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プロローグ

それは、一人の少年がした、約束であり契約であり、楔でもあるもの。


それは、少年が旅に出たキッカケでもあり、自由になった理由でもあるもの。


少年は、冷たい機械の国から旅立ち、そして・・・---











「すいませーん。誰かいませんかー?」


赤髪の小柄な少年が、商品の立ち並ぶ店の持ち主に向かって、仕切りに呼びかけている。少し身長が足りないのか、彼は店の商品棚に両手を乗せ、背伸びをしている。黒一色のシルクハットが、そのせいか頭部からずり落ち、ギリギリのところで少年のそれに引っかかっているのだが、彼はそれをまるで気にしていないかのように店の奥に向かって呼びかけ続けた。


「あのー!いらっしゃらないのであれば、お金、ここに置いときますねっ」


そう言い、彼は自分の衣に付いているポッケットから紙幣を取り出し、店の商品、ここでいえば、食料品を選び出す。どれにしよっか。と悩む少年の声は、見た目相応に若く、少し高いようであり聞きやすいはっきりとしたものだった。前髪には垂れてくる髪を止めるため、ピンが二本。特に目立っているのは、右目を覆う、何か模様のようなものが描かれた、眼帯だった。それだけが、彼のいかにも子供のような仕草や声の中でひとつだけ浮いていた。


「んー・・・やっぱり、干したお肉とか、乾パンとかが良いよね。普通のだと、すぐに腐っちゃうし。」


少年は、いまだ商品を眺めている。

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