蒼い冬の夕暮れ
蒼い冬の夕暮れ
雪の中に埋もれた足跡が
一人で歩み始める
西の彼方の地平線
一番星が煌めく
きーんと張った空気
しーんと静かな千草色の空
音が消える瞬間
宇宙がぐらりと動く
ひっそりと
佇む林や森
ひっそりと佇む
わたし
蒼い夕暮れ
微かに西の空に紅色を滲ませ
地球が回転する
時を操る
寂寞は心の中で広がるのか
蒼い夕暮れ
こぼすことも稀な
涙は温かいのに塩辛い
きーんと張った冷たさが
ザックザックと足の下で鳴る
硬い大地の上に立ち
蒼い夕暮れをしっかりと纏う