お母さんを求めて
机の引き出しに、お母さんからのラブレターがしまわれていた。
「道子より・・・。」
僕は天井を見上げ、お母さんの事を想った。
気のせいだろうか、最近、お母さんにときめいてる僕がいる。
お母さんはある日突然、容姿が小学5年生ほどになり、すごくエッチで敏感な性格になってしまった。
いつものように肩に手を置いただけで、お母さんは甲高くて短い悲鳴をあげ、顔を赤らめる。
最初はいたずらのつもりでいたずらをしていたのだけど、だんだんお母さんのことが愛おしく感じていた。
お母さんのことを考えるたびにドキドキする。そんなタイミングで、このラブレターだ。
僕とお母さん、いや、末堂道子は両想いである。
僕はすぐさま、道子にRINEを送信した。
「お母さん・・・この手紙は何なんだい・・・」
「ドキッ!それは、お母さんの、ラブレターだよ!今晩、二人きりで話せる?」
うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!
今夜、僕は、道子で童貞を捨てることになるかもしれない!!!!
胎内回帰願望という初めて芽生えた欲求!!僕は、道子と激しく愛し合うんだ!!父さん、すまない!僕は、あなたの愛した女性で大人になるよ!!
僕は、道子がパートから帰ってくるまで昼寝をして英気を養うことにした。
そして、目覚めたら、青空の下、草原で大の字になっていた。
「ここは・・・?」
僕は歩き出した。ここはどこなんだろう、僕の家はどこへ?道子と会いたい。
竪穴住居と原人を発見した時、僕は時間移動したものと確信した。
でも、この時点ではまだ知らなかった。僕が今置かれている「状況」を。
「うほっ、うほっ」
原人が襲い掛かってきた!!僕は臨戦態勢をとり、剣道初段の実力を活かして片腕を剣に見立てて頭上に構えた。
すると、僕の片腕が光の鞭になり、無意識に原人の体を打っていた!!
全身の穴という穴から血を噴き出し、倒れる原人!
ていうかよく見たら僕は赤ん坊の姿だ!!
僕は再び革新した。これは時間移動ではなく、異世界転生だ!僕は異世界転生したんだ!
ここは、異世界の原始時代!そして僕は令和から来た超人!!
僕は興奮した!!同時に悲しんだ!!今、この世界で最強なのは僕だろう。原人相手に無双が可能だろう。しかし、道子は!?
道子とは二度と会えないのか!?
とにもかくにも、生き延びて元の世界に帰る方法を探そう。
僕は竪穴住居からマンモスの肉を奪い、それをかじりながら歩き出した。
大丈夫、僕は今最強の身なのだから、マンモスの肉を生で食っても平気のはず!!
地平線のかなたに、竪穴住居群が見える。まずはそこを目指そう!!
僕の冒険が始まった!!!