おまけ
※話の本筋にはあんまり関係ありません。
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・ブールパン
小麦粉、イースト、塩、水だけで作られるパン。
食感よりも日持ちを重視し、堅く焼きしめられた作りをしている。
厚みのある黒茶色のパイ生地のような外見をしている。
食感はいくら噛んでも噛み切れないフランスパン。
価格はドミヌス銅貨一枚で四~五つ。
・クロイスパン
生地にバタークリームを練りこみ、生地の層が何層にも重なるようにして焼き上げられるパン。
外はサクサク、中はもっちりフワフワな食感が楽しめる。
要するにクロワッサン。
価格はドミヌス銅貨二枚で一つ。
ブールパンに比べて高価なパンであり、貴族や金持ちの食卓によく並ぶ。
しかし、父アガレスは若い頃食べ過ぎて嫌いになり、
母フェニキアは太るという理由で敬遠していた。
結果、ハイラール伯爵家の食卓に上ることは稀であった。
・精進料理に出されるスープ(四人前)
材料
キャベツ……四枚(200グラム)
じゃがいも……小二個
人参……小一本
玉ねぎ……一個
ピーマン……二個
水……800ml
塩……適量
作り方
(1)
キャベツは葉と芯に分け、それぞれ葉はひと口大に、芯はみじん切りにする。
じゃがいもはひと口大、人参はイチョウ切り(南岸地域なら短冊切り)にする。
玉ねぎとピーマンはみじん切り(食感を楽しみたいなら薄切りでも可)にする。
(2)
鍋に(1)で準備した野菜を入れ、くたくたになるまで煮る。
灰汁が出てきたらその都度取り除く。
(3)
野菜が充分に煮えたら、塩を適量入れて完成。
味:素材の風味を活かし、余計なものを一切省いたシンプルな味
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・爵位
01 専制公
爵位体系の頂点に位置する。
定員二名。一つは皇帝が兼ね、一つは帝位継承者が帯びる。
02 王
ドミナ教圏に七つの王位が存在する。
うち、四つは帝国が保持するところにあり、帝室の分家の当主に与えられている。
時代によっては、皇帝が兼ねることもあった。
03 公爵
人臣が望み得る最上位の位階。
また、帝位継承者を除く内廷皇族や王の嫡男(王世子)に与えられる。
帝国外においては、王家に近しい人物に与えられる。
04 伯爵
伯爵以上を高位貴族と呼ぶ。
皇帝の直臣と、王や公爵一門に属する貴族とに分かれる。
公爵の嫡男にも与えられるが、この場合は儀礼称号であり、実際の領地は伴わない。
大臣級の要職に就くと叙され、皇帝の直臣となる。
そのため、今現在、立身出世を目指す平民の到達点とも言える。
帝国外においては、有力領主に与えられる。
05 男爵
下級領主の称号。二~三ヶ村程度の領地が与えられる。
皇帝の直臣と、上位貴族に属する者とに分かれる。
伯爵の継承者が成年に達した場合も与えられるが、この場合は儀礼称号である。
政府の局長級官職や、軍の上級将軍まで昇進すると叙され、皇帝の直臣となる。
帝国外においても、下級領主の称号として定着している。
06 騎士
下級貴族の称号。収入として、一年にドミヌス金貨百枚が与えられる。
その額は、裕福な庶民の域を出ない。
皇帝の直臣と、上位貴族に属する者とに分かれる。
政府の中堅官職や、軍の上級将校まで昇進すると叙され、皇帝の直臣となる。
一代限りの称号で、世襲は認められていない。ゆえに、貴族のくくりからはずされる場合もある。
あくまで当人の功績に対する年金としての意味合いが強い。
帝国外においても、土地の名士といった程度の扱いをされている。




