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革バックの持ち手が凶器である件

「やあ、和佐ちゃん。」


朝、先頭車両の二番目のドアから入ると絵美ちゃんがニコニコ手を振っている。


「やあ、絵美ちゃん。お久しぶり。」


「土日挟むと、実際お久しぶりだねぇ。」


学生ばかりが乗っているのどかな車両で、私は絵美ちゃんの隣に座る。


私も絵美ちゃんも同じ女子校に通う中学3年生。

中1から同じクラスのいわゆる親友だ。


「月曜は重い……革バッグの持ち手は凶器だ。かるく手にマメができてる。」


「おお、カリカリしてるね。」


「絵美ちゃんは?」


「それがね、皮をはがしたんだよ。」


「手の?うわぁ。」


私は指の隙間から堂々と絵美ちゃんの手を見る。


「なんか、赤いじゃん。人体見えてる。痛いでしょ、確実に。」


「それがね、これを乗り越えて出てくる皮が……皮なんだよ。」


「皮を超えた皮か。」


「そう、皮。」


学校の最寄り駅に着くと、絵美ちゃんの補助バッグに、

お弁当箱以外にも教科書がきっちりと詰め込まれているのを見た。


「絵美ちゃん、補助バッグに相当入れてるね。」


「左右の重さを均一にすると、体感軽いんだよ。」


「へえ。私は最近、革バッグを前後に振った勢いで前進してる。」


「ほお。」


私たちは、狂気の持ち手に触れないように、革バッグを底から抱えて、

木立の影が伸びる中を学校に向けて歩いていた。


ちなみに、この革かばんは、私たちが卒業するときになくなり、

補助バッグが正かばんになった。

やれやれ、私たちが残念がったのは言うまでもない話だ。

ここでは特に何も起こりませんが、

もう少し色々なことが起こる作品もあります。


『十二支の鼠の少年王は猫を愛したい』


神に選ばれた十二支の王が治める国、ツヴェルフェト。

その頂点に立つ13歳の少年大王〖神鼠〗シリウスは、感情を失っていました。


十二支に、猫はいない。

猫族は神鼠を喰らい、神鼠は猫族を恐れる。

そんな二人は、本来なら一緒にいられません。


ところがシリウスは、自分を喰い殺そうとした猫族の少女リヒトに恋をします。


「彼を喰いたい」という本能に苦しむリヒトと、

猫を恐れるはずなのに、彼女と共に生きたいと願うシリウス。


二人の恋は、やがて二百年前から続く神鼠と猫族、そして十二支の因縁へ。


一緒にいられないよう神に定められた二人が、

それでも共に生き、幸せになる道を探す恋愛ファンタジーです。


全133話、完結まで執筆済み。毎日更新中。


https://ncode.syosetu.com/n2443mr/


『【BL】終局の悪魔―俺を利用するはずの白髪高官が、なぜか俺の目を美しいと言ってくる―』


地方役所で働く、眼鏡をかけた赤髪の係長フィーネ・ダ・カーポ。

口が悪く、態度も悪く、苦情が中央官庁にまで届く問題職員です。


けれど、なぜか困っている人を見捨てない。


そんなフィーネの前に現れたのは、

白髪の美貌の中央高官オクタヴィア・ドルチェ。


優美な白髪高官×口の悪い赤髪悪魔。


ドルチェは、フィーネが持つ悪魔の力〖終局エンデ〗を利用するために近づきます。


人間なんざうんざりだ、と吐き捨てるフィーネ。

彼を利用するはずだったドルチェ。


けれどドルチェは、フィーネの青い目を「美しい」と言う。


利用から始まった二人の関係は、

名前を呼び、家へ帰り、触れ合い、互いを選ぶものへと少しずつ変わっていきます。


復讐、秘密、悪魔との契約。

ケンカばかりの男二人が、それでも共に生きる場所へたどり着く異世界BLです。


全51話、完結まで執筆済み。

9月16日完結予定。


※BL作品です。男性同士の恋愛・身体接触を含みます。


https://ncode.syosetu.com/n4565ml/


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