全部シンデレラッッ!!!
むかぁしむかし、あるところ
シンデレラと
シンデレラと
シンデレラと
シンデレラがおりました
シンデレラは床を掃除し
シンデレラは朝食を作り
シンデレラは食器を洗い
シンデレラは黒猫を入浴させておりました
シンデレラ「ララーララララッララーラー♪」
シンデレラ「ラーララーララー♪」
シンデレラ「ララーララララッララーラー♪」
シンデレラ「ラララララーララー♪」
ところが全員シンデレラ
みんな見分けが付きません
シンデレラ「シンデレラー」
シンデレラ「はーい」
シンデレラ「はーい」
シンデレラ「はーい」
シンデレラ「あなたじゃないわ、シンデレラよ」
シンデレラ「私はシンデレラよ」
シンデレラ「私もシンデレラよ」
シンデレラ「私もシンデレラ」
シンデレラ「あーもう誰でもいいから来てちょうだい」
シンデレラ「はーい」
シンデレラ「はーい」
シンデレラ「はーい」
シンデレラ「一人で大丈夫ですって……」
グダグダ
グダグダ
グダグダ
グダグダ
〜〜〜〜〜〜〜〜
ある日、シンデレラ城からシンデレラ
使者のシンデレラがやって来て
玄関のベルを鳴らしました
チーン♪
シンデレラ「シンデレラさんのお宅ですかー?」
シンデレラ「はーい。今行きまーす」
シンデレラ「はーい。今行きまーす」
シンデレラ「はーい。今行きまーす」
シンデレラ「はーい。今行きまーす」
シンデレラ「シンデレラ王直々の
シンデレラ招集です。来週
シンデレラ城に、街中の
シンデレラ令嬢をかき集めて
シンデレラ舞踏会が開催されます。見事
シンデレラ王子の心を射止めた
シンデレラは
シンデレラと結婚して
シンデレラ王国の
シンデレラ王女様になることができます。
シンデレラ令嬢達、是非ともふるってご参加を」
シンデレラ「わーい」
シンデレラ「わーい」
シンデレラ「わーい」
シンデレラ「わーい」
シンデレラとシンデレラと
シンデレラとシンデレラは
秘密の部屋で準備を開始しました
シンデレラ専用4頭の白馬
シンデレラ専用カボチャの馬車
シンデレラ専用純白のドレス
シンデレラ専用ロバ耳の御者
シンデレラが4人、来るぞ!
シンデレラはカボチャの馬車で城へ行き
シンデレラはカボチャの馬車で城へ行き
シンデレラはカボチャの馬車で城へ行き
シンデレラはカボチャの馬車で城へ行き
道中
シンデレラだらけの城下町
シンデレラ シンデレラ
シンデレラ シンデレラ
シンデレラ シンデレラ
シンデレーラァーーー♪
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯シンデレラ城
シンデレラ兵士
シンデレラ騎馬兵
シンデレラ音楽隊
レッドカーペットの脇には
シンデレラボディガード
ダンスホールには
シンデレラがウヨウヨ這い回る
シンデレラ「えー、それでは、王子様へのご挨拶〜。シンデレラ伯爵令嬢」
シンデレラ「シンデレラです」
シンデレラ「どうも」
次々と挨拶をするシンデレラ
シンデレラ「シンデレラ男爵令嬢」
シンデレラ「シンデレラです」
シンデレラ「どうも」
シンデレラ王子は退屈のあくび
シンデレラ「シンデレラ辺境伯令嬢」
シンデレラ「シンデレラです」
シンデレラ「どうも」
一通り挨拶が終わり、ダンスの時間
シンデレラ「今年もみんなシンデレラ。
シンデレラはみんなのもの
シンデレラはみんながなれる
シンデレラの平和を祝して、レッツダンス」
シンデレラ「わーい」クルクル
シンデレラ「わーい」クルクル
シンデレラ「わーい」クルクル
シンデレラ「わーい」クルクル
照明落としてワルツが流れる
たーーらーららーーらーら
ららららららららーーーー
マッチョ「そこまでだ!」
シンデレラ「ファッ!?」
ざわざわ…… ざわざわ……
ざわざわ…… ざわざわ……
マッチョ「私がシンデレラです。さあ王子様、踊りましょ」
シンデレマッチョ!!!!!
