欲望/敬愛
SSS of kissと称したキスシリーズです。
SSS=ショートショートストーリー=とても短いお話しとなります。
※)各1話で完結となりますが、 とても短いので1ページに2話載せています。
※)シリーズを通して出演者の名前が統一されてますが、全くの別世界のお話しと捉えていただけるとありがたいです。
皮膚の薄い手首を咬み千切る。
痛い痛いと泣く悠に、むくむくと頭を擡げる黒いもの。
「ほら…もっと言わないと、許してあげないよ?」
言葉で愛してると言ってくれたなら、俺はきっと安心出来るから。
欲望が巻き付く
(愛している。)
(それと同じくらい憎いんだ。)
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シンデレラのように12時の鐘と共に帰らないでくれ。
走り去ろうとしている悠の手を捕まえて、
王子が姫に贈るようなキスを手の甲に落とした。
敬愛してるんだ
(どうせ逃げるなら、)
(ガラスの靴を落として行ってくれないか?)
読んでいただいてありがとうございました。