登録手続き
「じゃあ、『見習い』で登録でいいんじゃねえか。 なあ、まだできたよな?」
”アプレンティス”で登録?
師匠は聞き慣れない言葉を使ってギルド職員に訊いた。
「ええ、推奨はできませんが、そのように登録することはできます」
職員はあまり乗り気ではないが、どうやら可能らしい。
……いや、だから何がだ?
「おお、そうか。 なに、召環者の見習い登録なんて久々だからな。 それでいこうか」
またもや本人の了承なしに、勝手に話が進んでいる。
この世界の人達はみんなこんな調子なのだろうか。
「待ってください、僕に説明をお願いします」
慣れたせいか、我ながら冷静に流れを止めることができた。
「おお、そういや言ってなかった」
しまった、という顔で師匠はこちらに向き直す。
……本当に僕の手続きの為に此処に来たんだっけか。
不満を抱きながらも師匠に耳を傾けようとしたが、職員が先に口を開いた。
「団長様、召環者様には私から説明いたします」
そう言って師匠を制した。
確かに、ギルドのことはギルド職員から聞くのが良いだろう。
「見習いとは、冒険者になる前の、仮登録のようなものです。 街へ招集されても直接戦闘に加担する義務がない代わりに、一部のダンジョンへの入場制限や、受けられる依頼が限定されるなど、不自由が遍在します」
『冒険者』のお試し登録という事か。
「なお今回、本登録の申請は一ヶ月以内とさせていただきます。 期限を過ぎた場合は、罰金が発生しますのでご注意を」
なんか、どっかで聞いたようなシステムだ……。




