第1話 退屈
退屈だ。日々の毎日をこう思うようになったのはいつ頃からだろうか。最近はそんなことばかり考えている。
教室では今、大勢のクラスメイトが友達と楽しそうに喋っている。そんな景色を見て私は、1人ため息をついていた。
「ため息なんかついて、どうかした?」
そう話しかけてきたのは、私の幼馴染の麗だ。
正確には幼馴染であり、私の唯一の友達だ。
何故かと言うと、私は入学してからずっと、クラスで浮いているからだ。友達と呼べる人なんて、麗以外にはクラスに1人も居ない。だから、一番気軽に話せるのは彼しか居ないのだ。
「別に……いつもの通り、退屈なだけ」
「そっか。まぁ、そんな感じはしたよ」
麗はそう言って、私の前の空いた席に腰掛ける。
「さっきの数学の問題、わかった?」
麗が言う。
「はぁ……私、数学が恐ろしいくらいにできないこと知ってるでしょ?」
「うん、知ってるよ。だから聞いたのさ」
麗は悪戯っぽく笑う。
「できなかったの分かってるくせに、何のつもりよ……」
私は呆れたように呟く。すると麗は、
「ごめんごめん、ちょっとした悪戯心で」
と笑いながら言った。
「あ、そろそろ先生来るから、席に戻るね」
麗はスタスタと自分の席に向かって歩いた。
私は窓の外を見る。私の席から見える景色は、緑が多い。
車の通る音や、鳥の鳴き声、風の音なんかが聞こえてくる。そんな自然の音に、今日も耳を傾けながらぼーっと外を眺めた。
「はぁ……面倒……早く帰りたい……」
そんなことを言っていたらチャイムが鳴り、授業が始まった。
更新遅くなってごめんなさい!
水曜日に投稿しようと思っているので、次回はまた来週です!
サブタイトル、決めるの、難しかった……
アドバイスとかあればよろしくお願いします