこれからは共に旅に出るパ…パートナーなのだからかしこまらなくて良いぞ』


パートナーで何故どもるよ。




「パートナーと言われたぐらいですね」

「パートナー!確かにそう言われたのですか?」


ん?パートナーで食いついたぞ。どういう事だ?


「えぇ、どもりながら言ってました」

「こ、これは…数々の無礼申し訳ありませんでした!」


突然畏まって謝りだしたぞ?別に一緒に旅する相棒(パートナー)ってだけでなんで畏まられるんだ。


「えーっと…」

「サハラ様、もしかするとですが、パートナーの意味を分かられてませんでしたか?」

「連れとか相棒、後は恋人や夫婦辺りでは無いんですか?」

「成る程、そういう見解でしたか…」



そこで俺は驚愕の事実を知る事になる。

結論から言えば俺は既にルースミアの伴侶になっているらしい。

ゴールドドラゴンの話によると、人は混じり合い共同で行動を共にする上で、俺の言う相棒などという意味でも使っているが、それは人だからだそうだ。

たいていのドラゴンの場合は幼竜にまで成長すると親元を離れ、1人で力をつけ住処を持ち財を築いていく。故に仲間や群れを作らないドラゴンの言うパートナーとは婚姻関係にある相手や婚姻関係になくても伴侶とする相手を指すそうだ。

そこでふと思い出した。

インターネット上でフォームに入力しているときの事だ。送信ボタンを押すだけだった、その申込書の記入欄に “パートナー” の文字が。

まず「申込者氏名」の欄があり、その下には “ワイフ”ではなく“パートナーネーム” となっていた事に…



「は、め、ら、れ、たーーー!

ありえない!なんで俺がドラゴンと…ルースミアと伴侶にならなきゃいけないんだ!そうだ、これははめられただけだ。それにそう!俺はエルフスキーだ。恋人だっている!全て誤解なんだ!」

「………」


うおおおおお!ゴールドドラゴンが無視を決め込んでやがる!

いや待て、ルースミアと別れの時今生の別れと言っていたんだ。怪我が治ったとしても俺はもう死んでいると思ってるはずだ。

会わなきゃ大丈夫だ!となれば後はこのゴールドドラゴンの口封じ…


「あの、頼みがあります」

「はい、何でしょう」

「俺が代行者で生きている事を言わないで貰ったりは出来ないでしょうか…」

「ふふふ、本当に面白い方ですね。あの方が選んだのも頷けます。

そうですね、それではオルを任せても…」

「はい!喜んで!大船に乗ったつもりで安心してください!」

「…その意味はよく分かりませんが、了承して頂けたと捉えて良いのですね?」

「もちろんです!」


何というか結果的に上手い事ゴールドドラゴンにも嵌められた気がする。だけどまぁオルとか言うチビドラを預かれば良いだけだ。

ん?


「今度はこちらが質問しても良いですか?」

「なんでしょう」

「オルは人型にはなれますか?なれないとさすがに無理ですよ?」

「それは問題ありません」

「では次にあのアイボールはなんですか?」

「人でいうところのペットのようなものです」


おい、アイボールがペットかよ。

詳しくをしたら教えてくれ、あのアイボールがまだ小さく力も無い頃に殺されかかっているところをオルが助けたそうだ。そして救われた恩を感じた、などという事はなく、ゴールドドラゴンの膝元にいれば力がつくまで安泰だろうと従うフリをする事を選んだようで、オルの母親であるこのゴールドドラゴンは分かっていながら逆に利用させて貰ったと言う。理由はもし自分が不在の時にここまで到達する冒険者がいたらオルを守ることが出来ない。そんな事にならないように番人にしたそうだ。殺すことは一応禁じたそうだが、ローフルイビルであるアイボールは見てないところで悪さをする危険は想定していたと。


まぁそれは良い、これが重要だ。


「ではルースミアは何者ですか?」

「申し訳ありませんが、その問いには答えられません」


即答だった。

でもこれでルースミアがただのと言うと変だが、普通のドラゴンじゃないって事は分かった。




特にお互いに聞きたい事もなくなり戻る事になるのだが…


「急降下らっめーーー!

ひーーーーー!死ぬ死ぬ死ぬ。死んでしまうー!」




いつも読んでくれてありがとう。


次回更新は日曜予定ですが、進行具合によっては突発更新させていきます。

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