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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

虐待

作者: 七瀬 奈美

ねぇママ、どうして私の頬をたたくの?

どうして私の頭をたたくの?

どうして私のお腹をけるの?

どうして私の首をしめるの?

どうして……



    ガチャッ。

深夜。ママが帰ってきた。大好きな大好きなママが帰ってきた。

私は玄関に走って迎えに行った。

「ママ、お帰り!」     「…」


ママは何も言わずに私の頬をつねった。

「い…た…イタい…ママ?」  「あんたのせいで私の人生めちゃくちゃよ!」

 


ママはわたしを殴る。蹴る。どうしてだろう。



パパは離婚して出て行った。それからママは私のために深夜まで働いている。

「お風呂は用意したの?」


   「…してません。」 私はお風呂の準備をしていなかった。

        首をしめられた。  「うぐぅっ…!」

  「なんであんたは気がきかないの!役立たず!役立たず!」 なんどもそういって私をなぐる。

でも、ママが大好きだ。 

ママはやかんで私にお湯をかける。体中がジンジンして、痛い。

でも、そのあとは冷たい水をかけてくれる。  ごめんね って泣いて謝ってくれる。


学校にも行かせてもらえる。私が悪い子だから、こんな殴られるんだ。





次の日、私は学校を休んだ。 朝ご飯は無い。

ママは私を殴った後すぐ寝て、さっき仕事に出かけた。  この時間は幸せだった。



昨日の傷がいたかった。

やけどの跡がある。


でも、ママは手当してくれた。

私は、ママのことが大好きだ。  お風呂の準備もした。洗濯もした。

私はいい子になった。





     私のお腹をママは蹴りながら、ごめんね、ごめんね、って言ってた。

ママは私のことが大好きんだ。  ママは私のことが大好きだから私に「死んで」って言うんだ。

私は悪い子だから、悪い子は死ななくちゃいけないんだ。


今までありがとう。ママ

大好きだよ。   


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