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残念な魔女見習い ~火傷痕コンプレックスからの魔法成り上がり~  作者: かず@神戸トア
女執行人サラ

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ターフルダ侯爵領都スラム街2

外からもわかる動揺が家屋の中で起こり、うっすら開けられた窓から覗いた者が中に「本物だ!」と叫ぶ声が聞こえてくる。

弓矢や魔法がサラの幻影に向けて飛んでくるが、本物っぽくするために張っていた≪結界≫に弾かれる。それを合図に、庭や二階の窓など色々なところから賊たちが飛び出してくるが、サラの仲間たちの氷や雷の魔法で順次拘束されていく。


スラム街の周りからも野次馬が次々と出てくるため、目標の家屋の周りを≪石壁≫で覆ってしまう。スラム街であり家屋同士が隣接しているため、実際には道路でコの字、庭もコの字で家屋を挟む形である。


地下への逃げ道の可能性も疑い、ある程度の敵を片付けた後はハリーたち重装備の騎士隊が屋内に突進して残っている敵を確認しながら捜索を行うが、隠し扉も隠し通路も見つからない。

全部で8人がこの拠点の総数であったようで、全員を縛り上げて装備も取り上げた上でサラが≪支配≫魔法を試す。魔法使い相手の場合は効きにくいのか複数回試すと最終的にはいずれも成功したと悪魔ストラデルが教えてくれる。


この領都での他の拠点は1人が向かっている洞窟だけである、この拠点に居たのは帝国軍人と悪魔教団員とターフルダ侯爵の家中の者である、この拠点に居た者でわかる限りの帝国に内通していた王国貴族はターフルダ侯爵を除いて既に捕縛済みである等が判明した。ターフルダ侯爵を捕縛できるほどの証跡はこの屋敷にも無いが、家中の者など少しはそれっぽい物があるというので、目付貴族と奴隷商人を連れて来て犯罪奴隷にさせて目付に引き渡しておく。

もちろん≪支配≫魔法をかけたことを忘れるように命令した上であり、≪石壁≫も消してある。


聞き出した洞窟の場所を目指し、透明になったうえで≪飛翔≫で飛んでいく。飛べない者はいったん領都に購入済みの拠点に戻って待機させておく。


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