不死魔物対策検討
「そうか、生存者は23人か・・・しかもそこは敵の本拠地ではなかったのだな」
「はい、面目次第もありません」
「いや、無事に帰って来ただけ良い。ドラセム卿、改めてお礼を言う。そして引き続きを頼む。我々のみでは対処できないと十分に思い知った」
「して、この後はどうされるお考えかな」
皇弟ホルストフに頭を下げられ、皇帝アウレアスに質問され、事前に仲間たちと相談していたことを答える。
「今回は人間のアンデッドのみのダンジョンでした。人間以外のアンデッドを産み出している拠点が他にあるはずで、それが本拠地なのかさらに別拠点なのかわかりません。引き続き街道もどきで絞り込みをするしかないと」
「ただ、アンデッドが湧く拠点の一つを潰してくれたので、今までより優勢になったのではないのか?」
「その可能性もありますが、全力を出させるきっかけになった可能性もあります。油断はしない方が良いでしょう。コルマノン王国など他国に支援依頼をされますか?」
「う。いやそれは。あくまでも冒険者ドラセム殿のクランに依頼という体にさせて欲しい」
サラ達は長期化することで、自分達の領地運営への影響も気になるが、領内の魔物の間引きは各街に配置した領軍が受け持っているので大丈夫なはず、と話し合う。
龍の棲む山の東部にて待機している領軍2,000人の幹部とも相談するが、この部隊のところへは夜間に少しのアンデッドしか到達していないことから別の場所への配置も、との声が上がった。
早く領地に帰るためには魔物殲滅を少しでも行った方が良いので、無人になった村のうち帝国軍が配備されていない3村へ300人ずつ配置することにする。魔法使いが居ないと不安であるので、魔術師団員も水精霊シルビーを使う連絡員を含めてそれなりの数を配置する。




