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ゲームの世界は好きだけど転移したいなんて言ってない!  作者: For-rest-one
第一章 悪炎竜『マローガドラコ』
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冒険者ギルド

 冒険者ギルドに入ると、表から入った時とは全く違う印象を受けた。

 あちらの室内は無機質で、清潔な雰囲気だった。

 対して、薄暗い照明の下に木製の丸椅子と丸テーブルが立ち並んでいるこちらは、印象としては組合(ギルド)というよりか酒場(バー)に近い。

 常時であればガラの悪い、怖い人達が(たむろ)していそうな感じだ。

 もっとも、今は表側と同じく人は殆ど居ないが。

 部屋を見回しながら師匠の後に着いて行き、入口から少し離れた所にある受付へ向かった。


「いらっしゃいませ――、おや、騎士団長様。 お世話になっております」


 受付の職員は何か作業をしている様子だったが訪問者に気付いて、師匠に話し掛ける。

 どうやら翻訳魔石のペンダントは上手く機能しているようで、一安心だ。


「おう。 そっちこそ、お勤めご苦労さん」


 師匠はギルド職員よりも立場が上みたいだ。

 それもそうか、彼は国を守る兵隊を纏め上げているのだから。


「本日はどのような……、ふむ、そこのお連れの方は召環者の方ですね? ということは……」


 職員が僕に目を向ける。

 召環者としての正体が一瞬で見抜かれた。

 今は特にバレた所で困りはしないが、そんなに分かり易かっただろうか?

 確かに服装は来た時のままだし、高貴な身っぽくもないのに剣を所持しているし……。

 よく考えると、浮きまくってる。


「そうだ。 冒険者登録をしに来た」


 師匠が用件を職員に伝えると、職員は目に見えて喜ぶ。


「それは有り難い! 近年は冒険者が減って来てますからね。 特に五年前の彼は――」


「おい」


 唐突に師匠が職員の言葉を遮る。

 今まで聞いたことの無い、鬼気迫る声色で、空気が凍り付く。


「その話は、やめにしないか。 あいつだって、自分から望んでいた訳じゃない」


 ()()()……、()()()()()……。

 誰のことを指しているのか、朧気ながら分かりはしたが、とても話を聞ける雰囲気ではなかった。

情報を振り返るのが大変……


追記(20/12/29)

当話を多重投稿してしまいました

確認後直ぐに重複した方は削除しましたが、混乱された方が居たらごめんなさい

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