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#087 乱世


「織田信行が南蛮毒に倒れた」


 その報せもまた、瞬く間に広がった。

 結果、織田を非難する声が止み、逆に憐れむ空気が俄かに立ち上った。

 しかし、それは束の間。

 すぐさま元の勢いを取り戻すかのように、織田を口撃し始めたのだ。

 むしろ、より激しく、より高らかに糾弾する趣が見受けられた。

 俺が倒れた、それ自体が仮病だ、と伝えられた所為で。


(越前、越後は言うに及ばず同盟国である筈の甲斐や相模の領民まで……。だが、何故バレた?)


 可能性としては間諜の働きが挙げられる。

 それも、思いの外身近に潜む、な。


(側に仕える者らの身辺を念入りに洗わせるか。御誂え向きに戸籍も整え終わったのだしな)


 などと考えつつ、俺は床を払った。


(さて、一応快気祝いを催しつつ、斎藤龍興とお徳、二人の門出をどの様に祝うかを練るか。織田領内を覆う暗い雰囲気を吹き飛ばせるようにな)


 次なる施策を計りながら。

 そして、来たる永禄六年(西暦一五六三年)四月吉日のお昼前。

 斎藤龍興とお徳の祝言が執り行われた。


 祝言は第一に、美濃から来た使者を那古野城に迎える事から始まる。

 所謂、嫁迎え、である。

 彼らは斎藤道三の末子である斎藤利治(さいとうとしはる)を筆頭とした、美濃国の家臣団だ。

 その大半が氏家直元の跡を継いだ氏家直昌(うじいえなおまさ)、稲葉良通の跡を継いだ稲葉貞通(いなばさだみち)等、斎藤龍興に歳の近しい面々であった。

 いずれ美濃国国主となり凱旋する斎藤龍興、彼の側近となる事を期待されている。


 その中に一際年嵩のある人物が紛れていた。

 男の名は平井信正(ひらいのぶまさ)

 彼は美濃平定以降軍略衆に属していたのだが、斎藤利治と帰蝶の勧めもあり斎藤龍興の側で働く事となった人物だ。

 そもそも公卿であったのだが身の危険を感じたのだろう、京を逃れ、美濃は斎藤道三のもとに身を寄せていたらしい。

 その様な縁があり、この度先の次第となった。

 縁は奇なもの、とは良く言ったものだ。


 その一団に祝言の主役である斎藤龍興が加わる。

 彼は絹で織られた色鮮やかな直垂に烏帽子を身に纏っていた。

 出で立ちを一言で表すならば、現代における大相撲の行司、である。


(婿が迎えに来るなど、古式に則ってはいない。が、この後の予定もあり、仕方がなかったのだ)


 一行は奥の広間に通された。

 そこで、織田家の面々と顔を合わせるのだ。

 無論、彼らを迎えるのは織田家の家長である俺と連枝衆並びに一門衆は言うに及ばず、そうそうたる家臣が連なる。

 更には織田の女衆も片隅に揃った。

 織田家の女として他国に嫁ぐのは久方ぶり。

 そんなお徳を慮っての事であった。


(もっとも、暫くしたら那古野に戻り、新居を構えるのだがな)


 嫁迎えの一行が跪いた。

 するとそれを合図に、


「おぉぉ……」

「う、美しい……」

「なんとまぁ……」


 いま一方の主役、お徳が広間に現れる。

 溜め息混じりの言葉が幾つも響いた。

 それもその筈、白無垢により白一色に染められたお徳なのだが、口に塗られた紅とその両側をほんのりと彩った、白粉の下から浮かび上がる頬の見るからに愛らしい色が〝女〟としての美しさを際立たせていたからだ。

