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異世界でも現実は厳しい  作者: 懐中電灯
士官学校編
63/79

#062「女子会」

 ある日の休日。

 皇宮でコルベルン王一門が襲撃を受けた、少し後の出来事。


 場所は、門前町の広場にあるカフェ、プティ・アンジュ。

 立地に恵まれたこの店では、それなりの価格でそれなり以上の紅茶や軽食が楽しむことができると評判だ。

 その絶妙な値段設定のためか、主な客層は中流階級の人間に限られる。金持ちはもっと高い店へ流れるし、その日の食事にも事欠くような貧乏人には店で茶を飲む余裕などないためだ。

 おかげで、この店の客は、店員を過度に見下す傲慢な金持ちや、場を弁えず騒ぎまわる育ちの悪い子供に煩わされることなく、ゆっくりと紅茶を楽しむことができる。


 つい先日、都の屋敷(タウンハウス)へアスタルテを招いて話を聞いた後、俺は彼女を家まで送っていったのだが、その途中でこのカフェの前を通った。

 通りがかっただけで、中に入ったわけではないのだが、外から見ても、雰囲気の良さそうな店だという印象を受けたものだ。


 そんな感じの良いカフェの隅っこのテーブルに、天使二人が参集した。


「……貴方の仕業かしら」


 このカフェは、既に何度か話し合いの場として利用されている。天使たちの話し合いは、いつもミヒールがアスタルテを呼び出す形で行われていた。

 しかし、この日は反対だった。アスタルテがミヒールを呼び出したのだ。


 窓側に座るのは、呼び出された方のベルエット・ミヒール。

 普段、近衛兵として軍服に身を包む彼女は、今日は白いコートを着ている。厚手の黒いストッキングもはいていたから、防寒は完璧だ。めっきり寒くなってきたこの時期にぴったりの服装と言える。


 一方、呼び出した方のアスタルテ・ラプヘルは、いつもどおり、士官学校の制服(軍服)姿でミヒールの対面に座る。

 アスタルテが軍服以外の服を着ているところを、目撃した者はいない。


「何のことですか」

「とぼけないで。

 ……皇宮での事故(・・)の話よ」


 開口一番に、アスタルテはミヒールを詰問した。

 都の住民の間で噂になっている話。皇宮での水道事故と、事故当日、皇宮に参内していたアスフェン公爵ヴァレヒルの急死。

 アスフェン公爵が病弱であることは人々の間でも知られた話だったが、このタイミングの良さは、憶測を呼ばずにはいられない。


 問いただすアスタルテに対し、ミヒールは自分が行ったことだと認めた。


「前回の話し合いの際、貴方は反対しなかったでしょう」

「……私が反対しなかったのは、セエレを選ぶということについてよ。

 それだって、反対しなかっただけで、賛成したわけではないわ」

「でも、貴方は反対しなかった。

 そして、セエレの安全を最優先に考えるのなら、残る二人の排除は必須です」

「ふざけないで。

 そこまでする必要があると思っているのは、貴方だけよ。

 私は、そんなこと思っていない。

 それに、その方法だって、とても容認できるものではないわ。

 みだりに術を使って……」


 ふと、人が近づく気配を感じ、アスタルテは押し黙った。

 メイド服に似た制服を着たウェイトレスが、紅茶とケーキを運んできたのだ。


 ウェイトレスは二人前の紅茶と、ケーキを三つ、テーブルへ置いていく。並べられたケーキは全て、アスタルテが頼んだものである。


「落ち着いて下さい、ラプヘル。

 さぁ、貴方の好きなケーキが着ましたよ」


 なだめるように話してくるミヒールに対し、アスタルテは無表情のまま、フンと短く鼻を鳴らして応えた。そして、そのまま、目の前にあるモンブランにフォークを刺した。


 無言でケーキを食べ始めたアスタルテに、ミヒールは年下に優しく言い聞かせる年長者のごとく話を続ける。


「いいですか、ラプヘル。

 我々は(あるじ)のご意思に沿うよう行動しなくてはなりません。

 主が『彼』を四つに複製したのは、『こちら側』へ戻ってこなかった場合のリスクを考えてのことです。

 四人全員が必要というわけではありません」

「……だから、セエレを選ぶってわけね。

 貴方のお気に入りの、皇子様を」

「私がセエレを推すのは、彼が信仰心篤く、主への敬慕が深いからです。

 変な想像をしているのなら、それは間違いです」


 アスタルテは、紅茶をすすった。気づくと、既にモンブランがなくなっていた。我が祖父にも当てはまるが、話と早食いを共に進めるというのは、中々に巧みな技だと思う。


「……セエレを選ぶこと自体は、まぁ、いいわ。

 でも、他を排除するというのなら、話は別よ。

 残りの二人を排除するということは、主の選択肢を、私たちが潰すことになる」

「何度も言いますが、四人全員が必要というわけではありませんよ。

 我々に与えられた使命を思い出して下さい。

 我々の使命は、『彼』を導くことであって、四人全員、いえ、残る三人を全て導くことではないのです」

「だから、残りを消すと?

