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未来〜最悪から最高へ〜  作者: キルノイド
7/12

第5話 危機一髪

ホームルームが終わって皆が下校の準備を始めている。

中には、「どこかに食べに行こう!」とか、「カラオケ行くよ〜」などという声も聞こえる。

私は当然、そういうお誘いは特には無いのだが。

1人窓際の席で教科書やらノートやらを鞄に詰め込んでいると、「ひーかーりー」と、私を呼ぶ声が聞こえた。

顔を上げると、そこには麗が居た。


「何?変な呼び方して」


「え、変だった?」


麗はガーンと肩を落とした。

私は荷物を背負って「ほら、帰るよ」と言うと、麗は慌てて隣へ駆け寄って来た。


「ねぇ、昼休みに言ったこと覚えてる?アイス店に行く話」


「うん、覚えてるよ」


麗はそこのアイス店に行くのを楽しみにしているようだ。

私は今まで、学校帰りに誰かとお店に行って何かを食べたりしたことが無かったから、なんだか不思議な感覚だ。

それにしても、いつの間に学校近くにアイス店が建てられていたとは、麗は一体どこから情報を仕入れてきたのか。

そんなことを考えていると麗が「光!早くー」と、私を急かしていた。私は早足で麗の元へ駆け寄り、校門を出た。

そうしてしばらくすると、横断歩道が見えてきた。その向かいには青い小さな建物があり、看板には「ice」の文字があった。


「あ、あそこのお店だよ!」


と、麗が指を指して言った。どうやら、あの小さなお店がアイス店らしい。

とても可愛らしい外観だなぁと私は少しの間、その店に見入っていた。

すると、麗は早くアイスが食べたいのか、せっせと横断歩道を渡り始めた。しかし、麗の横から車が来ていた。

麗は気づくのが遅かったのか横断歩道の真ん中で車の方を見て止まっていた。

私は、視界の端で車を捉えた瞬間背筋が凍った。

麗が轢かれる……!そう考えるよりも先に、体が動いていた。


「麗、危ない!」


私は麗を前へ突き飛ばした。ギリギリのところで助かった。

顔を上げると、麗が飛ばされた勢いで転んでしまっているのが見えた。


「あっ……麗、大丈夫……?怪我は無い?」


「大丈夫、ありがとう光、助かった」


麗はニコッと笑うと、立ち上がり、服に付いた汚れを払った。すると、私の方に手を伸ばしてきて、「立てる?」と聞いてきた。

私は、麗が無事であることにほっとして力が抜けていたのに今初めて気づいた。麗の手を掴み、立たせてもらうと、そのまま店の中へ引っ張られた。

店内を見回すと、絵画や花が飾られていた。

カウンターにはいろんなアイスが並んでいて、麗が「どれにしよう…」とアイスを眺めていた。

つられて私もアイスを眺めて、どれを食べるか考えていた。


「光、これ美味しそうじゃない?僕これにするよ」


目をキラキラさせて言ってきたのは、ストロベリーナイトというアイスだった。なんでも、赤い月をイメージしてるんだとか。

イチゴはとてもお高い品種のものを使っていて、そのアイスの値段もそれ相応だった。


「うん、美味しそう。じゃあ私は、チョコにしようかな」


それぞれアイスを決めた後、お金を払い、店の外にあるベンチに腰掛けた。

隣を見れば、麗がアイスを頬張って幸せそうな顔をしていた。


「そのアイス、そんなに美味しい?」


「うん、すごく美味しいよ、普通のイチゴのアイスとは大違いさ」


「へぇ〜…じゃあ、1口頂戴」


私は返事も聞かず、麗の手を引き寄せてアイスを1口食べた。麗は「僕返事してないよ!?」と目を丸くしていた。


「私のも1口あげるから」


そう言うと麗は、私のアイスを1口食べて、また幸せそうな顔をした。

その顔は、『麗って、こんなにアイス好きだったっけ』と、疑問を持ちそうになるくらいだった。

やがてアイスを食べ終わると、ゴミを捨て、私達は家に向かって歩き出した。

その道中、麗はずっとアイスの話をしていた。よほど、さっき食べたアイスが美味しかったのだろう。私も1口もらったが、あれは1度食べると辞められなくなる味だった。

しばらくして、麗の家の前に着いた。


「それじゃ光、また明日ね」


明日、麗に無事に会えるのだろうか。一瞬、その考えが頭をよぎった。


「うん、また明日」


明日も、会えるよね。私は、明日も麗が無事に学校に来ることを祈って、別れを告げた。そして私は、自分の家に向かって歩き始めた。

麗の家からは10分ほどの所にある、赤い屋根の家。それが私の家だ。

やがて家に到着し、靴を脱いで家に上がった。

リビングには誰も居なかった。


「今日はなんとか生き延びましたね」


天人が話しかけてきた。


「うん、とりあえずは…」


でも、私が麗の隣に居られるのは学校に行ってから帰るまでの間だ。流石に麗を死なせないためだとは言え、家に泊まるのは不謹慎だ。

でもやっぱり、麗が死ぬと聞かされてから、例え麗が無事家に帰ったとしても、不安は拭えなかった。

何かしらの事故で死んでしまうのではないか、地震が来て家具の下敷きになってしまったりしないか……

そんなふうに考えてしまう。


「流石に、考えすぎか……」


そう言いながら、私はソファに寝転び、天井を見て1人考え事をしていた。

しかし、だんだん眠くなってそのままソファで眠ってしまった。





投稿時間が遅れました。申し訳ないです。

また、話がゴタゴタしてきています。これに関しても本当に申し訳ないです。

小説制作ド素人なので、教えて頂ければ嬉しいです。

毎度、アドバイスも募集しておりますので是非ともよろしくお願いします。


次回もお楽しみに

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