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小悪魔は、正義の使い 1  作者: 渋井かな
35/50

神4

なぜか闇の魔法も使うことができる俺と、神デウスとの究極の戦いが始まろうとしていた。


「人間がなぜ、闇のオーラをまとえる!? 貴様、魔族だな!?」

「魔族?」


記憶喪失の俺に分かるはずがない。


「いいえ! 私の弟子は、人間です!」

「ならなぜ、闇の者しか使えない闇魔法が使えるのだ!?」

「そ、それは・・・。」


デビちゃんは、真実を言うのをためらう。


「悪いが、俺は記憶喪失で記憶がない。」


そう、都合の悪い所は、すべてこれで逃げれるのがこの物語の良いところ。


「俺が、人間だろうが、魔族だろうが関係ない! デビちゃんは、おまえみたいな腐った神には渡さない!」

「く、腐っただと!?」


全知全能はずの神が感情を荒げて怒っている。神とは穏やかな心で、困っている人間を助け、祝福をもたらせる者ではなかったのだろうか?


「ゆ、許さんぞ! この虫けらども!」


神デウスの心は、自分が神で偉いのだという、奢りから真っ黒に染まっていたのだった。下等生物・俗物と思っている人間や小悪魔にに、バカにされ、否定されたことにより、神様スマイルの仮面を脱ぎ捨て、本性が現れたのだ。


「ハフ~。」


デビちゃんは、一息ついた。自分を落ち着かせるためだ。相手が天界の神なのだが、元々、魔界の小悪魔のデビちゃんにとっては、神と戦う方が普通で、天使と友達になっている方が異常なのである。


「あなた、神にケンカを売っているのが分かっていますか?」

「デビちゃんも、神になれないかもしれないけどいいの?」

「なんとなくですが、「あの方」があなただけを認めたのが分かってきました。」

「「あの方」って、誰?」

「勝ったら教えますよ。」

「ハハハ! 勝つ気なんだ。」

「はい。正義は負けません!」


俺と正義の使いさまは、目と目を見つめ合い、うなずいて、神の方に振り返った。


「あくまでも、この神デウスと戦う気か、生意気な!」


神は怒り心頭だった。


「神の剣で、神にはダメージを与えることができません。」

「なんだって!?」


俺は、神には勝てないのか!?


「ですが、正義の使いである私が、あなたに、もう一本の神の剣を与えましょう。闇の上級魔法の闇のオーラが使えるあなたなら、きっと使いこなせるでしょう。(ウソ。)」

「さすが、デビちゃん。なんとかしてくれると思ったよ。」

「私は正義の使いですから。奇跡を起こすのが仕事です。(ウソ。)」


そう言うと、デビちゃんは、祈りをささげ始めた。(形だけ。)


「さぁ! 言ってください! いでよ! 邪神の剣と!」

「わかった! いでよ! 邪神の剣!」


俺は言ったが、ふと気づいた。


「え!? 邪神の剣!?」


ゴゴゴゴゴ! っと地面が裂けて、闇をまとった、禍々しい剣が現れる。


「これが、邪神の剣!?」


俺は剣を掴んだ。剣を見るが、俺に違和感はない。まるで昔から俺の剣だったかのように馴染んでいる。


「その剣なら、神にもダメージを与えることができます!」


本当の所は、邪神の剣は元々、俺の持ち物で迫りくる神や天使と戦う時に使用していた。記憶を失う前の俺はいったい何をしていたのだろう?


「いくぞ! 落神!」

「落神だと!?」

「おまえみたいに権力に溺れて、弱い者いじめをする奴は、神なんかじゃない!」


こうして俺と神デウスの戦いが始まった。俺は1人で光と闇を使う、ゲーム業界・アニメ業界が求める新ジョブになっていることに、まだ気づいていない。


つづく。

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