序章その1
「またそうやってあきらめるの?」
どこからか声が聞こえてくる。だけどそれが誰の声はわからない
「…あきらめたら何がいけないんだ?」
俺はその声にたいして思わず反応した、そうあきらめてはなにがいけないのかと…何をあきらめるかはわからないがあきらめることは必ずしもいけないことなのだろうか?そうではないと思うからだ。だから俺は聞き返した
「そうやってあきらめるのはあの時だけって決めたんじゃないの?」
そう声は聞いてくる、あの時とはいつだろうか…俺にはわからない
あの時とはなんだ…お前は何を言ってる?
と俺は聞き返そうとしたが口が開かない、いや口は開いているが声がでないそしてだんだん意識が朦朧としてくる。そして最後に俺が見たのは
悲しそうな顔をする少女の姿だった…
「…なんかひどく懐かしい夢を見た気がする」
俺こと二階堂和人は窓から差し込んできた朝日によって目を覚ました。
それにしても懐かしい夢を見た気がするといったが何の夢だったか覚えてないのである。懐かしい感覚がするだけ所詮夢とはそんなものだろう、だが気になるのが人だ。
いくら夢とはいえ…何の夢かは覚えて無くても懐かしい感覚、これだけで気になる理由としてはいいのではないだろうか?
そうしていくらか夢について考えてた俺だがあることを思い出し布団の近くにおいてあるはずの時計を見ると…
「8時…?………ぎりぎりか」
そう学校に行く時間にぎりぎりだったために夢について考えるのを中断して学校に行く準備をすることにした
顔を洗って服を着替えて準備を終わらせてリビングに行くまでを10分で終わらせた俺はリビングにつくと冷蔵庫を開けて中に入っている牛乳を飲んで冷蔵庫を閉めた、これで朝ごはんは終了である
人によってはパンを食べる人、ご飯を食べる人もいるだろうだが俺は基本朝ごはんを食べない
理由としてはいろいろあるが基本的に自分が早く起きないせいでご飯が作れないのだ
しかし家族が準備してくれる人もいるだろう…が、俺はいまこのだだっ広い家に一人しかいない
何も家族がいないわけではない親が両方とも朝早くから仕事に行っているだけである中学生にはいったくらいからこのような生活が続いてはや3年もう日常の習慣になってしまった
俺は家をでる前に仏壇の前にいきお参りをすると鍵を閉めて学校に向かって小走りで進んでいった
彼がお参りした仏壇にはかわいらしい少女の遺影があった
突然だが皆さんは自分が知ってる世界と非常に似てる世界だが確かに自分の知ってる世界と違う世界があるということをご存知だろうか
それは人によっては異世界、またある人は平行世界というかもしれない
まぁどちらにせよこのような世界があるとしても自分と深くかかわることなんてないのだから関係ないのかもしれない
だが、もしそれが深くかかわるとしたら?自分と密接にかかわるとしたらどうしますか?
もちろんそんなことはそのときになるまでわからないと思います。
いちいちそんなことを考えながら生活をしてる人間なんてそうはいないでしょう
これはそんな自分の知ってる世界と違う世界にあるとき突然行ってしまった少年の物語である