武器の魔道具
【武器の魔道具】
生活用の魔道具作成、そして村の外壁強化。
ここまでで約1ヶ月を費やした。
エルランドたちは次の課題に移った。
それは、武器・防具の魔道具である。
武器に関しては、魔法弓と短魔法弓、魔法剣がある。
だが、魔石消費量が多い。
武器の形も柔軟に考えていきたい。
そこで、省エネ型の武器を考案した。
『獣人は各個の戦闘力はかなり高い。でも、それが弱点でもあるんだよね。みんな近接戦闘ばかりを得意としている。それでは、弓や魔法主体の敵に簡単に破れてしまう』
かつて、獣人は人族よりも圧倒的に強かった。
しかし、人族が祝福を得て魔法が使えることになった結果、
あるものは獣人同様の近接戦闘力を得る。
そしてある者は弓や魔法による遠距離魔法を得た。
集団戦の場合、遠距離攻撃で8割以上がやられる。
なんとか人族部隊に近づけても、近接戦闘は互角になる。
すると、数の多い人族にやられてしまう。
ましてや、人族は集団戦に長けている。
『だから、僕の提案する武器は、強固な石を飛ばす武器だ』
投石はこの世界では重要な戦術の一つだ。
その投石を魔道具によって改良・強化するという。
『まずは、近距離・護身用硬石発射魔道具』
エルランドによって通称ハンドテールムと名付けられた。
ハンドガンの古代語である。
長さ20cmほどの棒の一方の端に
下向きに飛び出た取手を作る。
そこを握って発射ボタンを押せるようにする。
棒の先からは、魔法が飛び出るようにする。
魔法は、土魔法硬石。
土を強固に固めたものでダイヤモンドに準ずる硬さがある。
長さ数cmほどの円柱で先端は尖っている。
それを発射する。
有効射程距離は50mほど。
近接距離なら、数十cmほどの太さの木でも
貫くことができる。
『これは、弓よりも便利だね』
『50mほどなら直進するからね。狙いが正確ならまず外さない』
弓師を経て弓匠にレベルアップしているハンスが
この武器を扱うと、性能が倍になった。
『100mぐらいまでいけそうじゃないか』
『あっしの弓スキルのおかげでやすかね』
ハンスが撃つと、100m先の的まで直進する。
さらに、20cmほどの太さの木を撃ち抜く。
だが、その先は弾が消失してしまう。
『実用的には問題ないでやすね。小さいから狭いところでも取り回しが楽だし、俺にピッタリでやすね』
この武器も警備係の標準装備とした。
村人全員に配備させるよう、魔道具師たちは頑張っている。
『次は近距離・制圧用硬石連続発射魔道具』
これはエルランドによってスプレッショ・テールムと
名付けられた。
突撃銃という意味の古代語である。
①の魔道具の銃身を若干延長し、
棒の中間にもう一つ取手をつける。
①で使用する硬石を1秒あたり数十発発射可能にする。
命中率は若干落ちても、発射速度を優先する。
近接戦闘で弾丸を大量にばらまくことにより
敵を制圧する目的の武器。
合わせて、単発撃ちも可能とし中距離でも
スナイプできる性能をもたせた。
これも警備係の標準装備とした。
『これは恐ろしい武器でやすね。敵が近寄ってきたら、その辺を目掛けてこの武器をぶっ放せばいいでやんす。あっという間に敵は蜂の巣でやんすね』
『弾丸は魔石を交換するだけでいいから、撃ちっぱなしになるね』
『でも、発熱するから実際は休ませなければいかんでやんすね』
この銃の発熱問題はなかなか解決できない。
一応、空冷・水冷を試しているのだが、
発射速度に追いつかない。
その他、試作として
『中・遠距離スナイプ用硬石発射魔道具』
ペレンテス・テールム(狙撃銃)
1km以上離れた敵を狙撃する武器である。
『短・中距離用 爆発魔法発射魔道具』
ロンバルダ・テールム(擲弾銃)
爆発魔法を刻み込んだ砲弾を発射する武器。
射程距離300m。
半径20m程度の敵に殺傷能力を与える。
これらの数値は強化可能である。
以上2つは数台の試作品がある。
開発中なのが、
『バリスタ』
ロンバルダ・テールムを強化した武器。
半径10~50m程度の敵に殺傷能力を与える。
射程距離数キロm。
『連射式バリスタ』
バリスタの砲弾を連続して発射する武器。
ポリボロスと名付けられた。
これらはオーバーキルな武器で、
過剰ということで、試作品が一つだけある。
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