 俯きながら広間をしずしずと歩く。

 居並ぶものは息する事を忘れ、その歩みを見守った。


 やがて、お徳は俺のやや後ろに腰を下ろす。

 そして、成り行きを見守るかの様に息を潜めた。

 束の間の静寂。

 微かに聞こえるのは、太田牛一が祝言の一部始終を綴る、筆の音のみである。


 だが、その静寂は突如打ち破られた。

 斎藤龍興による、


「この斎藤龍興、織田信秀様がご息女、お徳殿を我が室へとお迎えに参り候! 幾久しくお願い申し上げる!」


 口上によって。

 直後、俺がするよりも前に、お徳の体が熱を発し答える、そんな気がした。

 だが、そんな素振りも見せず、俺は答礼する。


「結構なご挨拶、誠に有り難きかな! こちらこそ幾久しくお祝い申し上げる!」


 その内容は実にシンプル。

 ただただ祝うのみ、であった。


 なお、引出物に関しては別途目録を頂戴している。

 結構な品々が記されていたので、それを書き写し、那古野大路に掲げさせた。

 世に織田と斎藤の揺るぎない仲を世に示す為、である。


 口上を交わし終えると、俺は御役御免となる。

 お徳の横にまで下がった。

 代わりに、斎藤龍興が立ち上がる。

 彼はしっかりとした歩みでお徳の前にまで来ると、


「お徳殿……」


 すっと手を差し出した。

 刹那、先ほどよりも強い熱を俺は感じた。

 ふと熱源に目を向ければ、熟れた林檎の如き色に染まったお徳の顔。

 彼女は潤んだ瞳で相手を真っ直ぐ見据えると、


「はい」


 とても嬉しそうに、目の前の手を取った。




  ◇




 斎藤龍興とお徳は互いの手を携え、那古野城の正門を潜った。

 二人がまず最初に目にしたのが、道の向かい側に詰め掛けた無数の群衆。

 幾人もの侍により、巧みに誘導されている。

 その手前に輿、ならぬ四頭立ての大型馬車。

 花嫁タクシー、ならぬ花嫁馬車であった。

 車体の大部分に黒漆が施されているが、一部赤く塗られていた。

 そのコントラストが実に雅な雰囲気を醸し出していた。

 屋根はない。

 完全な祭礼仕様である。


 馬車の前後には数千人はいるであろう侍達が整然と並んでいた。

 それも戦装束で。

 彼らが手にするのは弓、槍などは言うに及ばず、火縄銃の姿も見受けられる。

 この武者行列が目指す目的地、そこは当然ながら美濃国井口。

 これは所謂、花嫁道中、であった。


 龍興とお徳が馬車の後部座席に並び、その前に嫁迎えの使者から二人が乗り込んだ。

 その直後、使者の一人が合図を出したかと思うと、


「ささげーっ! つつ!」


 鉄砲組頭が声高に叫んだ。

 麾下の鉄砲衆が一糸乱れぬ動きで火薬を込め始める。

 と同時に、行列を彩る飾り馬の周りに侍が素早く近付いた。


「かまえーっ! うて!」


 頃合いを見計らい、鉄砲組頭が続く号令を掛けた。

 数百にも及ぶ銃口が空に向けられ、一斉に火を噴く。

 白煙がその辺りを覆い、独特の匂いが花嫁行列を見送る者らの顔を顰めさせた。

 その煙をかき分けるかのように、花嫁行列の先頭が足を踏み出す。

 一歩、また一歩と足が進み、草履が道を踏みしめる音が幾重にも繰り返し鳴り渡った。




 花嫁行列が半刻程進むと、庄内川に差し掛かった。

 とは言え、長大な大堤がある為、那古野城側から川面を眺める事は出来ない。

 見えるのはただただ、堤の上に幾つも並べられた南蛮砲のみである。

 堤を登り、来た道を振り返れば、八つの花弁を広げた那古野城を目にしたであろう。

 那古野八稜郭である。


 堤を登り切ると、そこがそのまま橋の袂となっていた。

 那古野三和土をふんだんに用いた石造橋。

 幾つものアーチを川面に映している。

 それが川の中島である枇杷島(びわじま)を経て、対岸にまで及んでいた。

