1:世界観・魔術設定
楽園の塔の説明を追加しました
①異世界アベントゥーラ
本作の舞台となる世界の名称。砂鉄の荒野たる大陸エレーミナ、永劫なる夜の大陸ニフタ、四季の存在する豊穣の大陸トリミニエオス、白銀に覆われた雪の大陸ヒモナスの四大陸が主。
海には独立国家の島国が点在する。創世記のことより異世界人が訪れたという記述があり、特に千年前に世界を支配しようとした転生者の爪痕が残る。魔術を基盤とした独自の文化圏が発達しており、五百年前に結晶革命と呼ばれる世界規模な産業革命がおこり、徐々に近代化が進行している。
一日は大アルカナを象徴とし、小アルカナを模した四回の中休み三十分を含む二四時間。一年は太陰暦に近い三五四日の一二ヶ月であり、三年に一度、閏月の一三月(厄災の月)が存在する。
主に暮らす人々は人間種と精霊種を基盤とする旧人類と、千年前に再定義された獣人種と悪霊種の新人類、計四種族が入り乱れた他種族混同型の世界。宇宙開発は発達していない。
(元ネタは旧約聖書+アトランティス伝説+ムー伝説の複合引用)
②神の信仰
人間の信仰により生み出された超自然的な存在であり、全知全能ではなく、あくまで高次元域にいる現象の総称。神話のように人に恋する神や討伐される神、あるいは助言をもたらす神と、人の延長線上に位置する者たち。
人の信仰がなければ存在が消滅するため、神が人を生み出したのではなく、人の願望こそが神を作り上げるとされる。ゆえに、人こそが神を生み出す創造主だと彼らは言う。
人の身で信仰の器となり、半神半人となった人間も存在する。
・冥府
魂の領域とする高次元域。あらゆる平行世界につながっているとされ、人の魂はここを通り、輪廻転生を繰り返すと考えられている。
・アカシアの記憶
別名:アカシックレコード、多元宇宙の記録が存在する根源の領域。三層に及ぶ記憶領域があり、第一層が死した霊魂が世界の門を行き来する冥府。
第二層が神の領域、個を確立した信仰の概念が集う場所。第三層が真理や摂理の循環を記憶し、神すらも知覚するのは困難な領域。
第三層を越えた先は理の外。深淵の虚無、アカシックレコードの記録も存在しない。
③魔素
アベントゥーラに蔓延した霊子的エネルギーの総称。火・水・風・土を四元霊子とし、光・闇の上位霊子がある。特異性の高い無属性魔素も含まれる。
魔素の本質は人より漏れ出した魂と記憶の欠片、ゆえに人が生きる限り魔素が枯渇することはない。人が死ねば魔素が肉体を離れ、新たな世界へと旅立つ。
世界に満ちた魔素は死者の残した未練であり、人間から溢れ出た願望だとするのが、アベントゥーラに住む研究者の見解である。
④魔素結晶
霊脈の地に濃密な魔素が溜まったことにより生成される宝石の類。結晶革命以降は電化製品や魔術兵器の動力源、またはコアとして使用されている。
⑤クリュス
アベントゥーラにおける通貨単位。純度の低い魔素結晶を変性魔術を行使し、一般通貨のメダルとしている。無色が基本の一クリュスとする。
そこから銅が十、銀が百、金が千、白金が一万クリュスとの打ち分け。無色メダルが日本円換算の十円相当になる。
⑥真皇教団
アベントゥーラにおいて最も力のある宗教組織。世界に安寧をもたらすとされる秩序の女神、アリスィアを神々の母として崇拝する。
一神教ではなく多神教、そのため風土宗教を強く取り締まったたりはしていない。ただし、邪信教や千年前の暗君崇拝教などには容赦がない。
教団のお抱え兵として真皇騎士団を組織する。女神を崇拝するがゆえに、母なる神の現身たる娘たちとし、教団内は女尊男卑が平常化している。
最高責任者は女教皇とし、彼女の対を成す男性を大司教とする。教団内部は大司教を支持する法王派と女教皇を支持する教皇派に分断されている。
⑦真皇騎士団
法王が軍事を取り仕切る教会騎士の呼称。各四大陸に散らばった第一位階騎士を四大熾天使とし、その傘下に第七位階までの天使階級がある。
第二階位の智天使、第三階位の座天使、第四階位の主天使、第五位階の力天使、第六階位の能天使、第七階位の権天使の順に序列指定していた。
