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久しぶりのおいしい昼食

「召し上がれ!」


「おお! 本当に料理できたんだな!」


 目の前に並べられた豪華な昼食を見て感嘆の声をあげる。

 サラダにみそ汁。

 サケの照り焼き。

 久しぶりにみた炊飯器で炊いた炊き立ての白米。

 最近では食べたことのないようなものが並んでいた。


「ふふ~んこれでも料理は結構できるほうだからね! まあ、あんまり時間が無かったから簡単なものしかできなかったけど」


「簡単なもの!? これでか、、、お前本当にすごいな」


「そんなに褒められると照れちゃうな~」


「いや、マジですごいと思う。じゃいただきま~す」


 手を合わせて目の前の照り焼きから口に放り込む。

 その瞬間に照り焼きの甘辛さが口の中に広がる。


「うまい! ほんとにすごいな! こんなにおいしい食事をしたのは本当に久しぶりだぞ」


「そんなに喜んでもらえるなら作った甲斐があるよね~でも、おいしい食事って言ってもらえるのはすごくうれしいけど冬真さんはもう少し健康に気を使ったほうがいいよ?」


「それはそうかもな」


 前までは生きていくのに最低限の栄養素が取れればそれでよかったから本当に味についてなんて考えたことなかった。

 大体はみんな大好きおてがるなゼリー飲料かブロック状の非常食しか食べてなかったからね。


「まあ、私がいるうちは私がご飯を作ってあげるからね!」


「いや、そこまでしてもらわなくてもいいんだけど」


「いやいや、私は冬真さんにいろいろお世話になってるからこれくらいはさせてよ。材料費出してるのは冬真さんだし」


「そういう事ならありがたく作ってもらうか」


「任せてよね! 今回は時間があんまりなかったけど次はもっとすごいの作るからね!」


「楽しみにしてる」


 この料理より上があるなんて、、、、

 俺には想像のできない世界だ。


 俺たちがそんな会話をしながら昼食を楽しんでいるとインターホンが鳴った。


「誰かな?」


「多分昨日買ったベッドが来たんだろ。ちょっと出てくるわ」


「うんお願い」


 立ち上がってインターホンを覗く。

 そこにはやっぱり配達業者が数人立っていた。

 ボタンを押してマンションのエントランスをあける。

 しばらくしてから玄関前に業者たちがやってくる。


「お疲れ様です」


「ありがとうございます。冬季様で間違いないでしょうか?」


「はい」


「ではここにサインとハンコをお願いします」


「はい」


 サインとハンコを押して配達業者に荷物を置いてもらう。

 組み立てタイプのベッドなのでこれから組み立てないといけない。


「なんだった~」


「やっぱりベッドだったよ。組み立てるから手伝ってくれな」


「もちろん! ちゃちゃっと終わらせちゃおう!」


「とりあえずは残りの昼食を食べてからだな」


「そだね」


 そうして俺は再び秋奈が作ったおいしい昼食に舌鼓を打つのだった。

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