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#026 下天の夢


「お主が・・・か! 俺が”吉法師”ぞ! お主の兄ぞ! 故に俺の事は”兄上”と呼ぶが良い!」


 あの時、俺は兄上の偉ぶった様が可笑しくて、でも笑うに笑えなくて、口の端が上がりるのを抑えるのに苦労させられたものだ。




  ◇




 先の”第二次稲生の戦”は、尾張国内に様々な爪痕を残した。

 まず第一に、投入された兵の二割が失われた。

 また、矢玉も軍馬も失われた。

 一国の内訌(内乱)としては多すぎる被害を、ここ尾張国に(もたら)した。

 元々は兄弟の諍いが原因だと言うのに……

 俺は改めて、戦国の世の家督争いの恐ろしさを身を以て感じた。


 そして、その治め方の難しさもだ。


 家督が俺の手にすんなりと転がり込む、俺はそう信じていた。

 兄である信長が倒れた馬の下敷きになり、慌てて立ち上がろうとしたその馬に強かに踏まれ、ピクリとも動かなくなった姿をこの目で見たのだから。

 死んだか、未だ生きているにしても時間の問題、俺はそう思っていたのだ。


 それは、尾張の国人衆も同様であった。

 多くの者が織田信行こと俺に誼を通じようと、いや俺の下に付こうと、頼みもしないのに誓詞を届けて来た。


 更には犬山城の攻囲も解けた。

 それなのに……清洲に動きがない。

 俺は、


「解せぬ……何ぞあったか? まさかとは思うが、兄上が思いの外”健勝”……なのではあるまいな?」


 思いを巡らせていた。




 そんなある日、驚くべき一報が俺の下に届けられた。

 それは、


「恐れながら、信長様が意識を戻されたとの事!」


 であった。




  ◇




 永禄元年(西暦一五五八年)、五月某日 那古野城 評定の間


「信行様、如何なるお考えに御座いまするか?」


 予想外の知らせを受け、最初に言葉を発したのは織田信清であった。

 彼は未だ、那古野城に詰めていた。

 犬山城の攻囲が解けたというのにだ。

 それどころか城を弟に任せ、室や子らを呼び寄せたらしい。

 何故か? と聞けば、「事の終わりを見届けたいが故に」と答えた。

 だが、俺が思うに、今戻れば反逆の意思がある、と周囲から思われるからなのだろう。

 那古野も清洲も満身創痍、だからな。


 それにしても、だ。

 信長のなんとしぶとい事よ。

 あれ程の災難に見舞われながら、未だ生きているとは。

 いや、それどころか意識があるとか、(はなは)だ信じられぬ。

 が、それはどうやら本当らしい。

 その証拠に、幾人かの靡いていた筈の国人衆が、態度を硬化し始めたからだ。


 俺は織田信清の問いに、”黙考”で答えた。

 情け無い話だが、今暫く静観を決め込み、清洲の動向を見定めたかったのだ。


 すると、早い段階で動きがあった。

 なんと、清洲から使者が訪れたのだ。

 しかも、評定の間に通されたその使者の顔ぶれに、俺は驚いた。

 使者は、


「母上、お市、お犬、帰蝶どの。それに……」

「生駒吉乃に御座いまする」


 だったのだ。

 いや、彼女達だけではなかった。

 その他の信長の室と、彼女達が産んだ子供らを引き連れていた。

 彼女達が赤子や童をその胸に抱き、手を引いていたのだ。

 生駒吉乃と名乗った女も子供を二人連れていた。

 それが実子であると言うならば、その名は”奇妙丸”と”茶筅丸”。

 史実に照らし合わせれば、その子らは信長の後継者となった”信忠”とその弟である”信雄”であった。

 敵の本拠地に嫡男が見えるなど……


(有り得ない!)