各天使位の副官を大天使とし、その他の団員は天使としている。序列五位までの天使には白と黒の星輝石いずれかが送られ、星骸の管理・監督権限を得る。
トリミニエオスとニフタの熾天使が教皇派、教団の総本山があるヒモナスの熾天使が法王派、エレーミナの真皇騎士は中立で派閥内の対立がある。
⑧放浪者
国籍を持たない冒険者の総称。戸籍の存在しない人間であり、殺害されても罪に問われず、逆に都市外で犯罪行為をしても許される根無し草の連中。
ただし、殺人は遺族からの正当な手続きがあれば投獄可能。本作主人公も放浪者の一人である。
⑨狩猟団
特定の都市に所属しなかった放浪者が集まり、組織した犯罪集団または非合法な傭兵団。山賊や海賊、空賊紛いの行いをする連中から金で動く兵団、または義賊的な活躍をする者たちもいる。
個々の組織で多種多様に活動中。
⑩民間警護団体・仲介屋
通称はギルド。企業雑務から個人依頼の斡旋まで、総合的な仕事を引き受ける傭兵たちに依頼を配布する組織。多くの企業団体がスポンサーに名を連ねる民間経営団体。
ギルドの会員には二種類あり、正規の傭兵会社や軍の派遣員からなるランカー、そして無名の放浪者も在籍する。ランカーはE~A、その上に特級までのランク付け制度があり、身元保証が約束されている。逆に放浪者に階級づけはなく、無条件に依頼を受けられるメリットがある。
が、死亡した場合は自己責任と切り捨てられる。死亡者が残した財産は銀行としての役目も担う仲介屋の預かりとなり、誰も相続者が現れなければ遺産は総取りとなる。
仲介屋は放浪者にはドライなブラック企業なのだった。
⑪異界の民
読んで字のごとく、アベントゥーラとは別次元の世界から迷い込んだ者たちの総称。転移者や転生者が含まれる。
アベントゥーラを訪れた異世界人はロクなことをしておらず、悪い伝承ばかりが歴史に残っているため、教団各方面より魔女裁判のように炙り出される。
異世界人に害がないようならば、直接的な裁きが下されることはないとされるが、異世界人に出会った者たちも少なく、また素性を隠している者もいる。
教団関係者が隠匿している節もあり、実際のところは不明であるが……
⑫楽園の塔
世界の裏側にあるとされる塔。別名は賢者の塔ともいう。魔術を極めた賢者や武術を生み出した仙人が集う場所。千里の瞳で世界を見渡す傍観者もいれば、適度に世俗へ干渉する者もいる。
賢者や仙人たちの目的は様々。ただ一人で悠久に魔術の探究をする者、己の編み出した秘術を後世に語り継ぐため、後人を育成する者など。
楽園の塔は情報交換の場として機能しており、常に賢人が住んでいるわけではない。塔の管理をする賢者や仙人は柱とも呼ばれる。非常に強い力を秘めた異界の民も所属さいているという噂もある。伝説にのみに登場する未開の秘境にあるとされており、楽園の塔を発見した探検家はいない。
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魔術系統の解説
①単一魔術
各属性魔素を選出・結合し、結合式となる魔法陣を組み上げ、現象を行使する。イメージの力ではなく、魔素を知覚する能力が求められる。
各属性には作用反作用の法則があり、火と水・風と土・光と闇の魔素は交わることはなく、反発し合う。これに無属性魔素は該当しない。
魔術の威力は本人の魔素適性値、いわゆる感応能力に依存し、個人の才能がものを言い、扱える魔術クラスもそれに応じて決定する。
単一魔術の階級は初級・中級・上級、そして常人の限界とされる極意階級の四段階であり、イレギュラーとして賢者クラスとする神位階級がある。
②複合魔術
単一魔術の応用であり、背反しない魔素を掛け合わせ、特別な属性をつくることにより、発動ができる結合魔術。例:火+地=鋼、水+風=氷など。
魔素の組み合わせにより、まったく別の属性を作り上げる。階級に初級は存在せず、初歩的なものでも中級以上となる。肉体の相性の良い魔素は一人一属性が基本であり、また複数属性扱える者は少なく、複合魔術が扱える時点で精鋭級のスペックはある。
