表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームの世界は好きだけど転移したいなんて言ってない!  作者: For-rest-one
第三章 中級冒険者『アスピダ』
109/286

黒の剣士

 暗雲はその形を変えることでダリアの攻撃を躱して、元の形に戻ると同時に反撃を始める。

 暗雲は一際激しく蠢き、その体内からバスケットボール大の黒い球を数個、こちらに向けて撃ち出した。


 それぞれの球の視認性は悪いが、ダリアの攻撃が躱された時点で身構えていた僕は、僕に当たりそうな球の軌道を読んで躱し切る。

 魔法使用直後だったダリアも難なく回避できていることを確認し、敵の動向を探る。


 ……次の攻撃はまだ来ない。

 どうやら今の攻撃は、ダリアが闇を消し始める前から準備していたものだったようだ。

 あの暗闇の中で今の見えづらい攻撃をやりきれたかと思うと、全く自信が無い。

 先に闇を払ってもらって正解だった。

 今、遠距離戦に関してはこちらに分があるだろう。


 それをあちらも理解したのか、暗雲は宙に揺蕩うことを止め、僕たちの前方の床にゆっくり降りて来た。

 そしてその不定形な体を一箇所に纏め、何かの形を象った。


 ……剣士だ。

 顔も含めて全身が黒一色で、身に纏うものや、手と剣の境目さえも判別できないが、それは確かに剣士の佇まいだった。

 一箇所に纏まったことで闇の密度は濃くなり、向こう側が透けることもなくなっている。


 黒い剣士がこちらに駆け出す。

 迎撃のためダリアの横から前方に躍り出て、前衛の役目を果たす。

 剣士が到着するまで、あと数秒ほどだ。

 剣同士での戦いは初めてではないが、その経験は余りにも浅い。

 故に、斬り結ぶのではなく、攻撃を避けて敵を斬る……、それが理想だった。


「『ウェントゥス(疾風)ジアヴロシ(侵食)ィ』。 ……っ!」


 黒い骸骨の時のように、ダリアは相手の得物を無力化しようと試みる。

 しかし、剣士の剣は無傷だった。


 ダリアの支援が受けられないまま、黒い剣士は僕の間合いに飛び込んで来た。

 そしてその勢いのまま、低い位置で剣を横に振り抜いてくる。

 露骨な足狙い。

 僕は後退を余儀なくされた。


 剣士は僕を攻撃するために足を止めたが、戻るでもなく中段に剣を構えたままじりじりと躙り寄って来る。

 後ろにスペースはまだ残っているが、防戦一方ではダリアが危ない。

 正直剣戟に自信は無いが、そうも言ってられないだろう。


 震える手で剣を強く握り直し、目の前の黒い剣士へと剣先を向けて構え直した。

黒の剣士(厨二病感)。

僕も剣戟描写には自信がありませんね…


改稿(22/4/25)

・動作の主体を分かりやすく書き直し

改稿(22/5/10)

・僕達→僕たち

・無力化を試みる→無力化しようと試みる

修正(24/5/29)

・二重鉤括弧の数を修正

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