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最終兵器は甘えたい。  作者: みなし
2/2

この島の

「学校やだな...」


 「なんで?みんなと会えるじゃん。」


 「いいなあ人気者は。ボクなんてさ、チビって言われてるんだよ?」




 実際ボクはチビだ。認めたくないけど。




 「胸も無いし」




 そのうえつるペタである。




 「いいじゃん可愛くて」




 そう言って桜は抱きしめてくる。でも、




 「持ってる人が言っても嫌味だよ、もう...」




――――――――――――――――――――――――――――――――――――




 始業のチャイムが鳴っている。




 「もう始まんのかよ〜〜」


 「課題終わった?」


 「それがさあ、終わってないんだな!」


 「ヤバくね?それ」


 「なくしたって言って誤魔化す!」




 クラスメイトは41人。みんな喋っている。ボクはというと...




 「今日のお昼どうする〜?」


 「ボクは作ってきたよ」


 「お〜家庭的〜」




 友達とおはなししています。前の席替えから仲良くなったしまちゃんです。




 「しまちゃんはどうするの?」


 「わたしは購買でなにか買うつもり〜。夏美は〜?」


 「私は昼練するからあっちで食べる」




 夏美、陸上部の期待の新人だ。




 「そういえば、大会どうだった?」




 夏美とは中学からの付き合いで―――みんなそうなんだけど、結構仲がいい。




 「や、惜しかったんだよ!惜しかったんだけどさぁ...はあ、4位だったよ」


 「え、すご」


 「おまえの方が走るの速いだろ...」


 「帰宅部ですか...」




 ガラガラと教室のドアが開いた。




 「うおーい、席に着けー」




――――――――――――――――――――――――――――――――――――




 今日の夜ご飯どうしよ。魚にしようか、いやでも餃子に...




 「はあ、はあ、っはあ!待って、待ってってば!」




 あ、大根が余ってたから和風ハンバーグにしよう。




 「もう!待って!」




 「あ」




 振り向くと、後ろには桜がいた。おかしい、さっきまで横に居たのに。




 「ごめん、考え事してたよ」


 「はあ、置いてかないでよぉ...」




 今は3限目。体育だ。持久走って冬にやるイメージだけど。




 「はあ、はあ、さすがは島の"最終兵器"、だね、んっうぅ」


 「色っぽい...あと一キロあるよ?大丈夫?」




 女子高生に2キロは酷だ。普通ならば。




 ボクは怪異と戦うこの島の、"最終兵器"だ。




 沙条めぐるは、"普通"の女子高生ではなく、"最終兵器"なのだ。



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