ただし、仮に全属性の魔術適性があった場合、相反する属性が魔素抽出の妨げとなり、中級までの魔術しか扱えなくなる。全属性持ちの器用貧乏よりも、相反しない三属性特化の適性があったほうが、魔術師の技量としては遥かに高い。
③古代魔法
創世記の超古代時代に栄えたとされる未知数な力。魔素を消耗することなく、現象のみを発生させる失われた術法。備考:現在は古代の魔導書を保有したメインヒロインのみ使用可能。
④召喚魔術
超自然的生命体である聖獣や、人の信仰により生み出された神との契約することにより、扱うことのできる魔術。複数契約も可能だが、契約数の上限は本人の資質に依存することになる。信仰や認知がされなければ、聖獣も信仰の神も消失してしまう。
そこで召喚契約をすることにより、たった一人からの信仰と認知が確約され、契約を果たした聖獣や神は存在が安定するという。
契約者は信仰と認知の力が借り受けられ、神や聖獣側からすれば、自分が存命が確定するということ。互いに理がある等価交換の契約である。
⑤巫術
または符呪とも呼ぶ。シャーマニズムとは異なり、教団の巫女が生み出した術のため、巫術と呼ばれるようになった。武器や道具に魔素を降ろし、魔術的効果を付与する力。
文字・紋様魔術を用いたスクロール製作などにも使われる。
⑥錬金術
特定の植物や鉱物を液体化した魔素に流し込み、霊薬や素材を作り出す技術。調合に必要な材料が魔術液に変化をもたらす。
固形化した物質を生み出したり、特殊な効果を持つ薬品を作り出す。調合には魔素結晶でコーティングした大型の魔術炉を使うことが多い。
少量の調合であれば、一般小売店に専用の小型試験管なども市販されている。
⑦呪術
外界の魔素を制御する魔術とは対照的に、人間の内に秘めた欲望を原動力とし、己の血肉や生贄・または人柱を捧げることで完成する邪法。
呪術に影響力は使用者の潜在的な欲望の強さによって決まり、爆発的に増幅した欲望に飲まれた者が、異形の怪物に堕ちることが大半。稀に生贄自身が呪いの受け皿として機能し、呪いの代償を身に宿したまま活動できる者も誕生する。
まるで願望機の如くに崇めれた生贄は、多元宇宙の真理と始まりからなる理の外に座し、叡智の先に至るとされる。事実かどうかも定かではない。
呪術は人の扱うべき神秘ではないとし、多くの都市で法的な取り締まりがされており、緊急時以外の使用は固く禁じされている。
⑧死霊術
魔術式:大気中を漂う魔素が宿した人の残滓を知覚し、もっとも濃い魔素を霊子格として人の願望を結び付け、心無き幽魂を製作。
疑似的な偽物の魂を作り上げ、疑似魂の憑依した死体を動かしたり、もしくは骸骨のような生命体を作り上げることができる。
呪術式:伝承に語り継がれる生贄の儀式などは呪術式がメインとなる。人の命を代償に強力な邪霊を呼び覚ましたり、醜い負の感情を宿した信仰の総体たる悪魔を降霊させたりもする。
呪術式の死霊術は闇占いなどにも用いられるが、予言した出来事が起こるのではなく、怨霊たちが召喚者の願望に応え、望む未来を実現させている。極めて危険な術とし、現在は禁呪扱い。
⑨変性魔術
物質や液体の性質を変える魔術。石を金に変えたり、水を氷や水蒸気に変えることも可能。特に魔素結晶は性質変更の幅が広い。
原則として等価交換。ある物の形や性質を変えるだけであり、無から有を生み出すことは決してない。
➉占術
星占いや手相占いなどの類。正確な未来を予見する力は別にあり、婦女子を中心に広まったメジャーな遊び程度の認識である。
⑪超能力
魔素を用いることもなく、特殊な作用によって引き起こされる特異能力。瞳術や未来予知など、人間の持つ第六感に由来する力が多い。
種族の固有能力にもあるが、先天的な異常体質とする声もある。
⑫失われた科学
創世記の時代、超古代文明に栄えたとされる未知の科学。または諸々の事情により計画が破綻し、一般普及しなかった技法のことでもある。
超古代の文明人は高度な魔法を扱えたとされるが、正確な文献を紐解くことはできておらず、伝承では大津波により海底に沈んだとされる。
※大まかな設定・造語資料は以上です。
不足な点がありましたら、追記する可能性もあります。




