雲/雪のはら
なんとなく追い詰めて
なんとなく追い詰められて
緩やかにつまる息の
詮を抜くように
取り戻した呼吸が
白く立ち上る朝
雪原なんて知らないのに
見上げた
空をすべて覆った白い雲が
やけに明るくて
きっと似ているような気がした
あの雲は雪を降らせない
けれど
あの雲は雪のはらのよう
ただその思いだけで広がりつづける
反転する世界で雲を踏みしめる
足跡は潜らない
涙は取り戻せない
どこに進めばいいのかすら
分からない
それなのに
雪のはら
雪のはら
眩しさはどこから
やって来るの