 正に前代未聞の大橋。

 「この橋を見る為だけに尾張を訪ねた」と言われる程の、丹羽長秀と木下藤吉郎による渾身の作であった。

 後に山科言継が定めた日の本百名橋の一つ、枇杷島橋である。


 花嫁馬車が枇杷島に着くと、一旦休憩とばかりに行列が止まった。

 すると突然、今度は南蛮砲が遠雷の如き音を発した。


「ひっ……」


 体の芯から揺さぶるような音に心底驚いたお徳、彼女は思わず自身の伴侶に身を寄せた。

 お徳のその行動にこそ驚いたのが斎藤龍興である。

 彼は見る間に青ざめていくお徳を慮り、きつく肩を抱き寄せた。


「あ……」

「お徳、心配致すな。兄上様が祝いと称し、退魔の鳴弦代わりに大音を打ち鳴らしたのだ。それにあれを……」


 お徳は斎藤龍興が指し示す方へと恐る恐る目を向けた。

 そこは那古野側の川岸。

 人集りが出来ている。

 その中心にぽっかりと開けた空間があった。

 中には数名の足軽と共に、人が担げる程の銅管が空に向け並べられている。


「まるで、一輪挿しのような。あれは一体……」


 そう、銅管の中には一本の、竹を加工して拵えた棒状の物が差してあった。

 そこに松明を近づける足軽。

 何かに火をつけたかと思うと、それはたちまち燃え進み、先端に一つだけ残された節に到達した。

 刹那、「ブォー」と尺八を思わせる音と共にソレは高く昇った。

 その姿は紛れもなく、現代で言うところの〝ロケット花火〟であった。


「い!?」


 お徳にしては想像だにしていなかった展開。

 そしてそれは、何が起こるかと固唾を飲んで見守っていた群衆も同じであった。

 突如音を発しながら上昇した竹棒に腰を抜かした者数多。

 その大半が先の南蛮砲を含め本日二回目の尻餅となる。

 だが、ロケット花火はただ音を発して空を舞い上がっただけで終わりではなかった。

 頭を下げ、下降を始めたと思った瞬間「パンッ!」と二つ目破裂音が鳴り響いたのだ。


「な、何だ?」

「今度は一体……」


 気の早い群衆が口々に心の声を漏らした。

 直後である、


「あ! あれは!」

「何だ!?」

「浮いてるよ!?」


 目敏い童が真っ先に見出した。

 それは、天から緩やかに落ちる、


母衣(ほろ)だ!」


 にも見えなくはない。

 しかし、現代知識を有する織田信行が岡本良勝に命じる際に口にしたのは、「落下傘」であった。

 落下傘から伸びた紐の先には、銅銭が幾つも吊り下げられている。

 それを狙い、競って追う子供達。

 ある者は追いつき、拾った銭を高らかに掲げ、ある者は落下傘を母衣に見立て、纏ってみせていた。

 皆、楽しげである。


「まぁ」


 お徳は思わず頬を緩めた。

 すると、かたわらにいる斎藤龍興が今度は反対側の岸を見るように言った。

 そこに広がるは深い芦原。

 中から、


「ビュン!」


 と無数の鳴弦が聞こえたかと思うと、白い何かが勢い良く空を舞い始めた。

 それは見るからにツバメの形を模していた。


「白き鳥……何と良き兆しかな。それも数えられぬ程……」


 白い鳥とは日本武尊の白鳥伝説にある通り、吉兆の一つであった。


「お徳、燕は生涯幾度も生まれ育った場所に番った相手と共に帰る、兄上様はそう申された」


 その言葉を聞き、お徳は思わずホロリと涙を流した。

 何故ならば、彼女は想い人に娶られた反面、那古野を、家族のもとを離れるのが辛いとも感じていた。

 が、それを押し隠し嫁いだ。

 戦国の世に生まれた、武家の女子としての嗜みゆえに。

 しかし、胸の内に去来する《せきりょう》寂寥は決して晴れる事はなかった。

 その事を想い人である斎藤龍興に言える訳もなく。

 なのに……


(信行兄様……)


