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モンブール海賊捜索2

サラに海賊行為の現状を伝えられた、アルテーラ王国の第3王子たち。

「前に、ガーライト王国の私掠船の話を聞いたので、第1王子には伝えてある。ただ、あのときにも我の所見を話したように、わざわざこの大陸で海軍が一番強い我が国に来ると思っていない感じであった」

「ですので、島の多いアルテーラ王国に拠点だけ構えて、コルマノン王国の領海で海賊行為を働いている可能性もありまして」

「言葉は悪いが、それではアルテーラ王国としては処置が難しいのではないか。それに、海よりも陸が大事になれば、我ら陸軍閥の立場もあがるし」

「王子、アルテーラ王国の商船も被害にあえばそうも言っていられません。海交易が経済の基盤であるこの王国では一大事になります」

「うむ、そうか」

「ということで、また海軍閥に情報提供しつつ様子を伺っておきますね」

タカマーノ騎士爵のお陰で何とか海軍閥に調整して貰えるようである。

「ただし、アルテーラ王国の領海内でドラゴンを飛ばして海軍の拠点を探るのは、アルテーラ王国内での海賊被害が出ていない中、不要な騒動のもとになりますので、絶対にしないでくださいね。もちろん、ドラゴンだけでなく≪飛翔≫という空を飛んでの偵察も、その魔法の希少性から発生する騒動を踏まえて勘弁してくださいよ」

と、タカマーノにくぎを刺されてしまう。

宰相だけでなくタカマーノにも言われたので、あくまでもコルマノン王国の領海を見張る意味で、モンブール付近の野営拠点に戻るサラたち。