奴隷狩り②
【奴隷狩り②】
『エリックとクローレ。裏に回れ。1分後にファーザがアジトに状態異常魔法をかける。麻痺と目眩ましの複合魔法だ。それと、俺がアジトの周囲に土魔法で壁を作る。効果を見て俺とマックスで突撃だ。残りはここで待機。逃げたら頼むぞ。よし、いくか』
1分後、ファーザがアジトに状態異常魔法をかけた。
『なん……?』
アジトの中から叫び声があがったが、
すぐに無音になった。
麻痺が効いたようだ。
スラッシュは周囲を土魔法で壁を作り、
そのまま飛び込んだ。
『アガガ……』
誘拐団は6人ともが強力な麻痺がかかっており、
目を回している。
誘拐された子供二人にも麻痺がかかっているが、
こちらはすぐに解除した。
『あーん、怖かった』
二人は泣きながら追跡団に抱きついてきた。
誘拐団はそのまま村に連れ帰り、一人ずつ尋問した。
『おまえら、初めてじゃないな?』
『……』
『ふん、黙秘が利くと思っているのか』
ファーザ・ピーテルが状態異常を誘拐団にかける。
内臓がひしゃげるような激しい嘔吐感、
頭が爆発するような猛烈な頭痛、
目を突かれ、爪をはがされる幻覚。
そして何度も死に至る幻惑を味わさせられて、
誘拐団はのたうち回る。
それを断続的に何回も続けていると、
全てがあっさり口を割った。
『この誘拐団は全国組織のようです。こいつらは、○街支部のやつら。以前から村から子供が誘拐される事件が起こっていましたが、こいつらの仕業のようです』
『今までは楽勝で誘拐できたのに、何故、などと言ってるようです。ブラック・ハウンド様のご加護がこの村にもたらされていることは知るよしもありませんな』
『全く。ブラック・ハウンド様に改めてお礼を申し上げなくては』
『で、問題は今まで誘拐された子供たちですが』
『うむ。救わなくてはなるまい』
誘拐された子供救出団が結成された。
まず、○街支部を急襲。
ガルム軍団で転移する。
ガルム軍団は場所さえわかれば、どこへでも転移できる。
街の近くの森に転移して、街にこっそり入り込む。
建物に急行、中に入って場所を特定。
後は、転移し放題になる。
そして、ガルム軍団は支部長を確保。
そいつの供述をもとに、
全国に散らばった子供の行方を捜索。
少なくとも、
過去5年ほどの間に誘拐された子供たちを保護した。
行方不明になった子供が誘拐されたのか
魔物や事故でなくなったのか、
わからないケースが数例ある。
また、誘拐されたのは判明しても
追跡できない子供が数名いる。
一通りの尋問を終え、関係書類を確保したあとは、
誘拐団はガルム軍団のお腹へと消えていった。
なるべく恐怖を与えるように指示したので、
誘拐団は泣き叫びつつ、ガルム軍団の栄養になっていった。
『ああ、そういやエメリの実験しなくちゃ』
数名の誘拐団は生かしておいて、
魔力を止める実験体になってもらうことにした。
『じゃあ、エメリ。始めよっか』
『うん』
すぐに、誘拐団の目が青色から灰色に変化する。
『終わった?』
『うん。流れが止まった』
『おい、おまえら。自分のメニュー見てみな』
『!』
驚愕する誘拐団。
『『『俺のスキルが消えてる!』』』
『じゃあ、エメリ。流れ戻して』
『うん』
すると、誘拐団の目が青くなった。
『おまえら。もう一度メニュー見てみな』
『おおー、スキルが戻ってきた!』
ということで、流れを止めるとスキルは消滅するが、
スキルは復活可能であることがわかった。
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