 そんな乱暴な考え方、貴方自身は疑問に思うところがないのかしら。

 貴方は昔から頑固だったけど、ここまできたら我が強いどころの話じゃないわ。

 妄執よ」


 話し合いは平行線をたどる。

 アスタルテは無表情だが、いつもより語気は強く、ケーキを刺すフォークには力が篭っているようだった。大げさに口を動かし、やわらかいケーキをモグモグと飲み込む。


「現状を考えてみて下さい、ラプヘル。

 私たちが生を受け、行動の自由を得たとき、既に一人『脱落』していました。

 人間は一度争いを始めたら、際限がありません。

 既に『彼』らが争いを始めている現状と、人間という生き物の現実を受け止めれば、貴方だって私の行動を理解できるはずです」

「……貴方の人間評には、同意できなくもないわ。

 でも、やっぱり、排除するという考えには賛同できない。

 そこまでする必要が感じられない。

 この二年間だって、何も起らなかったじゃない」

「あと二年、何も起きないという保障はありません。

 オリアスが脱落し、セエレも脱落すれば、次は残った二人が争いを始めるでしょう。

 二人とも、我が主に相応しいとは思えない男たちです。

 どちらが勝ったとしても、主が悲しむ結果になるとは思いませんか」

「……あら、シトレイ君だって友だち思いの良い男よ」

「友人ではなく、主を想ってもらわなければ困ります」

「……確かにそうかもしれないけど、でも、それだって主のお考え次第じゃない。

 もしかしたら、主は、愛される方より愛する方を望んでるかもしれない。

 『前』はそうだったわ」

「そうですね。

 そのために、主は何度泣かされたことか」


 アスタルテの話によれば、太祖アガレスは浮気性だったらしい。旦那が浮気する度に、妻は枕を涙で濡らしたという。


「……とにかく、ね。

 私はシトレイ君を排除することには同意できない」

「ラプヘル、貴方は随分とシトレイに執着しているみたいですね」

「貴方こそ、セエレに執着しているように見えるわ」

「セエレこそ主に相応しいと考える理由は、先ほど話しました。

 貴方は、シトレイのどこが、我が主に相応しいと思うのですか?」

「……だから、友だち思いなのよ」

「他には?」

「……」


 黙るなよ!

 俺の良いところなんて、もっと、たくさん、いっぱいあるだろう!

 例えば……。

 ……えっと……。


「……ジブリアの意見は聞かなくていいの?

 もう一人の老人の方が、セエレよりも相応しいかもしれないわ」


 アスタルテの発言により、話題は、俺の良いところから、残るもう一人の天使と転生者へ移っていった。


「ジブリアに意見を聞こうにも、連絡が取れないのでは、どうしようもありません。

 それに、あの老人は論外でしょう。

 我が主とあの老人が同衾するところなど、貴方には想像できますか?」

「……できないわね」


 歳をとっているから選択しから外すということだろうか。ひどい話である。

 我が祖父は良い男だ。太ってはいるが、良い歳のとり方をしている。糸目だが顔立ちは悪くないし、何より精力的な男だ。

 それが、年寄りだからといって有無を言わさず除外されるのだ。

 ぜひとも抗議したい。


「あの老人は、セエレの処分を自由に下せる立場にあります。

 危険だとは思いませんか」

「……百歩譲って、仮にそうだったとしても、やっぱりシトレイ君まで排除することには同意できないわ。

 シトレイ君は、私と同じただの学生よ」

「ラプヘル」


 ミヒールが、アスタルテを見つめた。

 睨んでいるような、それでいて教え諭すがごとき優しそうな目つきで、彼女を見つめている。


「ラプヘル。

 貴方はシトレイを贔屓目で見すぎです。

 貴方の報告から、貴方の主観を抜いてまとめれば、シトレイは信仰心が薄く巨乳の婚約者にうつつを抜かしている、価値のない小物ですよ」

「……うん、まぁ、そうね」


 ちょっと、否定して下さいよ!