 何処となく、他のどの兄弟とも一線を引く兄が、織田家を日の本で一、二を争う大名にのし上げた兄が、自身の心の内を慮ってくれた。

 それはそれは嬉しいと、有り難いと思えたのだ。


「……お徳、如何した?」

「何も、何も心配は要りませぬ……」

「誠か?」

「はい。お徳は日の本一の果報者なのですから」

「で、あるか」


 お徳と斎藤龍興は微笑み、見つめ合った。

 その所為だろう、二人は庄内川を西から東へと小舟で渡る兵に気付く事はなかった。




  ◇




 斎藤龍興とお徳が美濃国井口に入った頃合い、俺は重臣達を緊急招集していた。

 騒めく広間。

 そこに、


「な、何事にございまするか?」


 最後に現れたのが柴田勝家であった。

 彼は那古野城下の屋敷に戻る途上で、呼び出された口だ。

 定席に座すると、隣の森可成が耳元に口を寄せた。


「六角で内訌が起きた」

「な、何と!? 一体如何なる次第でござるか!?」

「六角義治が病と称し重臣を呼び出した上での謀殺、だ」


 史実で言う所の〝観音寺騒動〟であった。


(意外とまだまだ史実通りに進む感じ?)


 俺はそんな思いをおくびにも見せず、二人の会話に口を挟んだ。


「フッ、何処かで聞いた話よな」


 たちまち、評定の間が静まり返った。

 俺こと織田信行が、兄である信長の病を見舞ったところを謀殺される計画があった。

 その事実は思いの外、知れ渡っていたからだ。


(冗談で言ったつもりなのだが……)


 片棒を担いでいた柴田勝家が青くなり、突如平伏した。


(す、すまん。蒸し返すつもりはなかったのだが……)


 俺は勝家に面を上げるように促しつつ、場の空気を切り替えようと大きく咳払いする。

 その上で、議題を元に戻した。


「誰ぞ、こ度の六角義治が企み、その真意を申してみよ」

「恐れながら某が」


 と答えたのは、こめかみに一筋の汗を垂らす滝川一益。

 出会った時は一介の鉄砲頭であった。

 無論、信長麾下、つまりは敵方である。

 今では伊勢方面を任せるに足る武将、となってはいるがな。


「忌憚なく申せ」

「はっ! 六角義治は先代である六角承禎から家督を継いでおりまするが、そこに瑕疵があるらしく……」


 滝川一益は束の間安堵の様相を見せ、そして語り始めた。


 何でも、事の起こりは承禎の父、六角定頼の代にまで遡るらしい。

 六角定頼は兄の六角氏綱が急死した事により家督を継いだ。

 しかし、それはあくまでも氏綱の嫡男が元服するまでの一時凌ぎの予定であった。

 ところがである。

 定頼は足利将軍家の後ろ盾もあり、そのまま当主を続けた。

 更には、自らの死後は兄の子に家督を返さず、実子である六角義賢、今で言う承禎に継がせた。

 それが、今になって問題として現れたらしい。


「家老筆頭と目される後藤賢豊が家督を本家に返すよう、幾度か口にしていたそうで。それを煩わしく思っていたのでしょうなぁ」


 バサリと切り捨てた。

 この戦国の世に、乱世に、よくある話である。


(……ふぅー。何て既視感(デジャヴ)


 俺は何とも言えぬ感覚を首に感じ、思わず手で拭った。

 すると、


「よくご存じでございまするな。歩き巫女らからのそのような話、上がっておりませぬが」


 津々木蔵人が訝しげに首を捻る。

 対する滝川一益は、


「某は甲賀の出。ゆえに伝手がそこそこございまする」


 と胸を張った。

 俺は何故か、胸騒ぎを覚えた。


(……何だ。何かが凄く引っ掛かるぞ。その正体が分かれば……)


