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何だあの物体は
探索を再開して数時間。
僕はやっとそれっぽい場所を見つけて、アーチ状の、少し錆びた鉄扉と睨み合っていた。
歩いてきた道と照合すると、どうやらこの先は大部屋になっている。
ここに来るまでに、何体かのモンスターを見掛けて来たが、殆どを迂回して避けてきたので、戦いになったことは数える程度だ。
まあ、戦いと言っても、剣で斬り伏せるだけだが……、消耗は減らしておくに越したことはないだろう。
それよりも、この先に何かあるのはほぼ確実だ。
まだ下の階もあるが、ここにダンジョンの主とやらが居るということも考えられなくはない。
意を決して、目の前の重厚な扉を押すと、大きな音を立てながらも、思いのほか簡単に開き、中の様子を窺う。
内部はやはり広間になっている。
通路と同じく照明があってそこまで暗くはないが、テニスコートが十面以上は作れそうな広さだ。
そして、その中央付近に佇んでいる、この広い空間に相応しいと言うべきか、緑色の巨体。
一見すると固体のようで、しかしながら流動性を持つ物体。 見覚えがある。
そこには、とてつもない大きさのスライムが居た。
改稿(21/06/01)
改行で余白を追加




