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残念な魔女見習い ~火傷痕コンプレックスからの魔法成り上がり~  作者: かず@神戸トア
初級冒険者サラ

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防具更新

しばらくはダンジョンに向かわず、魔の森の奥のCランク魔物を単体ずつしとめるのを、野営訓練も含めて繰り返す。もちろん雨天になることもあったが、事前準備や慣れにより問題なく対応できるようになった。

冒険者ギルドの貸倉庫を使うことで野営のときの宿代を節約することも考えたが、増えて行く毛皮などの量を踏まえると、貸倉庫の費用もかかることから今の安い宿を継続したままである。


そうこうしているうちに、ハリーが11歳の誕生日を迎える。

3人そろって少し高めの外食をしてお祝いをする。宿に戻り、

「ハリー、これあげる」

とリリーが革鎧を渡す。リリーの腕があがり中級下位の物を作れるようになったため、更新である。部屋が分かれたため、作業を見られることなく準備することができていた。

相手の魔物ランクをあげることで少し怪我を負う機会も増えてきた。もちろんサラの≪治癒≫や魔法回復薬などで回復はしているが、防具で減らせるに越したことはない。

「ありがとう!って、お前たちのもか」

「悪い?」

と、リリーもサラも更新の革鎧を見せる。

「誕生日の特別では無かったんだ・・・」

サラがハリーの肩をポンポンと叩いてあげる。

貴族でもない平民の誕生日は忘れられていないだけマシと思った方が良いのかもしれない。



魔の森での狩り以外に、たまに1泊でのダンジョン攻略も混ぜていると2つ目のダンジョンコアをようやく手に入れることができた。ただ、売却価格を聞くと、この街の近くにはダンジョンも多くダンジョンコアもたくさん入手できるため、少し上等な魔石程度でしかないとのことであった。

水精霊シルビーに捧げる案もあったが、魔剣に吸収させることにした。いつものように吸収の後は無色透明の少し大きな塊が出来上がった。今までは吸収後の魔石は捨てるだけであったが、なんとなく手でもてあそんでいる中で、ふと魔力注入をしてみたら、色がつくことが分かった。


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