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没収

 私は椅子から降りプラチナ男の方を向く

「うん?私に何か用かな?」

 プラチナ男もとい王子殿はペンとノートを胸の前で握りしめこれは自分のものですが何か?といった感じでいらっしゃる。


「・・・・」


 私はノートとペンを指さし返してくれとジェスチャーで訴えるも


「うっ・・・お、同じ物がたくさんあるようだし1冊位いいじゃないか!」


 と返されてしまう、確かに今日学校帰りに寄り道した文房具屋さんのセール品と書かれたカゴの中に10冊1セットで100円と貼られたノートがあったので3セットほど買ったけれども、カバン少ししか開けなかったのによく見てたなこの人。

 でも返してもらわなければならない、先ほど聖女が来たから交易ができると言っていた、元の世界に返してくれる気はないようだし、ならばこの国の文字の練習や歴史など色んなことを学ばなけっればならない、何より私の場合筆談に使うから何冊あっても足りないくらいだ、だから返してもらわなければならない。


「聖女、そいつは欲しいものはなにがなんでも手に入れないと気が済まない性格だ、あきらめとけ」

「うむぅ済まない聖女殿こやつはそういう性格なのじゃ、すまないのぅ」


 と、呆れたように騎師団長と王様は言う


「・・・・・」


 あれか、わがまま息子なのかこの王子は、そして周りは諦めて放置していると

 ・・・仕方ない、じゃぁ


 私は王子の後方に顔を向け『あっ』という感じで指をさす


「え?」


 王子はそれにつられて指さす方を向く、その隙にノートとペンを没収する


「へ?あぁ!私の!」


 あなたのじゃありませんよと言ってやりたいが言えないのでまた取られる前にカバンの中にノートとペンを突っ込みチャックを閉める。


「うぅ、けち!一つぐらいいいじゃないかぁ」


 王子よそんなんで次期国王になれるのかい?後ろで騎師団長が声を抑えて笑ってる気配がするし王様やほかの人たちも渋い顔をしてらっしゃるよ。

 おもちゃを取り上げられた子供のように喚く王子をどうしたもんかと考えたが、そうだあれ(・・)をやろう。

 カバンのポケットにいつも入れているチョコを取り出し喚いている王子の口の中に放り込む。


「!・・・・うっ」


 王子は口を押えて黙り込む


「リヒト王子!まさか毒じゃないですよね!」

 

 壁際で控えていた一人が血相を変えて近づいて来てこちらを睨む


 あっ、やっべ

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