 俺の理解が追いつかないでいた。

 俺は思わず、その場で問うた。


「一体何故に……」


 すると、母である土田御前が代表して答えた。


「信長殿は気を戻されましたが、御自らの身が明日をも知れぬ身体であると承知されておりまする。故に……」

「……故に?」

「尾張の国難故に、信行殿に家督を継がせたいと考えておいでに御座いまする。故に、清洲で会いたい。会って話したいと、申しておりまする。さぁ、如何にお考えか?」


 俺は直ぐに返答出来なかった。

 ほんの半年前、「卒中で倒れ、言葉を失った。政を治めるに能わず。家督を継がせる」との理由で清洲に呼び出され、危うく暗殺されかけたのだ。

 それに加え、津々木蔵人が、


「な、何を申されますか! 信行様は表向きは引き分けですが、その実は先の戦に勝ち、既に尾張国主としての地位を万全に固めておりまするぞ!」


 と激昂し、俺が言葉を発する間が無かったからだ。

 すると何故か、帰蝶が俺の前に進み出てきた。


「これは異な事をおっしゃられる。尾張の国主は織田信長様に御座いまする。その信長様が存命の今、信行様が尾張国主としての地位を固めているなど笑止千万!」

「なっ!」

「如何に帰蝶様とは言え、言葉が過ぎますぞ!」


 色めき立つ俺の家臣団。

 しかし、俺はその動きを手で止め、帰蝶に対しては目で続きを促した。


「信長様が身罷られたならば、信長様の家臣の多くは信行様に対して乱を起こしましょう。そして、いずれ来たる今川に(なび)きましょう」


 息を呑む音が幾つも響いた。


「それだけに御座いませぬ。森可成など美濃から参ったものはこれ幸いと、美濃国主であり我が兄の斉藤義龍の下に走りましょうぞ」


 それは極めて可能性の高い話であった。

 今川義元は兵糧集めに難儀しているとは言え、今年中には動き出す構えを崩していないらしい。

 そして、斉藤義龍は以前から俺や犬山の織田信清、岩倉の織田信安に反織田信長を働きかけていた。

 恐らくだが、上手くいった暁には弱体化し、分裂した尾張国内の勢力を斉藤義龍は各個撃破するつもりだったのだろう。

 無論、その様な事は言われなくとも分かっている。

 だからこそ、清洲からの働き掛け、もっと言えば信長の家臣団からの動きを待っていた訳なのだが……


 俺は帰蝶を凝視し、


「話せ」


 端的に命じた。

 すると、帰蝶は俺から命じられた事に憤りを感じたのだろう、目を吊り上げつつ、顔を赤く染め上げた。


「……の、信長様は信行様に家督を、いえ、信長様が持ち得る全てを信行様に継がせる事により内訌の影響を抑える、と申されておりまする」

「”持ち得る全て”とは?」

「家臣、兵馬、鉄砲……有りとあらゆる物に御座いまする」

「今少し具体的な言葉で教えよ」

「人、金、物、加えて権益に御座いまする」

「”人”とは家臣以外も含まれておるのか?」

「勿論に御座いまする。我らがその証に参っておりまする」

「それはつまり……吉乃殿や他の側室らに、その子らもか? と言う事は、当然、お前も……」

「帰蝶も、に御座いまする!」


 帰蝶は目を増す増す吊り上げ、顔を増す増す赤らめた。

 俺はその言葉に、ニヤリとした。


(つまり、”美濃攻めの口実”も……か。確か……娘である帰蝶の婿に美濃を譲る……と認めてあったのだからな)


 俺の手に熟れた果実が落ちた”瞬間”であった。


「であれば、清洲に参ろう」


 俺は勢いよく立ち上がった。

 が、それを止めようとする者が現れた。

 それは、


「の、信行様! お待ちくだされ! また罠やも知れませぬ!」


 津々木蔵人であった。


「蔵人、案ずるな。こと此処に至っては罠の可能性は低い」

「そ、そのような事は!」

「ふふっ、まぁ落ち着け、蔵人。兄上は恐らくだが思った以上に悪いのだ」

「何を申されます!」

「その証拠がほれ、母上達を遣わした事よ」


 俺はそう言って母上ら一行に視線を向けた。

 彼女らは一様に顔を青くし、頷いている。

 バレた! と思っているのでは無い。

 訪れた当初から顔が青いのだ。

 恐らくだがそれは、一刻を争うという思いから来ているのだ。

 でなければ彼女らは来ない。

 それどころか、嫡男と目される奇妙丸を連れ立って、ここ那古野に訪れたりはしないのだから。


「あの者らは”証”なのだ。兄上に謀りが無い事のな。だからこそ……」


 俺は言葉をそこで止め、改めて家臣や質として送られた者を見遣った。

 皆、固唾を飲んで俺の言葉を待っていた。

 その時、俺はふと思った。

 この状況を逆手に、尾張の今後の為に利用出来ないだろうか? と。

 そして、俺は考えついた。

 俺は口角が上がるの感じ、それを抑えつつ、


「質を正室の帰蝶殿のみとし、残りの者らは我と共に清洲へと参ろう。兄上も殊の外お喜び下さるであろう」


 と考えついた”答え”を口にした。


「そ、それは!」


 家臣の一人が驚くも、


「のう、奇妙丸! お主もてて親に会いたいであろう? のう、そうであろう? 他の子らも一緒であろう? しかし、困った。これ程多くては我らには面倒見きれぬ。いやはや、兄上の子沢山にも困ったものよ。これは子らの母御も伴わねばならんのう? 病に伏した兄を見舞うのだ。その子を連れず、誰を連れていく? その様に致せば、兄上はもとより、兄上の家臣も幾ばくかは態度を和らげよう」