 しかし、それが判明するのは随分と先の事であった。


「時に信行様!」

「何だ、秀貞?」


 林秀貞が俺に問うた。


「こ度の内訌につけ込まぬので?」

「ああ、その事か。無論つけ込まぬ」

「それは如何なる所存にございまするか?」

「六角義治には貸した米を返して貰わねばならぬからな。それが終わるまでは今のままが一番よ」

(史実通りの観音寺騒動ならばすぐに落ち着きを取り戻す。加えて、六角は少しでも早く米を返す為に税率を上げているはず。そのような地に理由もなく攻め入ったら、民に酷く恨まれるだけだ)

「それに……」

「それに?」

「内訌となれば、更に米を貸してくれと六角が言って来るやも知れぬ。それどころか、国人衆どもがな」

「そ、それは……」


 その意味する事は一つ、織田家への鞍替え、であった。


(実の所、史実では織田信長はそれを利用してスムーズな上洛を果たしたしな)


 だがそれは、足利義輝が三好に討たれた後の事。

 まだまだ先の事であった。


(天下を望むのはそれからで十分。いや、足利義輝が死んだ後より他にない)


 それまでは……


「新たに田畑をひらき国力を養い、鍛錬に鍛錬を重ね強兵を育む! それこそが織田領を乱世から遠ざける、何物にも代え難い力となろう!」

「ははっ!」


 俺は「決まったな」と思い、ニヤリと笑った。





  ◇





 織田信行の思惑は大きく外れる事となった。

 六角氏領国内における内紛が激しさを増したからだ。

 その理由の一つが、六角定頼の代より後ろ盾となっていた足利将軍家、彼が六角義治への助力を躊躇った所為であった。


「公方様!」

「申せ!」

「はっ! 六角義治が率いし三千と、六角義秀が率いし二千五百が観音寺城にて交戦! 六角義秀は篭城の構えと事にございまする!」


 六角義秀とは永らく足利義輝に仕えていた、六角義実の嫡男であった。

 その六角義実が六角氏綱の嫡男である。

 世が世なら、六角氏の家督を継いでいたのは、この六角義秀の方であったのだ。


「仁木義政は何と?」


 仁木義政は六角義実の同母弟だ。

 その母の父が足利政知。

 歴とした足利一族であり、初代堀越公方でもある。

 つまりは、足利将軍家から見た場合、余程近しいのが六角義秀の方であった。


「準備万端、とだけ」

「なれば……」

「はっ! 久方振りの親征と相成りましょうぞ!」


 六角義治の度重なる要請を受け、重い腰を上げた体で足利義輝は兵を率いた。

 時は永禄六年(西暦一五六三年)六月某日。

 長雨が降り注ぐ、嫌な時期であった。

 しかし、まるで天が足利義輝に味方するかのように、出兵と共に雨は止んだ。


「惟任、誠に雨が止んだな」


 足利義輝の言葉に、和田惟任が嬉しそうに応じた。


「明智殿が申す通り、甲賀の者らを使い西国の空模様を集めさせた甲斐がございましたな」

「うむ。後は新筒の出来上がり次第だ」

「それもまた、あの者が織田領内から仕入れた情報が元かと」

「浅井の倅を討った、那古野筒の秘密、とやらをな」


 これより数日後、足利義輝の軍は南近江を制圧した。

 仁木義政以外の六角一門は行方知れずとなり、名門六角氏は滅亡の淵に追いやられた。

 更に数ヶ月を経ると、浅井領を除いた近江国と伊賀国の大半が足利義輝のものとなっていた。

 その結果、織田信行と足利義輝は国境を接する事に。

 とどのつまり、〝乱世〟の方から、織田に迫り来たのだ。

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