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ジーナの独り言②

【ジーナの独り言②】


 ブラック・ハウンド様を先頭に、村に到着する。

 すると、村の人達が一斉にひれ伏す。

 私まで偉くなった気分。


 村長である私のお父さんも大喜びだ。



 さて、エルランド。

 最初こそ、エルランド様って呼んでたんだけど、

 エルランドから気持ち悪いからやめてくれ、って言われた。

 それからはエルランド。


 じゃあ、アンヌとハンスはどうなのか、と聞くと、

 彼らは小さい頃からエルランド様とか坊っちゃんとか

 呼んでいる。

 それが染み付いているので、直らないらしい。


 もっとも、獣人の間に敬語はない。

 様とかつけるのは領主様とブラック・ハウンド様ぐらい。


 エルランドが高い身分出身なことは間違いない。

 が、ファミリーネームを名乗らないし、

 何故か旅行している。


 その理由は聞かなかった。

 詮索してもしょうがないし。



 エルランドたちは村に滞在することになった。


 聞くと、ブラック・ハウンド様はエルランドの友達らしい。

 神様が友達!と思ったけど、

 ブラック・ハウンド様は村人の誤解だという。

 そんな大層な存在じゃないという。


 誤解じゃないと思うけど。

 ひょっとしたら、エルランドたちは

 本当にやんごとなき人たちかもしれない。


 それからは村人に祝福が次々と降り注いだ。

 これがブラック・ハウンド様のご加護じゃなければ

 なんだというのか。



 まずは、魔石回復薬。

 そして、魔石回復薬を使った各種薬。

 私達の作る薬草は案外効能が高くて、

 人族で高く売れるらしいけど、

 そんなレベルじゃない。


 物凄く、よく効く。


 それに大量の魔石。

 魔石は魔物からしか手に入らない。

 大きな魔石だと、人族同士で争いが起こるという。

 

 そんなレベルの大きな魔石が村の倉庫に

 山のように積まれている。

 獣人はお金に執着しないから、魔石の山を見ても

 なんとも思わないけど、

 人族が見たら、即軍隊が攻めてくる。


 だから、人族には決して見せられないし、

 獣人たちの間でも、知っているのは僅か。

 私は村長の娘で管理義務があるので、

 ギリギリ教えてもらえた。

 フランカにも知らせていない。



 話はそれだけじゃない。

 とんでもないことが飛び出した。


 なんと、ブラック・ハウンド様が

 私達に職業とスキルを与えてくださった!


 なんでも、人族の祝福に似ているらしい。

 というか、祝福よりも優れているらしい。

 よくわからないけど、エルランドがそう言っていた。


 村人に、次々と新しいスキルが発現した。

 私にも。


 私は、職業魔導師になった!

 獣人が恋い焦がれていた魔法。

 それを私が使える!


 まだ、指先に火を灯すぐらい。

 いわゆるチャッカマンレベルしか発動できないけど、

 修練次第でどんどん強くなるらしい。


 初めての日は、魔法を使いすぎて

 すぐに気を失ってしまった。

 魔力がゼロになると、失神するらしい。

 

 かなり気分が悪くなるので、二度とごめんと思ったけど、

 そうすると、魔力が伸びるらしい。


 だから、寝る前に魔法の練習をして寝ることにした。

 まあ、気を失うんだけど。



 それからは、魔道具師たちが活躍して、

 村の生活が一気に改善していった。

 特に私が嬉しいのは温水の魔道具とお風呂。

 

 獣人は毎日水浴びをする。

 かなりのキレイ好きだ。

 だけど、やっぱり冬は寒い。

 だから、水を温めて水浴びをする。


 温水の魔道具が来てから、冷たいのとか不便なこととかが、

 一気になくなった。


 特に、新たに設置された大浴場!

 広い空間に広い湯船。


 つかると、『ア”~』なんておじさんの声がでてしまう。


 各家庭にもシャワーやお風呂を設置したんだけど、

 この広い空間が気持ちよくて、

 獣人たちが次々に大浴場を訪れる。



 お風呂に入るには、色々と簡単な決まりができた。

 まず、前室でシャワーを浴びて体の汚れを落とす。

 そうしてようやく湯船につかれる。


 最初はいきなり湯船に入ってしまい、すぐにお湯が汚れた。

 お湯には浄水魔道具もついているんだけど、

 それでも不快だし、魔石ももったいないので、

 そういう決まりができた。



 大浴場には液体石鹸が用意してある。

 灰汁に油を混ぜた上澄み。


 キレイになるので、それはいいんだけど、

 よく洗い流さずに湯船に入るのは困る。

 だから、当初は見張りの人がついていた。



 他にも歌を歌うな、とか。


 大浴場は声がよく響いて歌がうまくなった気がする。

 獣人は歌好きで気持ちいいもんだから、

 みんな風呂で歌を歌い出す。

 それが大合唱になって、果には酒を飲み始める人も出る。


 いつまでたってもお風呂から出てこなくなり、

 風呂が大混雑するし、のぼせる人が続出したので、歌禁止。


 それでも歌う人が続出する。

 だから、大浴場をいくつか建設して、

 混雑を避けるようにした。


 自分ちに風呂があるんだから、そこで歌えよ、

 と思うのだけど、

 あの広い空間でみんなの前で歌うのが気持ちいいらしい。

 それは私にもよくわかる。

 私も気づいたらお風呂で歌ってるもの。


 そのうち、大浴場が社交場になった。

 1日が終わったら、そこでみんなと慰労する。


 お風呂入った後の寛ぐスペースを作り、

 そこでみんなでマッタリしている。

 冬でも温風で部屋が温かいので、体調を崩したりしないし。


 だけど、飲酒は禁止。

 危ないし。

 


ブックマーク、ポイント、感想、大変ありがとうございます。

励みになりますm(_ _)m

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