「それに、この前、私はシトレイと直接話す機会を持つことができました。

 信仰心の薄さは想像以上でしたが、彼は実際にセエレへの敵意も持っている様子でした。

 彼はあの老人同様、無価値どころか危険な存在です」

「……それでも、お決めになるのは主よ。

 主がお戻りになるまで、まだ時間があるわ。

 彼が変わってくれるよう、私だって努力してる」

「私は、将来の変化を期待するよりも、今ある確実なものを守りたいと思っています」


 既に、二人のカップは空になっていた。


「……貴方、初めからこうするつもりだったわね?」

「ええ。

 直接監視すると提案したのは、あくまで各々の人となりを知るためです。

 目的は達成し、セエレこそ相応しい人間だとわかりました。

 そこまでわかれば、後は行動あるのみです」


 初めから一人を選び、残りを排除する。

 ミヒールが皇宮襲撃の犯人であると確認してから、アスタルテはミヒールとの決別を決めていた。そして、残りを排除するというミヒールの意志の固さに、アスタルテも自分の決意を新たにしたという。


 同時に、彼女は余裕も感じていた。ミヒールは行動に出てしまったが、結果は失敗だったのだ。


「そうね、貴方は行動に出てしまった。

 貴方は頑固者だから、これからもチャレンジするんでしょう?」

「ええ。

 ですが、一回失敗しました。

 おかげで、皇宮は捜査の人間でごった返していますし、何より、本人たちが警戒して感知術士を側に置いています。

 諦めはしませんが、しばらくは大人しくしていようかと思います」

「そうすることね」


 そう、時間的な余裕だ。ミヒールはしばらく動かない。考える余裕がある。


「で、ラプヘル、貴方はどうするのですか?

 既に行動の時です。

 私の考えに反対するということは、私と対立することになりますが」


 ミヒールを倒す。

 不意を突けば、不可能ではない。

 では、どうやってミヒールの油断を誘うか。


 俺に事情を話せば、利害が一致し、協力体制を作ることができるだろう。

 だが、俺に事情を話すということは自らの正体と、何より特殊な術の力を教えることになる。


 都の屋敷(タウンハウス)で術のことを質問した際、彼女は言葉を濁していた。術について何やら思うことがあるらしい。

 常識外れの術の存在を、人間に知られてしまうことに恐れを抱いているのだろうか。


「……」


 アスタルテはミヒールとの対決について考えていたが、ミヒールはアスタルテの沈黙を賛同と受け取り、満足そうに頷いた。


「今は賛成できなくても、私の行動に反対しなければ、それでいいですよ。

 我々が一番に優先すべきことは、主の幸福です。

 まずは自分の感情は捨てて下さい。

 そうして客観的に物事を見つめれば、私が正しいと、いずれわかるでしょう」

「……私の感情を捨てる?」

「ええ。

 貴方の感情を、です。

 貴方は、シトレイに何か特別な思い入れがあるのではないですか?」

「……私が?

 シトレイ君に?」


 ふと、画面が真っ暗になった。

 周りの客も、ミヒールも、テーブルも椅子も紅茶もなくなり、真っ暗な中にアスタルテだけがたたずむ。


「私はシトレイ君のことが……」


 彼女が、こちらを見て、言う。


「シトレイ君に特別な思い入れ?

 あるいわけないでしょう、そんなもの。

 凶悪な面構えをしてるくせに、中身は臆病者。

 シトレイ君を見ていると、滑稽で、思わず笑ってしまうわ」


 彼女はニヤニヤとした、嫌らしい笑い方をしていた。


「んああ!」


 ここで目が覚めた。

 場所はいつもの、俺の部屋。

 手にシルクのシーツの感触が伝わってくる。ああ、いつものベッドの上だ。




============




 夢は、脳が記憶を元に作り出すという。

 夢の中で彼女たちが話していた内容は、全てアスタルテから話を聞いたときに得た情報だ。


 転生者は俺、祖父、セエレ、昔死んだオリアス皇太子の四人で全てだということ。


 太祖の生まれ変わりがこちらの世界へ送り返されなかったときのことを考え、つまりリスクを分散する意味で、太祖の魂を複製したこと。


 普段の転生時、世の中の情報を集める役割を負っていた天使に、今回はアガレスの生まれ変わりを導く役割も与えられたこと。


 ミヒールは自分が推すセエレの命を確実に守るため、対抗者たる俺や祖父を殺そうと企み、行動に移したということ。


 もう一人の天使ジブリアは祖父の監視をしていたが、今では連絡がとれなくなっているということ。


 アスタルテが、俺の信仰心向上と、アギレットやヴェスリーから引き離すための努力(・・)をしていたこと。


 そして、それまでの話し合いでは、カフェで飲み食いした代金はミヒールが支払っていたのだが、その日はアスタルテが呼び出したのだから、アスタルテが払うべきだと言われたこと。


