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一夜限りの仮装祭  作者: ひなた
がしゃどくろ様 『異世界見聞録(仮)』
7/8

異世界初のハロウィン?

異世界見聞録(仮)のキャラでお届けします。本編とは全くキャラが違うのでお気をつけ下さい^^

 今日は10月の31日。元の世界ではハロウィンの日だ。何故かいつもより早く目覚めてしまった私、桐生奏は王宮内をぶらぶらと歩く事にした。しかし、それが恐怖の始まりだった......。


 おかしい......おかしすぎる!部屋を出てまず見たのは黒猫に扮したメイドさん達。昨日までは普通のメイド服を着ていた筈なのに!続いて見えたのは執事さん。こっちもおかしかった。若い人達は恐らく......ドラキュラ?の格好をしていた。年配の人達は何故かメイドさん達と同じく黒猫に扮していた。猫耳、猫の尻尾を着けた推定80代の執事長には吹いた。


「どーなってんの、これ......?」


 慌てて、近くのメイドさんを捕まえて事情を聞くが


「ふふ......秘密でございます」


 全員同じような答えを返してきた。本当に何がどうなっているやら。その時偶然にも自分のポケットが膨らんでいることに気が付いた。基本、何もポケットに入れる習慣がないので誰かに入れられたのだと推測する。取り出してみると......


「招待状......?」


 コウモリやカボチャ、お化けなどの絵が描かれていることからハロウィンパーティーの招待状らしい。中を読むと


『恐怖の仮装パーティーを開催する。

 さあ、いらっしゃい。とっておきの、恐ろしい格好をなさい。

 怖がり、怖がらせ。誰もを恐怖に陥れる、楽しいパーティーだから。』

 

 なるほど......要するに仮装パーティーか。この世界にもハロウィンの様な習慣があるみたいだ。うーん......面倒だし、今日は一日部屋でゆっくりと過ごそうかな。しかし、


「あ!こんな所にいた!着替えに行くわよ!」


 友人の宇佐見鈴のこの一言でそれは叶わぬ夢となった......。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 私達用の衣装もちゃんと用意されていたらしい。鈴に連れられてある一室に来たのだが......。そこには沢山の華やかーな感じのハロウィン衣装が置いてあった。


「何これ......」

「これ全部ハロウィン用の衣装らしいわよ?奏のも見繕っておいたからちゃんと着てね?」


 既に用意してるから逃げるなよ、という殺気を放ちつつ笑顔で私の肩に手を置く鈴。力強いです。というか痛いです。


「さっ、まずはこの衣装からね?」

「えっ......待って!?まずは!?」

「そうよ?10着くらい用意してるからどれが一番似合うか楽しみねぇ」

「落ち着いて!?目が怖いわよ!?」

「はいはい。まずはこれからね!」


 15分ほど私の絶叫が王宮中に響き渡った。あぁ......異世界に来てまでトラウマを植え付けられるとは思わなかった。


「うん、これで良いわ!」


 結局、選ばれたのは魔女の衣装。少し......いや、かなり胸元のはだけている上にこれまたかなり短いスカート。脹ら脛の真ん中くらいまでしかないのだ。足がスースーしてかなわない。


「ねぇ......もう帰っていいかしら?」

「何言ってるの?駄目に決まってるでしょ?」


 はい。デスヨネー......。そういう鈴の衣装は白と水色を基調にした綺麗な和服。どうやら『雪女』みたいだ。


「さっ。まずは男供からお菓子奪いに行くわよ!」

「え、えぇー!?」


 抵抗もむなしく、鈴にズルズルと引きずられて翔達の部屋へと向かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「Trick or treat!」

「悪戯dぐほぁぁ!」


 押し掛けた鈴の一言に翔が定番の一言。予想していたのだろうか綺麗に鳩尾に右ストレートが叩き込まれた。その後連続して左ストレートからの顔面キック。また鳩尾へ右ストレート。倒れこんだ所へ踵落とし。見事な連撃である。


「ん......似合ってる」

「え?ああ、嬉しくないけどありがと......」


 二人の漫才を見ていると睡野が褒めてくれたのだが、正直全く嬉しくない。睡野の衣装は......何これ?カボチャの被り物?


「これ、ジャックオーランタンの衣装......らしい」

「そ、そう。似合ってるんじゃない......?」

「ありがと。あとTrick or treat......」


 え?お菓子なんて持ってないんですが!?睡野の目が無邪気にキラキラしていて凄く辛いです。


「えーと......あははははは。私は部屋戻るねー」

「お菓子ないの?」


 ぐっ!どストレートに......。って、何か目が怪しく光ってない?その時。私の目の端にアルコール度数30オーバーのお酒の空き瓶が目に入った。


「じゃあ、悪戯する......」

「落ち着きなさい!?酔っ払ってない!?」

「?大丈夫。それよりも悪戯」

「何をするつもりなのかしら!?」

「えーと......ヒント、触手?」


 最後の言葉まで聞かずに一目散に逃げ出す。きっと私は今まで生きてきた中で最も速い速度で駆けている。しかし......


「あ!逃げるな!」

「逃げちゃ駄目......!」


 いやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!?般若の形相と化した鈴と酔っ払ったバカ(睡野)が追ってくる。


 結局、異世界初のハロウィンはお菓子をもらう事なく走り回って終わっただけだった......。


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