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やがてリアルは黙示録  作者: 幾刃 傾奇
第一篇 「初まりの始まり」
4/5

#4

 _前回までのあらすじ_


 入学式って案外つまんないよね?



**********



 そうして俺たちは自クラスへと帰ってきた。

 後、今日の行事は担任の紹介とクラスメイトの自己紹介だ。

 1年から2年へ、2年から3年へ と1学年の括りで大体クラス替えがある。

 まぁ、俺と反式は例外だが・・・とりあえずそういうことである。


 担任も同じく新任の先生が来るので毎年変わるのである。

 とりあえずはそういう事だ。


 今は休み時間。

 クラスメイトがガヤガヤとしている。

 

 そんな風景を俺は

 遠巻きに見ていた。


 それを見ながらもさっきの眠気が残っていたのか俺はいつの間にか寝ていたのだった。



**********



 ここはどこであろう、と大和は思う。

 現実味を帯びていない不思議な空間が周りには広がっていた。

 その風景を一瞥しながらも彼はズンズン奥に進んでいったのだった。

 しばらく歩くと、今度は風景が変わった。現実味を帯びていないのは変わらないが変わったのだった。

 そして後ろから不意に声が掛けられた。


 「ハジメマシテ、無月 大和クン」


 カタコトなしゃべりだが人間を不快にするどこか見下したような、あるいはどこかバカにした口調で話しかけてきた男がいた。

 

 「誰だ?」


 相手が名前を知っている。これは自分の情報を知っているという事で彼は警戒をした。だがしかし警戒した理由はそれだけでなかった。

 そいつは不穏な感じがするのだ。きずいたら大和の存在を消すような、とても言葉には表られない様な確かな気分の悪さ、気持ち悪さをそいつは身体から発していた。

 しかしそんな牽制もそいつには効かなかったらしい。


 「ソンナ二牽制シナイデヨ」

 「僕ハ君二質問ガアッテ来タンダ」


 相手の目的は理解できた、と大和は数mm程度だが心をなでおろした。

 だがしかし安心できない。さっきよりも相手の持つ雰囲気が濃くなったからだ。

 そいつは質問する。


 「僕ノ愛シノ「パンドーラー」ハドコダイ?」


 「「パンドーラー」?誰だそいつは。残念だが知らん」


 大和はつっけどんに返事を返した。

 これは大和がイニシアチブを相手に取られないようにしたからだ。

 相手が質問する。それは俺がその「パンドーラー」とやらに一度でも接触したことがあるからだろうするのであろう。相手のその情報があっていればの大前提の話の交渉術だが。


 相手はその「パンドーラー」の情報を探るための何かしらのアクションを起こすだろう、と大和は考える。その時が逃げるチャンスだとも。


 話が変わるが大和の義父「無月なしづき 遊印ゆういん」は息子の大和に勝負の仕方を昔に教えた。


 「いいかい?大和くん。{こっちが主導権を握ってたらその勝負はこっちが下手な事しない限り勝てる。}でもね、世の中には例外がいて{訳わかんない気分が悪くなるような相手にはそれが通用しないんだ}だからね、そういう奴からは{逃げるが勝ち}なんだよ?」


 これがその勝負の仕方である。

 そして大和はそれを実行しようとしていた。最後の教え通りに逃げる準備をしていた。

 

 「ウ~ン、知ラナイノカ~」


 顎に手を当て、考えるそぶりをして奴は後ろを振り返った。

 

 しかし、そいつから大和は逃げれなかった。

 なぜなら、猛スピードで追ってきたからだ。そしてそのまま・・・



**********



 ガバッ、と跳ね起きると、夕焼け空、茜色の世界だった。

 なんだ夢か、と大和は安堵しつつ違和感を覚えた。


 なんで俺、起こされなかったのだろう?


 という違和感だ。多分起こされたのだろう。でも起きなかった、もしくは起こされなかったのだろう。多分明日は指導室行きだろうと大和は気がめいった。

 そしてもう一つの違和感。俺の目の前の席には美少女がいた。

 見覚えのあるその小柄なシルエットは八雲さんであった。


 「八雲さん?」


 と、声をかけると八雲さんは振り返り大和に声をかけた。


 「ようやく起きたのかい?お寝坊さん」


 茶目っ気たっぷりな返事が返ってきた。


 「何か用事?」


 大和は問う。何かあったのだろうか?

 すると八雲さんは真剣な顔つきで言った。


 「ボクと付き合ってほしい」

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