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9話

 早朝、幼い少女がギルドの依頼ボードの前に真剣な顔をして眺めていた。

 一見依頼をするために参考にしているようにも見えるが、その少女は昨日試験を受けA級の試験官を拘束し、試験で与えられる最高ランクのB級まで一気に上がったほどの実力を持っている。そんな少女がいるとあってギルド内はざわついていた。

 昨日の試験を見学していた人は純粋に尊敬のまなざしを、そうでないものは周りから聞こえてきた現実味のない話を冷やかし程度に聞いていた。

 一方注目を浴びている少女は依頼の量の多さに驚いていた。


 せっかく試験に受かったのだから依頼を受けようと昨日のうちにシルフィーに言っておき、朝一でギルドに来てみたはいいもののなぜか注目されているし、気づかないふりして依頼を受けようと探し始めたけれど量が多すぎてわからない・・・

 ボードを眺めているだけじゃわからないし、受付の人に聞いてみよう。

「あのすいません。」

 声をかけた受付のお姉さんは昨日の試験でも受付をしていたお姉さんだった。お姉さんも気付いたようで微笑んでくれた。

「昨日ぶりですね!合格おめでとうございます!本日のご用件は?」

「ありがとうございます。あの、依頼を受けたいんですが最初はどんな依頼を受けたらいいかわからなくて。」

「そうですね。最初でしたら薬草の採取がおすすめですね。採取をするとき薬草を探しに近くの森を歩き回るので森の地形を確認出来て、ほかの依頼で森に来る時に役に立つと思います。それに、近くの森は奥のほうに行かない限りめったに魔獣は出ないので比較的安全で初心者向きですね。ですが、確実に出てこないわけではないので魔獣除けをもっていくよう勧めています。ですがシルヴァさんは魔獣の討伐経験もあるようですし普通に討伐の依頼を受けても問題はありません。ただし、どの依頼を受けるにしても油断しないように。事前準備は大切です。討伐依頼を受けても問題ないといいましたが、地形を確認しておかないと知らないうちに危ないところに行っているなんてこともありえなくないですからやはり一度は薬草採取などからやるのがおすすめですね。」

 どうなさいますか?と問われせっかく教えてもらったし薬草採取の依頼を受けることにした。それに最初から討伐の依頼だとお姉さんの言う通り危なくなるかもしれないから、今回の依頼でいろいろと確認してから挑戦してみよう。


「では、この紙に描かれている薬草をお願いします。」

 受付のお姉さんから紙と小さい袋を受け取った。

「採取した薬草はこの袋に入れてくださいね。かなりつかわれる薬草なので少採取量に応じて報酬が上乗せされるので、多めにとるとお得ですね。ただし、似ている雑草が多くあるので間違えて持ってくる方が多いのでよーく注意して探してくださいね!今回は初めての依頼なので大変かと思いますが、頑張ってください!」


 依頼説明を受け終えたのでギルドから出ようとしたら急に目の前に誰かが立った。

「おい、おまえBランクになったんだってな。手加減してもらったのか?」

 見るからにガラの悪そうな男がにやにやしながら話しかけてきた。周りの人たちは止めるでもなくわたしたちを見ている。

 今朝、ルキさんにこういうことを言われるかもしれないといわれて、そんなことがあるのかなと思ったけど本当に起こったな。こういうときの対処方法もルキさんから教えられている。

“こういうやつがいるだろう。絡まれたら相手をするだけ時間の無駄だ。無視をすればいい。”

 今朝聞いた言葉を思い出しながらわたしはそのまま男の横を通ってギルドから出ようとした。

 無視されたことに腹を立てた男が私をつかもうと手を伸ばした。

「いってぇ!!!」

 バチっという音とともに男がはじかれた。

 周りは急にとばされた男に驚きわたしと男を交互に見ていた。絡まれたときの対処のためにわたしは雷魔法で防御を張っていた。そのため男は魔法によって弾き飛ばされたのだ。

雷魔法は使える人は少ない、というのを私は最近になって知った。わたしが雷魔法を使える理由はお父さんがよく使っていたからだ。前にどうやって使っているのと興味本位に聞いたことがある。その時にコツを教えてもらったのでわたしはいま使えている。

考えてみるとお父さんは雷魔法以外にも使い手が少ない魔法をたくさん使っていたようにも思える。すごい人だったのかな。

なんて考え事をしながらわたしはざわつく人たちの間を通り抜けてギルドから出た。



―――リナ視点―――


私はリナ。ギルドの受付嬢をしています。

今日は先日の試験で最年少ながらA級の試験官を拘束しBランクまで一気に上がった女の子が依頼を受けに来ていたので説明等をさせていただきました!

倒すでもなく拘束するって結構難しい事だと思うのによくできるなと少し上から目線ですが昨日の試験を見て思いましたね。六歳であの強さなら、これからもっと成長するかもしれませんね。

なんでA級の試験官を拘束したのにB級なのって疑問に思いましたか?それは、依頼を受けているかの違いですね。B級までは単純に強さなどで上がれますが、A級からは依頼の質が変わってきますし貴族様の対応なども出てくるので強さだけでなく人柄もかかわってきますね。

こんな誰に説明をしてるんだって感じの内容を脳内でしているのは現実逃避のためです・・・

先程、女の子・・・シルヴァさんが依頼のためギルドから出ようとしたらC級の男がシルヴァさんに絡んでいったんです。しかも手加減してもらったのかなんてギルドが不正をしたかのようなことを堂々とギルド内で言いながら・・・

それだけでギルドから罰を受けてもおかしくないんですよ。シルヴァさんは無視してギルドから出ようとしたらそれに腹を立てたのか小さな炎の魔法を手に込めてシルヴァさんをつかもうとしたんです。これはさすがに危ないと思いとめようとしたのですがその前に男はシルヴァさんから弾き飛ばされてしまいました。しかもその瞬間小さな雷みたいなものが見えたんです。

使い手が少ない希少な魔法。お目にかかれるとは思いませんでした。

はははは・・・

おっと、倒れたままの男を放置していました。

「現実逃避してる場合じゃないわ・・・その男奥に連れて行ってください」

 用心棒に頼み男を拘束し奥に連れて行ってもらいました。たぶん少なくともランクダウン、最悪ギルドからの追放ですかね。

 はあ、仕事を増やさないでほしいです。


ここまで読んでいただきありがとうございます!




よければブックマーク等お願いします。



次回更新未定です。


更新お知らせとか↓


(@tadano_maho)

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