 とまで話せば、皆、俺の考えを察し、黙るしか無かった。

 ただこれは、博打に他ならない。

 俺は兄信長が本気である事に”張った”のである。

 ただし、随分と分の良い賭け、だがな。




 その後、俺が清洲城に着いたのは、その日の夕刻であった。

 万が一の場合の兵の配置や将を決めるのに手間取ったからだ。

 結局、那古野城と兵は俺の近習である前田利益に預け、備えて貰う形となった。

 それ以外の俺の家臣は、俺を守る為に付き従う事に。

 具足を身に纏った近習や侍大将、足軽もいる為、清洲に向かったのは数百名にも及ぶ武者行列であった。


 そして俺は今、次の間にいる。

 肝心の信長が、再び意識を失い、次に目覚めるまでの間、この広間で待つ事に成ったからだ。


(むぅぅ……)


 状況は思った以上に不味いのかもしれない。

 もし、このまま信長が息を引き取ってしまったなら、俺の策は、いや信長の策は潰えてしまう。

 そうなると、尾張は再び分裂し……

 俺が暗い未来を思い浮かべてた。


 その刹那、


「信長様が信行様をお呼びに御座いまする!」


 小姓の一人が駆け込んできた。

 それは長谷川与次に良く似た若侍であった。


「相分かった!」


 俺は颯爽と立ち上がり、次の間を出た。

 俺の後に続くのだろう、廊下に控えていた俺の近習も立ち上がっていた。

 ふと、俺は目にした。

 赤地に派手な刺繍が入った陣羽織を。

 それは、俺の馬廻衆の一人が勝ち得た筈の、”麒麟”の陣羽織であった。


(あれ? そう言えば、初めて着られている所を見たな)


 俺は余りに場違いな事を考えた。

 しかし、妙にその事が気に掛かった。

 何故か、俺の心が警鐘をかき鳴らしていた。

 そしてそれは、現実となった。


「信長様の仇だ! 死ね、信行!」


 その近習が突如刀を抜き、俺に斬り掛かって来たのだ。

 俺は小姓に案内されるまま部屋を出た直後であった。

 前を向いて進んでいた為、陣羽織の男に対し完全に背を向けていた。

 避ける余裕も、逃げる考えも沸かなかった。

 兎に角突然過ぎ、体勢が悪過ぎたのだ。

 俺の体に向け、白銀の刃が振り下ろされていく。


(くそっ! 利益が居れば! いや、死ぬ運命には抗えぬのか!?)


 俺は死を自覚し、刃を背で受ける覚悟を決めた。

 刹那、


「信行様!」


 俺と陣羽織の男の間に、一人の若侍が飛び込んで来た。

 それは何時も優しげな顔をした、俺と歳の近い、最も近しい仲の男であった。

 彼の体の中を鋭い刃が通り抜けた。


 心が凍るほどの、苦痛に満ちた声が辺りに鳴り響いた。


「蔵人! 蔵人!」

「の、信行……さ……ま……」

「おのれ、邪魔をしおって! 信長様の……」

「ま、又左! 貴様は!」

「奴を抑えい! 何としても抑えい! それが信長様の願いぞ!」


 廊下に血が飛び散り、戦場かと思うほど騒然とし始めた。


 俺は、俺を守りながらも崩れ落ちる津々木蔵人を抱きとめた。


「し、しっかりせい、蔵人! 傷は浅いぞ!」


 俺は津々木蔵人を元気付ける為に叫んだ。

 しかし彼は、


「ふふ、某の体の事は……ぐっ……某が一番存じておりまする……。そ、それよりも、信長様の下に早うお向い下され……」


 苦痛に顔を歪め、声を振り絞る。


(はっ! そうだ! 一刻も早く信長の下に俺が向かわなくては内訌が! いや、それどころか清洲から誰一人生きて出られぬ事態に……)


 俺はその言葉に気を取り直し、


「こんちくしょう! いずれまた狙ってやる! 首を洗って待ってやがれ!」

「又左衛門が逃げたぞ! 追え! 何としても、ひっ捕えぃ!」


 危険が去った事を素早く確認した。

 すると、初老の侍が俺に近づき、


「信行様、ここは某にお任せあれ! 見た所、傷はそれ程深くは御座らん!」


 俺の代わりに津々木蔵人の体を引き取ろうと申し出た。

 俺は一瞬戸惑った。


「の、信行様……行って……下さい……」


 津々木蔵人の訴えに、俺は決意した。


「分かった! 蔵人を頼んだぞ、林秀貞!」

「ははっ!」

「お主、今すぐ案内いたせ!」


 俺は津々木蔵人に心配げな目を向けつつ、小姓に急ぎ案内させた。




 信長の部屋には僧侶の他、数名が侍っていた。

 当の信長は床に入り、青白い顔を上に向けている。

 その瞼は閉ざされていた。


(お、遅かったのか?)


