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 五月になって、難民の流入はようやく収まった。今度は生産職系のジョブの異邦人も結構いたらしく、将来的な意味では『サンイン地方』にプラスになるのは間違い無かった。

 だけれど、今はマイナスだ。『農村都市トヨオカ』では田植えが始まったものの、それの収穫ははるか先だ。難民により有り余るマンパワーをふんだんに使った開拓も進められてはいるものの、それらがまともに収穫出来るようになるのは来年以降の話だ。

 結果、今の食料を確保するため、ジョブ持ちは何か食料の確保出来るダンジョンに潜ることになる。それでも、食料は足りない。

 やつれた様子の行商人に魚の干物を売ると泣いて喜ばれる。曰く、行く先々で人々が飢えている、と。

 薪を領主の代行としてやって来る徴税官に献上すると、感激される。曰く、食料を優先せざるを得ないせいで燃料が足りない、と。

 そして、風の噂で、大陸は内乱により国が滅んだと伝わって来る。

「地獄だな」

 村長のヨシオカはぽつりとつぶやく。私も、一年前に『地方都市ヒメジ』を逃げ出した時はここまで酷いことになるとは思っていなかった。逃げて、本当に正解だった。だけれど、今後も正解とは限らない。このまま『ヤマト王国』が崩壊すれば、もっと酷いことになる。


 だから、今日も私はダンジョンに潜る。

完結済みにすると万が一続きを思い付いた時困るので完結にはしませんが、話的には終わりです。

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