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第3話 力の確認
王城。
騎士団訓練場。
王子と、騎士団長が並んでいる。
私はその前に立っていた。
王子が言う。
「……正式に謝罪する」
私は軽く礼をした。
「承知しましたわ」
騎士団長が前に出る。
「その上で、確認させていただきたい」
「確認?」
「昨日の力が、偶然ではないことを」
なるほど。
私は頷いた。
「構いませんわ」
訓練場の中央へ歩く。
広い。
石造りの地面。
周囲には騎士たちが並んでいる。
皆、緊張している。
私は首を傾げた。
「どの程度、行えばよろしいかしら」
騎士団長が言う。
「全力でなくて構いません」
王子が慌てて付け加える。
「軽くでいい!」
私は少し考えた。
「では」
ドレスの裾を持ち上げる。
「軽く」
足を踏み出した。
――トン。
沈黙。
次の瞬間。
――ドゴォォォン!!
地面が、波打った。
衝撃が走る。
石畳がめくれ上がる。
中央から、一直線に地面が裂けた。
騎士たちが倒れる。
王子が尻もちをつく。
土煙が晴れる。
そこには。
何もなかった。
訓練場の中央が、
ごっそり消えていた。
深い溝。
端から端まで。
沈黙。
私は首を傾げた。
「……軽すぎましたかしら」
騎士団長が、膝をついた。
王子も、その場に座り込む。
誰も声を出さない。
私は少し考えた。
「次回は、もっと加減いたしますわ」
そして思った。
――石材の強度が低すぎますわね。




