第1話〜学園入学、そして魔法適正試験〜
久々の連載小説書きで緊張してますが頑張って書いて行きますので良かったら読んでってください
ツルギ·アトラス、それがこの世界に生を受けた俺の名前···改めて名前を確認したのは学園への入学前日に唐突に前世の記憶が蘇ったから
と言っても前世の名前やら性別やら性格やらは覚えてないんだが···それでも確かに現代日本から転生したという実感は湧いてきた
なお、こういう記憶の反芻をしてるのはやたら長い学園長の話を聞き流してるから
さて、記憶の擦り合わせと行こう
自分はこの国『エンデ王国』の地方領主の末っ子で父は高名な魔法使い『一焰大公 グレイ·アトラス·フレア』シングルフレアながら強靭な戦働きをしその地位を確固たる物としている
ちなみにシングルフレアというのは炎の属性1つしか使えないというある種の階級用語?らしい
この世界、よくあるファンタジー物の定番である魔法主義な世界なんだが個人で使える属性の数が重要な世界らしくシングル、つまり1属性しか使えない魔法使いは割と見下される世界···なんだが父の様にシングルでも活躍する奴はするのでなんかそこら辺は曖昧
っと、長ったらしい学園長の話も終わりここからは適正試験だ、と言っても別に難しい事をする訳ではなく水晶球に手を置いて使える属性を見るという物だ。
『次、ツルギ·アトラス』
お、呼ばれた
『ふむ、一焰大公の息子さんか、君の父上には戦場で助けられてね···っと私の話はいいか、さ、水晶球に右手を置いてくれ、その後右の手の甲に使える属性の数と何の属性が使えるか分かるからな』
右手を水晶球に置くと、パァッと水晶球が光り手の甲に青い光が走っていき、手の甲に一本の線を残して消える
『ふむ、シングルで使える属性は水か···』
心なしか試験官の表情が曇っている
『あの、表情が曇ってますが···』
『おっと、すまない素人目でも分かってしまったか、そのだな、この世界には『シングルアクアは大成しない』というジンクスの様な物があってな』
『シングルアクアは大成しない?』
『より正確に言い直すなら『シングルアクアで大成した者は目立たない』が正確なんだが、こう、君がシングルアクアというのは学園では公表されてしまうので恐らく見下す愚か者が出てくるだろうという事を懸念してるのさ』
『あ、大丈夫です、そこら辺は親父に『お前を見下す奴が出たら徹底的に分からせてやれ』と背中を叩かれて出てきたんで』
『お、おう、相変わらず豪快な人だなフレア公、よし適正試験は終わりだ君に割り当てられたクラスに行くと良い』
『はい、ありがとうございました』
と、試験官の人に礼をしてクラスに向かう
『見たか?フレア公の息子シングルアクアだって』
『あ〜あ、フレア公も御愁傷様だな』
『鷹が鳶を産んだ、というか火竜がトカゲを産んだだな』
なぁんて嘲り声も聞こえたが無視無視、相手にする方が面倒くさい
さて、ここで注釈を入れておくとこの世界かなり歪、魔法を応用した魔道具とかのお陰で割と生活水準は現代日本に近いんだが代わりに化学が発達しておらず物体の変化に対して『なんかよく分からんがこうしたらこうなる』といったかなり曖昧な認識なのだ、その為水の応用性に気付いて無いのが多数、そして水魔法を使う者は戦場なんかでも後方支援組に組み込まれる事が多いのでそこら辺でも水魔法使いってだけで蔑まれてる。戦場の花形魔法使いは大体火、土、風のダブル(2属性使い)かトリプル(3属性使い)だ。
ま、その認識のまま俺の事を侮ってれば良いさ、ある意味現代知識チートだが水の応用性の高さ見せつけてやるさ
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