第一話〜共通ルート〜
この小説は大まかに謎提示編と真相編の二つに分かれます。
各真相編は各謎提示編を全て投稿し終えた後に投稿します。
謎提示編を読んで犯人が分かった場合は理由を明記して作者にメールをください。
俺は末崎孝一、本州の三流私立大学に通う大学二年生だ。
元々俺は、北海道は三勇市の四勇村の出身だ。
実家は地元の名士とか言う所謂ボンボンだったが、素行はあまりよろしくなかった。
当初親父と同じ医者を目指していたが・・・まぁ見事にすっ転んだ訳だ。
滑り止めで受けていた大学に補欠で入学し、普通に暮らしていた。
そんなある日、珍しく実家から連絡が来た。
何でも親父が急病で倒れて危篤状態なのだそうだ。
丁度冬休みだったし友人らと共に帰郷しようと決めたのは三日前であった・・・。
そして俺は今、実家へと向けて吹雪が吹き荒れる薄暗い峠を走っている。
外は停滞前線だか寒冷前線だか知らないが相も変わらず吹雪いている。
本州育ちの二人(弥栄隆次・伊達恭子)にとって北海道旅行は初めてらしく車中では大騒ぎしていた。
それも変化の無い風景に飽きたのか目的地に近づくにつれて静かになった。
車の中にはカーステレオから流れる音楽だけが静かに鳴り響いていた。
今思えば・・・それが最後の平穏な時間だったのかもしれない・・・・。