希望なんてない
とても久しぶりに投稿した気がします。
理由はさておき、今はこの作品が書きたいので1日おきくらいのペースで投稿していこうと思います。
ではこれまでのざっくりとしたまとめ。
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煌薙 夏瑠亜は望まない異世界転移により絶望する。
彼は役場で”願いを叶える竜がいる”という情報を聞き出し、隣の国の”フィラルデン”という場所を目指し、元の世界に帰ることを叶えようとする。
そこには町にある飛行船ですぐに行くことができるのだが、その町の大会で1位になったものしか乗ることが許されないため追い出されてしまう。
気付けば魔法が使えるようになっていた夏瑠亜は飛行船に乗ることは諦めて徒歩で”フィラルデン”を目指すのであった。
男は森を3日間進み続けた。
川の水を飲み、森の果実で腹を満たしてきた。たとえ味に飽きようとも。
度重なる自然の襲撃に魔法で刃向かった。衣服や体がボロボロになろうとも。
それでも、男は歩き続けた。
なぜだろうか?
それは彼の『元の世界に戻りたい意志』、それが壮大なものだったからであろう。
男は今にも森を抜けようとしていた。
”元の世界へと戻る”という願いを叶えるためには進まなければならなかった。
1歩、2歩、3歩、、、、、。
森を抜ける。視界から木がなくなる。
そこは太陽が照りつけ、気持ちいい風が吹く見開いた場所だった。
「なんだよ、、これ、、、。」
白いじゅうたんのような砂浜。
テンポの変わらないさざ波。
どこまでも広がる青い海。先には何も見えない。見えるのは地平線。
海鳥が青い空で楽しそうに鳴いている。
その景色を理解して、夏瑠亜はその場で膝をつく。
怒りが混み上げる。
拳に力が入る。
「何で海なんだよ!!先へ進めないじゃないかよ!!!どうして、、、こんなにも、、、恵まれないんだ、、、。」
その叫び声は響きはしない。
さざ波に打ち消される。
夏瑠亜は絶望した。飛行船に乗らなければ願いを叶える竜に会えないことに対して。
あの町で、いやあの国で1番にならなければあの飛行船には乗れない。1番にならなければあの飛行船に乗る権利はもらえない。
しかし今、彼にそんな実力はない。
急に疲れがどっと彼を襲う。
夏瑠亜はその場に倒れこんだ。
彼は深い眠りについたのだった。
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俺は目を覚ます。暗闇だった。
目の前にはたき火が設置されている。
火が揺らめいている。
そして、火の向かい側にとんがり帽子をかぶった何者かがいた。
見た目は老人。うっすらと白いひげが見える。
「起きたか少年よ。こんなところで寝るとはなかなかワイルドじゃの!」
そいつは焼き魚を頬張る。
俺は関わりたくないのでその場を去ろうとする。
そして老人に背を向けた時だった。
「待たんか。」
その言葉と共に視界がハッキリする。
急に暗闇の中を把握できるようになる。
目を懲らすと見たこともない獣がそこら中をうろついていた。
「夜は危ないぞ。だからぬしも儂とこれでも食わんか?」
低い声が背中側から聞こえてくる。
「関わるつもりはない、それに俺は弱くはない。」
そう言って1歩踏み出そうとするが体が動かない。町で金髪の男に襲われた時のように重さを感じる。
「儂の拘束ごときで動けんとはたいしたことないの~。
それに関わりがないとは限らんぞ。だっておぬし、儂の見たことのない服装をしているからのー。」
「何が言いたい?そして何者だ?」
俺は疑う。この言い草、まるで俺が別の世界から来たことを知っているかの口調。もしかしたらあの悪魔みたいな天使の仲間かもしれない。
「知りたいのなら近こう寄れ。拘束も解いてやる。それから空高くに忍ばせている剣も解いたらの話じゃがな!」
暗闇で見えるはずもない魔法を指摘されたことで俺はただ者ではないと悟る。
念のため魔法を発動させておいたが無意味だった。
俺は魔法をすぐさま解いた。
「ものわかりのいいやつじゃの。」
老人がそう言うと拘束が解かれる。
一応警戒しつつ振り返り、たき火の元へと近寄った。
火をまたいで老人と向かい合わせになる。
俺はその場に座りすぐさま質問を飛ばす。
「おまえ、何者だ?」
「焦ることはないじゃろ、少年。まずこれを食え!食わなきゃ痛い目に遭わせる。」
老人は俺の目の前にある魚を指さす。
仕方なく俺はそれを手に取り、口に頬張る。
数秒間を開けた後、老人は口を開く。
「んで儂は異世界から来たものじゃ!」
唐突なその言葉に俺は驚き、老人を凝視するのだった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
久しく読み返すとまあまあ自分の書いたものでもいいかなと思えたので、初見の方は初めから読んでいただいてもらえると嬉しいです。
明日かあさって投稿する予定です。