 代金の支払いで、今度は周りを気にしない大声でミヒールと口論したこと。


 あの店のモンブランはとても美味しいということ。


 銅貨四枚する紅茶は、ケーキと同じぐらいの値段だが、ケーキに負けないほど美味しいということ。特に香りが強いらしいこと。


 全て、この前アスタルテから話を聞いたときに出てきた情報だった。


 では、最後のアレは何だろうか。


 ……。


 ふと、ずっと以前、彼女が口にした言葉を思い出す。あれは、確か俺の前で、アスタルテがヴェスリーに対し放った言葉だ。


「私はシトレイ君を取ろうだなんて思っていないから。

 ……シトレイ君は私の趣味に合わないわ」


 夢は、深層心理を反映しているともいう。

 俺は、無意識のうちに、アスタルテの言葉を気にしていたのだろうか。


 なぜ、こんな夢を見たかわからない。

 だが、目覚めが悪いのは確かだ。




============




「シトレイ、おは……うわ。

 顔色悪っ」


 朝食を取りに食堂まで行くと、いきなりフォキアから指摘を受けた。


「悪い夢を見たんだ」

「へぇ。

 そりゃ災難」


 本当に災難、というか、言ってみれば天災、自然災害だ。悪夢を見たのは、誰が悪いわけでもない。


「……忘れよう。

 アギレット、水をくれないか」


 少しばかり悪いことがあっても、アギレットの顔を見れば元気が出る。そう思って声をかけたのだが、アギレットの姿が見当たらなかった。

 いつもなら、食事のときは、彼女が必ず給仕を行ってくれるのだが。


「アギレットは、もう出て行ったよ」

「ああ、そうか」


 もうすぐ、俺やフォキアは士官学校のメインイベントである長期研修へ赴く。

 そして、俺たちが研修へ行っている間、アギレットは軍の新兵訓練を受けることになっていた。


 今日の午後、俺たちは船に乗って、研修先である東部国境へ出発する。それに合わせてアギレットも訓練へ出かけたのだ。訓練は泊りがけで行われる。どうやら、初日から早朝スタートらしく、彼女は既に屋敷を出ていた。


 アギレットが新兵訓練を受けるのは、俺が正式な軍人になった後も、従士として俺の側に仕えるためだという。


 従士の定義は決まっていないが、簡単に言えば、「荒事専門の家臣」である。

 従士は領主やその家族の護衛を行い、領主が害獣や盗賊を討伐する際の戦力となる。そして、領主が軍人の場合、戦場に出る領主に付き従う。


 従士を任命するのは領主だ。護衛の任に就かせることも、害獣や盗賊の討伐へ連れて行くことも、領主の裁量で決まる。

 しかし、戦場に連れて行く場合だけは、話が違ってくる。

 従士――家臣という、言わば私的な部下を、軍という公的な組織へ連れて行くのだ。だから、従士が領主に従って戦場に出る場合、軍の新兵訓練を受けて、兵卒の身分を獲得する必要があった。


 昔は、訓練を受けなくても、領主が指名さえすれば従士を連れて行くことができたという。ところが、今ではそうもいかないらしい。


 何でも、従士という名前を使って戦場に妾を連れてくる貴族が少なくなかったことに原因があるのだという。

 戦場を何だと思っているのだ、と考えつつも、自分が持つアギレットへの好意を考えれば、あまり大声で批難することはできないだろう。


「そうだ。

 アギレットも頑張っているんだ。

 悪い夢を見たくらいで、気落ちしてたらダメだな」

「うん。

 初めて戦場に出るんだし、気合入れないとね」

「まぁ、厳密に言えば前線に行くってだけで、戦場で戦うわけじゃないけど」


 研修は、あくまで戦場の「空気」を体験することを目的としている。

 時期は冬から初春にかけての自然休戦期が選ばれていた。


「ああ、そうだ、シトレイ。

 そういえば、東の国境にはロノウェがいるんだよね。

 ロノウェに会えるかな」

「どうだろうな。

 一口に東部戦線といっても、十二万人も兵士がいるんだ。

 会えるかどうかはわからないよ」

「ってか、戦死してないよね、ロノウェ」

「……多分」


 ハイラールにいるヴィーネの元へ、ロノウェから定期的に手紙が送られてくるらしい。

 だが、手紙の内容は「元気でやってるよ。会いたいよ」と短いものばかりだという。


 たまに、遺族年金を着服するために上官が部下の戦死をごまかすことがあると聞く。昨年、東部戦線は大規模な蛮族の攻勢にあったばかりだとも聞いている。


 ……。


 ……嫌な想像をしてしまった。


「ああ、ダメだ。

 変な夢を見たせいで、どうもネガティブな考えばかり浮かんでくる。

 さっさと食事を済ませて、学校に行こう」

「うん」


 言葉通り、俺は急いで朝食を取ると、研修用の大きな荷物を持ち、フォキアと共に学校へと向かった。

 学校へ集合し、その後都の外港へ向かい、そのまま船に乗って東部国境まで直行するのだ。


 帰ってくるのは、三ヵ月後になる。

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