 走馬灯の様に思い出が蘇る。

 その所為だろう、俺は枕元に音を立てて近づき、


「あ、兄上……」


 泣きそうな声を漏らしてしまった。

 我ながら、意外であった。

 すると、


「たわけ……者が……」


 信長の目が開いた。

 声はか細く、息苦しそうにしていた。


「兄上……」

「遅……い。待ち……草臥れ……たわ……」

「も、申し訳ありませぬ」


 俺が謝ると、信長は小さく破顔した。


「この……、たわけ者……が……。まぁ……良い。余は……隠居……する。勘十郎……継げ」


 俺も小さく破顔を返した。


「宜しいので?」


 信長はゆっくりと瞼を閉じた。


「余の……遣り方では……駄目で……()()()

「それは……」

「勘十郎……お主を……撃ち殺す……見え……た……。お主の……言う通り……。余は……炎に……塗れ……、死……んだ。天下一統……を……目前……」

「そ、それは……」

(まさか、本能寺か!?)


 俺が驚愕していると、信長の目がいつの間にか開き、俺を捉えていた。


「その顔……やはり……。お主も……見た……ので……あろう……。狐……では……なかった……か」


 信長の顔が少し緩んだ。

 俺は裏腹に、複雑な気持ちとなった。


「また……その……様な……顔……を……。お主は……日の……本の……民を…………で……あろう?」


 あの日、始めて相対したあの日、戦いの最中交わした言葉を、信長は覚えていた。

 俺の目頭が熱くなってきた。

 信行の記憶が鮮明に蘇ってきた。

 偉大な兄の姿が溢れ、いつの頃からか憧れ、恐れた気持ちが俺の心を満たし始める。

 そんな俺が天下を欲するなど、夢のまた夢……


「お、俺は! 兄上の様に上手く出来ませぬ! 兄上の様に早く出来ませぬ! 俺は兄上の様に、兄上の様に大きな手はしておりませぬ!」

「で、ある……か……」

「はい」

「なれば……お主……の好き……な様に……いた……せ……」

「……そ、それは」

「話は……しまい……じゃ……。下が……れ」


 俺は平伏し、立ち上がろうとした。

 その時、


「ま……て……」


 信長の手が俺の手を掴んだ。

 彼の手の力は、驚くほど弱々しかった。


「ひとつ……あった……わ……」

「……はっ」

「舞う……。肩……を貸……せ……」


 信長の言葉に俺は戸惑った。

 その場に居た者達も同様であった。


「の、信長様!」


 誰もがそれを諌めた。

 しかし、信長は一切聞こうとはしなかった。

 俺の肩にもたれ掛かり、皆のいる広間へと移動させたのだ。


 広間には家臣の他、信長の女子供までが居た。

 信長はそんな中、俺の肩を借りて何とか立ちながらも、


「舞う……前に……一つ。勘十……郎、お主……は余に……よう……似てお……る。手の……大きさ……もほれ、対し……て……違わ……ぬ……では……ない……か……」


 囁いた。

 俺達兄弟は今更ながら良く似ていた。


「あ、兄上……」


 俺の口角がピクリと上がると、信長は然も嬉しそうに破顔した。

 彼はそのまま、俺の支えの下、自らが好んだ舞の一節を口ずさみ始めた。

 そして、最も知られた節に及んだ、まさにその瞬間、


「……人間……五十……年……化天の……内を……くら……ぶれ……ば……………………………………」


 歌が途切れた。

 俺が支えていた信長の体が急に重くなった。

 俺はその理由を知る為に、彼の顔を見るだけで良かった。

 しかし、出来なかった。

 俺はただただ前を見つめ、声を掛けるしか出来なかった。


「ははっ、兄上? 半年前の様に、また言葉を忘れてしまったのですかな?」


 だが、俺に返ってくる言葉は無かった。

 家臣の誰かが嗚咽を漏らし始めていた。

 広間にいる女共が啜り泣きし出した。


「な……なれば、兄上。続きは……続きは我が舞わせて頂きまするぞ。兄上の様に上手く舞えませぬが、そこは……そこは、平にご容赦を」


 俺は扇を持つ信長の手を取り直し、


「夢幻の如くなり……」


 歌を継いだ。

 すると、堪え難い感情が心の底からせり上がってきた。

 それは涙となり、俺の体から溢れ出てきた。

 俺はやはり、上手く舞えはしなかった。




  ◇




 あれから、信長の後を俺が継いでから幾日が経過した。

 病を理由に俺が信長から家督を継いだと、国内外に知らせるも、問題は山積みであった。

 一部の重臣が出仕を拒んですらいるのだから。


 それでも、俺は未だ、生き残っている。


 そう、俺は未だ、織田信行として生きて候。

第一部 完


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