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忍と呪術士

「私はあんた達が嫌いだった!!

使えることでしか生きる方法を知らないみたいな態度!!」

私は暗器のクナイを投げる。


黒影、まるで昔の自分達を見ているようで嫌いだった。



「奇遇!!私も貴方達が嫌いでした。

王の護衛という役割を捨てて自由になった貴方達が!!」


やはりコイツらからしたら自由は罪なのか……

やはり嫌いだ。

そういう価値観も私たちにそっくり


私は相手が投げてくるクナイを避けながら叫ぶ。


「そもそもアイツらに守る価値なんてあるのかよ!?」


「彼らは王だ、国の要だ。守らなければならない!!」


「そんな弱いものが要ならとっとと壊れちまえばいいんだ!!」


あんなものが要?ふざけるな

確かに始祖の王族はそうだったが、いまはそんな価値はない。

それなら公明さまが要の方がまだ千倍いい!!


「貴様だけは!!許さん!!」


あれは暗鬼道か……殺す気はなかったが殺されたら公明さまと会えないから仕方ないか……私は呪術札を用意する。

二つの奥義がぶつかりそうというその時、一人が割ってはいる。

私は急いで呪いを消す。

忍も暗鬼道を消す。

  

「やめろやめろ。こんな学園内でそんな物騒なものは、それにそんなものぶつけあったらこの森が消し飛ぶだろ。」


それもそうだった。

この森は公明さまが好いている場所だ。

それは出来ない。

このナウラ、頭に血が上っていた。


「逃げるのか!?」

「逃げるもなにも、そろそろ公明さまのお風呂時間だし……あんたを殺すことなんてそれより優先度が低いのは当たり前」


「貴様どこまで!?待て!?公明さんのお風呂を除いているのか!?そんなこと!!」


顔を赤くしている。

こいつ案外……


「あんたも見たいんでしょ このスケベ忍 一緒に来る?」

「お、おまえが変な行動をするのを止めるためだからな!!」


「俺の出番これだけ!?実際止めたのは公明じゃねぇか!!」 


 私は呪術士のアイツらが嫌いだ。

長年ずっと影ながら共に王族を支えてきた仲なのに、突然先代呪術士が王にはついていけぬと辞めてしまった。

王はもう呪術士は必要ないとそれをヨシとしたが我々は違う考えを持っていた。

呪術が忘れられてきた今こそ必要なのだ。

攻撃にも絶好のタイミングだった。

それなのに……何故?

我の父は問いただすと

 

「娘が可愛すぎるので、そろそろ自由恋愛を解禁したい。」


そんな下らない理由だった。

いや、彼らからしたら大事なことなのだと知らなかった我らは当然怒り反発した。

今その大事なことの訳をしった。


「私たち呪術士は純血を重ねなければ弱くなってしまう一族なのよ それのせいで頭領の父や祖父達は呪力が強いものとしか結婚できなかった。だがむすめが産まれたからってそれを嫌がったのさ。私はどうでもよかったけど今となってはありがたい。公明さまと結婚できる可能性ができたから!!」

 

何代も何代も王を守るために純血を守り続けた。

だが娘が産まれた機会に考えたのだろう。

娘の結婚相手を勝手に決めるほどの価値が王にはあるのかと

たしかにあるとは言えないのかもしれない……

何故それを仲間である我々にも言わなかったのかも頷ける。

我らはそういった純血主義は無かった。

いっても理解されないと……

理解できた。

だがこれを父上達に伝えるべきか……伝えたら罵詈雑言を浴びせてしまったことを後悔してしまうのではないか?

それになによりそれを聞いた場所が風呂を除くスポットというのがなぁ……



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