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第六週:安堵と恐怖(水曜日)

     *


 天地開闢のわずかに昔。


 タブレの空に成れる神。


 名は、ドミニ=タブ=デゼス。


 次に成れる神、タブ=スムス。


 次に成れる神、カブ=スムス。


 これら三つ柱、みな独り身の神。


 これら三つ柱、みな虚真空の神。


     *


 次に。


 宙稚く虚空の正空に代わるが如くして、


 海月なすひろがりひろがり得るときに、


 量子の芽のごと萌え騰がりし物に因り、


 チシュ=ポンシヤの拡がりに成れる神、


 名は、ア=リアド=イクレメト。


 次に、カ=エラム=ラヂエクス。


 これら二つ柱、みな独り身の神。


 これら二つ柱、みな正真空の神。


     *


 これら五つ柱、異なる宙神なり。


     *


 次に成れる神、レク=スタル。


 次に成れる神、ラム=エサル。


 これら二つ柱、みな独り身の神。


 しかし二つ柱、己が子を産む神。


     *


 レク=スタルの産みし神、


 名は、ルゥ=ウトム。


 次に、ルゥ=ウレナ。ウトムが妹。


 次に、プル=ラント。


 次に、プル=ラテト。ラントが妹。


     *


 ラム=エサルの産みし神、


 名は、シル=ウテラ。


 次に、シル=ウベラ。ウテラが弟。


 次に、クゥ=ルクラ。


 次に、クァ=フアジ。ルクラが妹。


 次に、ケン=イェン。


 次に、ケン=エソン。イェンが弟。


     *


 これら十二柱、ジュ=リェン七代。


 スタルエサル、各々を一代に数え、


 次に並ぶ十柱、二神を一代に数う。


     *


 ケン=イェンは、ラム=エサルの産みし神。


 生得神霊、善く話し、善く走り、慈愛あり。


 成年となり聡明、父命にてハイヘブへ向う。


 炎の時が来たり、諸王は攻合い民は困窮す。


 ケン=イェンが弟エソン、兄に申して曰く、


 火主の勢、我らが雲の惑星にも至らんとす。


 我が兄イェン、修気、修徳、奴らを迎えん。


 然る後、火主の勢、更なる北より北に入る。


 火主の子ら星を奪い、人民いよいよ困窮す。


 人民いよいよイェンを頼り、彼の地に集う。


 故にケン=イェン、徳を修めて、兵を整え、


 地水火風金五気を修めて、地を佳く耕作す。


 民を撫み、四時を安んじ、山空獣を従える。


 是に至りてイェン、己が星にて火主を迎う。


 三度戦い、三度目勝ち、丘に玄柱を建てる。


 民多く死に臣多く死す。故に是は塚柱なり。


 故に是が、彼らが冥府ハドルツの始めなり。


     *


 ケン=エソン卒し、兄イェンも隠身となる。


 子フ=チュツ立つ。チュツの末年、政乱る。


 陽隠れ、地荒れ、官去り、チュツも追わる。


 逃げ逃げて、更なる北より火主の間に入る。


 フ=チュツ卒し、長子イニエ=クタス立つ。


 クタス卒し、チュツが末子リク=ルウ立つ。


 ルウ、火主の血を引き、火主の間に生活す。


 またルウ、祖父の業を修め究理耕種に努む。


 然して民富み、資財貯蓄、みな積徳に努む。


 他の星、他の宙、他の刻よりの移住者多し。


 これよりハイヘブいよいよ興り、徳も盛る。


 詩人らルウが徳を想い賛美し楽しみ称揚す。


     *


 リク=ルウが卒し、子のガセ=イツが立ち、


 ルウが孫サツ=フツ、玄柱が傍ら城を建つ。


 是の城いまも続き、ハイヘブ本宮と呼ばる。


 ガセ=イツより数えて八代がベタス=コウ。


 コウの末子に男子あり、イン=ビトなりき。



(続く)

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