シンデレラ王子の前で跪いてワルツに誘う
シンデレラ「あ、あの」
マッチョ「はい。なんでしょうか」
シンデレラ「触っても……いいですか?」
マッチョ「どうぞ」
上腕筋はモリモリィィィ〜
シンデレラ「わ……すっごく、大きいです」スリスリ
マッチョ「デカいは褒め言葉」ムフー
シンデレラ「肩も、カタい」
マッチョ「カタいは褒め言葉」
シンデレラ「お願い私を肩車して」
マッチョ「お安い御用です」ヒョイ
シンデレラ「ひゃあ!」
シンデレラマッチョに肩車される王子様
マッチョの足がぐるんぐるんぐるん
シンデレラ「わはー」
マッチョ「あははは」
シンデレラ「たーのしー」
マッチョ「すごーい」
シンデレラ「うふふふふー」
マッチョ「あははははー」
王子を乗せたマッチョ様
山の向こうへランニング
すぐに見えなくなりました
残されたシンデレラ令嬢たち
目が死んだイワシのようになって
石みたいに立ち尽くしておりましたとさ
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◯後日……
シンデレラ「なにあのマッチョ」
シンデレラ「あんなのシンデレラじゃない」
シンデレラ「もうこんな国にはいられないわ」
シンデレラ「抗議デモよ!」
シンデレラのデモ更新
城下町から城門へ
シンデレラ「ノーモア、筋肉」
シンデレラ「ノーモア、マッスル」
シンデレラ「シンデレラを穢すな」
シンデレラ「シンデレラを守ろう」
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
シンデレラシンデレラシンデレラ
城
〜〜〜〜〜〜〜〜
シンデレラ「大変です陛下」
シンデレラ「どうしましたか?」
シンデレラ「シンデレラの群勢が押し寄せてきます」
シンデレラ「そうです、迎撃準備の命令を」
シンデレラ「来るに任せましょう」
シンデレラ「陛下ッ!」
シンデレラ「陛下ー!」
シンデレラ「あなたもシンデレラ、私もシンデレラ、国民もシンデレラ、シンデレラを攻撃しては健全なシンデレラでいられなくなります。来るに任せましょう」
シンデレラ「ぐっ……」
シンデレラ「承知、いたしました」
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◯城門
シンデレラ「ノーモア、筋肉」ドゴォ
シンデレラ「ノーモア、マッスル」ドゴォ
シンデレラ「シンデレラを穢すな」ドゴォ
シンデレラ「シンデレラを守ろう」ドゴォ
門、粉砕!
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯階段
シンデレラ「ノーモア、筋肉」
シンデレラ「ノーモア、マッスル」
シンデレラ「シンデレラを穢すな」
シンデレラ「シンデレラを守ろう」
ドゴドドドドドドドドドドドドドドドド
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯王子の部屋への道
シンデレラ「ノーモア、筋肉」
シンデレラ「ノーモア、マッスル」
シンデレラ「シンデレラを穢すな」
シンデレラ「シンデレラを守ろう」
ドゴゴドドドドドドドドドドドドドドド
〜〜〜〜〜〜〜〜
そしてついに
王子の部屋のドアの前
シンデレラ「ノーモア、筋肉」ドゴォ
シンデレラ「ノーモア、マッスル」ドゴォ
シンデレラ「シンデレラを穢すな」ドゴォ
シンデレラ「シンデレラを守ろう」ドゴォ
ドア、粉砕!
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド
〜〜〜〜〜〜〜〜
◯百合の園
シンデレラ「うふふふふ〜♪」
マッチョ「あはははは〜♪」
シンデレラ「キャッキャ♪」
マッチョ「そーれ」
シンデレラ「ひゃーw」
マッチョ「わーい」
圧倒的な白の空間
シンデレラ共は固まり、脱力
シンデレラ「……なんかもういいや」
シンデレラ「楽しそうで何よりです」
シンデレラ「帰りましょう」
シンデレラ「帰ってお掃除しましょ」
こうして
シンデレラ王国に平和が戻りました
暴動を起こしたシンデレラたちは
自宅に戻り、いつもの掃除を開始しました
ところがなぜか、
踊るマッチョが脳内再生
掃除がまるで進みません。
そこで……
シンデレラは脱いで踊りました
シンデレラが数十万人、
全裸で野外でダンシング
すると……
シンデレラたちは、
互いの筋肉の形が微妙にズレていることに気づいてしまいました
差を認識したシンデレラたちはもう
『シンデレラ』という名前を捨ててしまいました。
シンデレラではない少女たちは、一斉に大爆笑しましたとさ。
めでたし めでたし