冒険者
大量の手続きをこなした僕と師匠は、やっとのことでギルド本部から外に出た。
役所とは違うが、このような場所はどうも疲れる。
昨日の今日で人が少なかったのが幸いだが、職員は既に何人も居たのには驚いた。
「ふぅ……、これで大方は片付いたな」
「恩に着ます」
空を見上げると、日は大分登っている。
体感三、四時間だ。 ……ドラゴン戦より長い。
「さて、残りは必須じゃないが……、お前は冒険者になりたいか?」
遂にこのワードが出てきた。
最後の手続きとは、『冒険者』としての登録だと、つい先程言われた。
冒険者、か……。
「冒険者になる利点は?」
師匠はこれにすぐ答えた。
「冒険者ギルドに入れる。 そこで依頼を受けて報酬を得たりもできるな。 ダンジョンに入る際の手間も減るぞ」
これだけでは決められないな。
ダンジョンだとか依頼だとかは確かに面白そうだが、絶対的なメリットは一見無さそうだ。
「デメリットはなんですか」
任意登録というのが引っかかる。
根拠は無いが、何か不利益が隠されている感じが……。
「街に災害やなんかが起きて召集がかかると、事態の鎮圧を手伝うことになるな。 従わなければ冒険者証剥奪、良くても罰金だな」
自警団みたいなことをさせられるのか。
面倒だが、これはそこまで大きな不利益ではない……とは思う。
「他には?」
念の為訊いてみる。
「あとは……、あー、稼業としては不安定だから、多少白い目で見られやすいってのはあるな」
そのくらいか。
なら、入っても入らなくてもいいかな……。
「そうだ。 さっき言った前の召環者、そいつはダンジョンにいる可能性もある。 そうなりゃ、入っといた方が楽じゃないか?」
改稿(20/12/22)
冒険者ギルドを利用できるようになる
→冒険者ギルドに入れる
改稿(20/1/18)
街に災害が
→街に災害やなんかが




