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小悪魔は、正義の使い 1  作者: 渋井かな
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「あの方」堕天使

俺たちがオオカミと戦っている頃、魔界のある所で、今時レトロな、水晶玉で俺たちの様子を見ている「あの方」がいらっしゃった。


「あなた! そこよ! オオカミなんて、ぶっ飛ばせ!」


「あの方」は俺の活躍を喜んでいた。


「それにしても、スーデビの性で、まったく魔界にやってくる雰囲気がない。」


そう、スーデビこと正義の使いの小悪魔のデビちゃんは、「あの方」が自分のことを怒っていると思い、あえて魔界には近づかないのであった。


「あんたたちも役に立たないし・・・。」


ジロっと横を見ると、ナイトメアのナイちゃん。ドラゴンのドラちゃん。悪魔のデーちゃんが正座させられていた。


「お許しください。」

「勘弁してください。」

「悪魔、辞めたいよ。」

「はぁ・・・。こいつらじゃダメだわ!」


「あの方」は、奥の手を出す決心した。闇の魔法陣を描き、呪文を唱える。


「いでよ! 堕天使シルファー!」


闇のオーラを放ちながら、堕天使が現れた。


「お呼びでしょうか?」

「よく来た、シル子よ。」

「あの・・・その呼び方は恥ずかしいので、シルファーと普通に読んで・・・。」

「お黙り!」

「ヒィイ!?」

「シル子は、シル子よ!」


堕天使シルファーのシル子が現れた。ミカ子、ガブ子、ウリ子、ラファ子・・・天使は、みんな素敵な名前なのだった。


「シル子、地上に行って、スーデビを連れ戻してきてちょうだい。」

「そんな簡単なことでいいんですか?」

「スーデビは、正義の使いさまと自分のことを偽って、天使を4人も護衛につけているわよ!」

「小悪魔に天使が4人も!?」

「あとスーデビには、人間の弟子もいるから、怪我をさせないように丁重にお連れしてね。」

「人間もですか?」

「スーデビは死んでてもいいけど、人間は生きたまま連れてきなさいよ。」

「承知いたしました。」


堕天使のシル子は、「あの方」の元を去り、地上を目指した。


「これで、あなたに会うことができるわ! ルルルン!」


「あの方」は、ウキウキして一人で鼻歌を歌いながら踊っていた。


つづく。

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