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天災と天才は紙一重 序

「いったぁ……筋肉痛だなぁこれ やっぱり慣れないダンスなんてするんじゃなかったなぁ。」


でも一応俺が考えたイベントだし踊らない訳にもいかなかったのも事実だし、盛り上がってネロの支持率が少しでも上がっただろうし、仕方のない犠牲だ。

俺はストレッチをしながらそう思うことにした。


「やっぱり慣れねぇなぁ。」


 俺はストレッチを少しした後、風呂で身体を洗っていた。

風呂といっても水がたまった樽と桶と浴槽だけだが、前世と違ってシャワーがないから慣れないとかそういうのではない。

この世界に15年は住んでいるのだ。

そこはもう慣れた。

慣れないのは浴槽だ。

何故かって?


「やっぱ悪趣味だなぁ。」


悪趣味ともいえる金がふんだんに使われた風呂だからだ。

流石王国一番の貴族学校だ。

それでもやりすぎだ。

これを全生徒の部屋にだろ?

これだけでどれだけ金がかかっているのやら


「カルラとかの風呂はもっと凄いんだろうか……」


俺みたいなヤツでもこれなのだから王族の風呂はどれだけ凄いのか……俺の今世の実家はそもそも浴槽なんて無かったぞ……


「やめたやめた。みじめになるだけだ。」

 

俺はそう思い湯船からあがる。

身体を布で拭いていると


コンコン


と扉を叩く音がした。

 

「誰だろ?こんな朝から」


来客を待たせるわけにはいかないので、

俺は急いで服を着て扉を開ける。

俺が扉を開けるとそこにはネロが立っていた。


「なんだネロか」

「お、おはようございます。一緒にお茶でも飲みに行きませんか?」


ナイスタイミングだ。


「ちょうどよかった風呂上がりで喉が渇いてたんだ。行こうぜ」


「ふ、風呂上がり!?どうりで……」

 

ネロは突然顔を赤くする。


「どうしたんだ?」


「い、いえなんでも……早く行きましょう」

(色気を感じたとか、Hに見えたとか……そんなこと言ったら私変態だと思われちゃうよー)


「押すなって!!わかったから!!」


俺はネロに押されて進む。 

なんでこいつ顔真っ赤なんだ??



「それは公明さんが悪いですよー」

「そうかぁ?俺はそれぐらいしないと……」


俺とネロは話をしながら紅茶を飲んでいた。

俺は珈琲党だがたまには紅茶も悪くない。

友達と話ながら飲んでいるからだろうか?

そう思っていると


「ネロさん来週の演説会楽しみにしてるねー」

「は、はい!がんばります!」  


ネロは近くを通った生徒にそういわれて笑顔で返答する。

ネロの会話もうまくなったものだ。

前までなら緊張で頭から湯気だして……ん?演説会?


 「は?演説会?なにそれ?」


ネロは口から紅茶を吹き出す。

俺は持っていたハンカチでテーブルを拭く。



「す、すみません。って!!そんなことより知らなかったんですか!?だから昨日パーティーをしたんじゃ?」


「いや、そんな大事なイベントがあるなんてカルラから聞いてなかったし……」


「いやいや、受付の人が言ってたでしょ!?」


確かにスピーチが何とかって言ってたような、でもあの時ネロを落ち着かせるので大変で……


「なんも考えてねぇ!!」


「」


ネロは絶望の表情を浮かべている。

やべ、どうしよ……


「と、とりあえず当たり障りがないスピーチでもでもすれば……」


「相手はあのカルラさんとセルビアさんですよ?それで勝てるとでも?」


うん無理。

あの二人なら凄い演説をするだろう。


それを後一週間で越えるのなんて……

天才レベルの文才がないと……

天才……

それだ!!


「最強の文学少女に頼めばいいんだ!!」

「最強の文学少女?」

「なんでも凄い文才の少女がこの学園にはいるってカルラが言ってた!!その人の力を借りれば二人を越えられるかも……」



「でもその人書くのが上手いとは……」 

「善は急げだ!!早く行くぞーー」


俺は図書室に向かってダッシュする


「ちょ!?待ってくださいーー」



「へくち!誰か朕の噂をしているであるか?まさか朕のファン!?」

「ないない。百歩譲って悪い噂やろなぁ」

「うるさい 朕にもファンの一人や二人……」

「自分で言っててないと思って落ち込むなや」



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