餌付けと荷物
あぁそうか王族の人に食べ物あげるときは毒見係の人に毒見をしてもらわなきゃいけなかったか、そう思い睨んできた人、多分従者かな?にもチョコの入った包を数個渡す
「こ・・・この茶色い物は一体?」
困惑してる従者と口を押さえながら動かない王子を置いて荷物を持って席を離れる
「あっ、お荷物お持ちいたします」
後ろで待っていたメイドさんが近づいてきて言う
・・・うーんここの量の量は流石に君1人では無理そうだけれどもなぁ
私は彼女の容姿をみて思う、すらっとした体、華奢な腕、栗色の目と長い髪をサイドで三つ編みした姿は人形のよう、そんな腕でこの量を持てるだろうか。
私がこっちに来た時に持っていた物は大きなリュックと買い物袋が4つ、どれも沢山物が入っていて重い。
「ではお預かりしま、ひゃぁ!」
メイドさんは私の右手から荷物を取るがそのまま重力に負けて荷物を床にドサリと落とす、ちなみに彼女が持った袋の中身は2ℓペットボトル×6本入ったやつとシャンプーリンス等の生活用品が入ったやつだ、水物ばかりでメッチャ重いが私は慣れてるので平気な量だ。
「も、申し訳ございません!」
メイドさんは顔を青くして謝罪を口にする、周りは「何をやっているんだ」とか「無礼な」とか口だけで動きはしない、薄情な奴等め。
「お・・・おいしい!聖女様今のやつ何だい⁉甘くて美味しいね!」
プラチナ王子が硬直から復活しキラキラした目でこちらを見る。
あ、やべっ面倒なのが復活した
また王子が絡んでこないうちに落ちた袋を拾い上げメイドさんの背中をぐいぐい押してさっさと案内してもらうことにする。
「えっあっあの、お荷物を・・・」
まだ荷物を持とうとするメイドさんに顔を横に振りながら扉の方に誘導してると。
「はぁ、おい貸せ俺が持つ」
騎師団長もといヴンシュさんがこっちに来て私の荷物をひょいひょいと持っていく。
「おも!お前どんだけ力持ちなんだよ、おらさっさと行くぞ」
そう言ってヴンシュさんは部屋を出ていくのでポカンとしていた私とメイドさんは急いでついていくのであった。